丹後地形区は「丹後半島区」と「北丹後区」に分けられます。丹後半島区の山地には汐霧山（しおぎりやま）、角突山（つのつきやま）、太鼓山（たいこさん）、権現山（ごんげんさん）、岳山（だけやま）などが南北に並び、西部の郷村（ごうむら）断層帯、南部の山田断層帯に囲まれた形となります。

丹後地形区を東西に分ける竹野川の西側が北丹後区です。網野峰山（あみのみねやま）低地および久美浜低地が南北方向に分布し、南に山田断層による急な断層崖があります。崖の頂には磯砂山（いさなござん）、高竜寺ケ岳（こうりゅうじがたけ）、法沢山（ほうたくさん）などの尾根が連なり、東には郷村断層や仲禅寺断層が並走しています。

この地形区は日本海に面しており、冬は雪が多く、春から夏にかけては南寄りの暖かく湿った空気が山脈越えし、フェーン現象で高温となることもあります。

丹後地形区と山田断層帯で区切られるのが宮福地形区です。北西部が山田断層と野田川、南東部が上林川（かんばやしかわ）断層と上林川。海岸部は宮津（みやづ）湾から舞鶴（まいづる）湾、大浦半島西部までの間を占めます。

そんな宮福地形区の中で、由良川から舞鶴湾を結ぶ線の北側が「大江山区」です。舞鶴湾より西には由良ケ岳から杉山、鍋塚（なべづか）、千丈岳（せんじょうだけ）、赤石（あかいし）ケ岳（たけ）などの大江山連峰があり、南部を流れる雲原川（くもはらがわ）の南側にも山地が連なります。

由良川（ゆらがわ）の東側に位置し、青葉山と田倉山を境界とするのが「舞福区」で、東北、東西、南西方向に３列の山地が並走しています。

丹波地形区は府内中央部の広い山地域で、南側の縁は保津峡（ほづきょう）から京都盆地北端を通って比叡山の北へ抜けます。「若丹（じゃくたん）区」と「摂丹区」があり、若丹区は由良川、桂川の２大水系の上流域にあたります。

摂丹区は丹波高地の西部で、東西に並走する稜線部は、といし山、三峠山（みとけやま）、親不知（おやしらず）の列、美女山（びじょざん）、櫃ケ嶽（ひつがたけ）、八ケ尾山（はちがおやま）、小金ケ嶽（こがねがたけ）の列、半国山（はんごくさん）、深山（みやま）、弥十郎ケ嶽（やじゅうろうがたけ）の山列、そしてポンポン山、湯谷ケ岳（ゆやがたけ）、妙見山（みょうけんさん）の山列です。

この区内には三峠断層系の三峠断層、殿田神吉越畑（とのだかみよしこしはた）断層、亀岡断層などがあります。

山城地形区は東部が「比叡醍醐区」で、東の端は近江盆地に接し、大尾山（だいびさん）、水井山（みずいやま）、比叡山の比良山地で分けられます。南部の醍醐山地は大文字山から音羽山（おとわやま）、千頭岳（せんずだけ）、喜撰山（きせんやま）から大峰山にいたります。

西部は北側が「京都盆地区」。桂川と鴨川水系が流れ、東を花折（はなおれ）断層系、西は西山断層系で区切られます。「山城盆地区」は木津川水系に属する低地帯で、木津川と東西両側に分布する丘陵域を含みます。京都盆地区は夏は蒸し暑く冬は凍えるほどに寒いという、内陸性に近い特徴があります。

そして笠置地形区は、京都府最南東部の南山城域です。この地形区は雨が少なく、寒暖の差もあまり激しくはありません。

一口に京都と言っても、地域や気候はエリアによってさまざまなのです。

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