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【生野銀山の歴史】白亜紀の火山活動から創生された鉱山

生野地域は、最古の地層の成分から、白亜紀(約1億4500万~6600万年前)以前の大陸の縁辺部に位置する深い海だったことがわかっています。その後、白亜紀になると全体が隆起し、陸地化していったと考えられています。

白亜紀後期になると生野地域に活発な火山活動が続きます。生野銀山は、その次の年代である古第三紀の約2500万年前に起こった火山噴火で、岩に熱水鉱脈が貫入して生まれたものです。

もっとも深いところで880mまで掘り進められた。
国土地理院標準地図を元に作成

生野銀山の歴史:鉱脈の形成

熱水鉱脈とは、鉱脈のもととなる鉱化流体(金属の元素が溶解した液体)が同じ岩脈に複数回上昇し、岩石の割れ目にたまって生まれた鉱脈です。

生野銀山付近の地質は白亜紀の堆積岩類・化成岩類からなります。その地下で発見された鉱脈は大小60あり、閉山するまでに掘り進んだ坑道は総延長350km、開発深度は880mに達しています。

この鉱脈は一度に形成されたものではありません。のちに銀床(ぎんしょう)をつくる鉱化流体を、生野地域の地表近くまで運んできたのは地下に貯留する熱水です。その熱水は地下のマグマ活動に伴って生じたもので、鉱化流体は熱水がもつ高い蒸気圧によって地表へ上昇したというわけです。

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