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鹿島鉄道は大正期の鹿島参宮鉄道に始まり石岡と鉾田を結んだ 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月14日

鹿島鉄道は大正期の鹿島参宮鉄道に始まり石岡と鉾田を結んだ

船舶連絡で鹿島神宮への参詣輸送を行った鹿島参宮鉄道を起源に、霞ヶ浦北岸をゆっくと走る鹿島鉄道線は魅力がいっぱいのローカル線でした。

鹿島鉄道はローカル線ののんびりした雰囲気が魅力だった

石岡(いしおか)と鉾田(ほこた)を結び、2007(平成19)年4月まで運行していたローカル私鉄が鹿島鉄道です。私鉄の原風景を残す、タイムスリップしたような感覚になる風情のある路線でした。

常磐線石岡駅の跨線橋を渡ると鹿島鉄道のホームがありました。傍らに機関区があり、気動車がのんびりと佇んでいました。日中は1時間に1本の運行で、単行の気動車がエンジンをアイドリングさせて乗客を待ちます。鉾田へ向けて発車すると、車体を震わせ気動車がゆっくりと走りました。

車両には、湘南形と呼ばれる前面窓2枚の小型気動車キハ430形、かつては流線形だったキハ600形、軽快気動車のKR-500形などが当てられワンマン運転されました。

鹿島鉄道沿線のローカルな雰囲気

常陸小川(ひたちおがわ)を過ぎると沿線はローカル然とし、田園地帯にレールが真っ直ぐに延びています。雑木林をくぐり、築堤の上を走ると、車窓には霞ヶ浦が望めます。筑波山や遠くは富士山も望める雄大さです。
駅はほとんどが無人駅ですが、有人駅では駅長が迎えてくれます。終始古めかしいエンジン音が響く列車に揺られ、全長27.2㎞を走ると終点の鉾田駅に到着。看板建築のような三角形のオブジェが飾られた木造の駅舎がユニークで、たい焼きも売られる立ち食い蕎麦店があり利用者で賑わいました。駅も列車も温かい、ふれあいのある路線でした。

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