神戸発祥の文化
神戸発祥の文化①:バレンタインチョコ(1932年)
バレンタインデーの風習は、トアロードにあったチョコレートショップ「モロゾフ」から始まったとされています。もともと欧米では「2月14日に愛する人へ贈りものをする」習慣がありました。アメリカ人からそれを聞いたモロゾフの創業者が、この文化を広めようと考えて紹介して広まったとされます。
神戸発祥の文化②:カフェ(1878年)
欧風の文化を目の当たりにしたお茶の専門店がコーヒー豆の輸入と販売を始め、やがて店内で提供したのが、日本におけるカフェの始まりとされます。なぜ、そのことがわかったか?
じつは、その店(元町通3丁目に今もある放香堂加琲)が「焦製飲料コフィー:弊店まで御飲用或は粉にて御求共に御自由」という新聞広告を出したからです。
神戸発祥の文化③:映画(1896年)
メリケンパークには、中央を四角くくり抜かれた石があります。穴の向こうに見える景色が、スクリーンに映るように眺められます。神戸において日本で初めて公開された映画は、箱の中に映し出された画面をのぞきこむようにして見るというスタイルでした。
神戸発祥の食べもの
神戸発祥の食べもの①:かまぼこ(201年)
生田神社の境内に「かまぼこの発祥地」という碑があります。そこには、「古くは西暦201年(神功元年)、神功皇后が三韓(※現在の朝鮮半島にあった3つの国)への遠征の時に、ここ神戸の生田の杜で、すりつぶした魚肉を鉾の先に塗り付けて焼いたものを食べたのが、かまぼこの始まりという伝説があります」とあるのです。
神戸発祥の食べもの②:ウスターソース(1885年)
仙台藩の藩医の子として生まれた安井敬七郎が開発した「日の出ソース」が、国産ソースの始まりとされています。安井は神戸でドイツ人の工学博士と食事をした際に「日本にはおいしいソースがない」と言われ、輸入品をベースに研究を始めました。完成当初、安井は知り合いの薬屋に販路を託していたとされます。
神戸発祥のスポーツ
神戸発祥のスポーツ①:ゴルフ場(1903年)
日本最古のゴルフ場は、1903年に開場した神戸ゴルフ倶楽部です。来日したイギリス人のA・H・グルームは、1898年から仲間とともにゴルフ場の建設を開始しました。3年かけて最初の4ホールが完成し、1903年には9ホールのコースが完成します。その翌年には拡張されて18ホールとなりました。ちなみにグルームは、ゴルフのプレー経験がなかったとされます。
神戸発祥のスポーツ②:マラソン大会(1909年)
日本初のマラソンは、神戸市で開催された「マラソン大競争」です。湊川の埋立地から大阪の淀川大橋(当時は西成大橋)までの31.7kmを、体格試験や予選を経て選ばれた20人が駆け抜けたといいます。当時はまだランニングシューズがなく、わらじを履いて走ったとされます。優勝者は岡山出身の軍人で、タイムは2時間10分54秒でした。
神戸発祥の仕事
神戸発祥の仕事:8時間労働(1919年)
「1日の労働時間は8時間」のルールを決めたのは、川崎重工(当時は川崎造船所)の初代社長・松方幸次郎です(諸説あり)。松方は賃上げを求めてストライキを起こした労働者に対し、働く時間を短くすることを提案しました。労働者が自分たちの時間当たり給与を計算すると、たちまち解決したといいます。それまで、いったい何時間働いていたのでしょうか……。
神戸発祥の施設
神戸発祥の施設:水族館(1897年)
和田岬で行なわれた「第2回大日本水産博覧会」で、本格的なろ過装置を備えた日本初の水族館(和田岬水族放養場)が誕生しました。博覧会が終わると閉鎖されますが、1902年に湊川神社の境内に移転して再開しました。その後、移転や戦争などによる閉館・休業を経て、1987年に神戸市立須磨海浜水族園として復活します。現在も多くの観光客を集めています。
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