更新日: 2024年1月14日
宮城の名物と食文化~豊かな自然がおいしさを生む食材王国~
世界三大漁場の一つである三陸沖や米どころの仙台平野をはじめ、自然環境が豊かな宮城県は、多彩な食材が育まれる「食材王国」として知られています。
宮城発祥の名物も多数!宮城県はおいしい食材の宝庫
漁業生産量は全国4位(2017年)、米の生産量は全国5位(2018年)を誇り、仙台牛などの畜産のほか、イチゴやトマトなどの園芸も盛んな宮城県。独自の食文化も育まれ、宮城県発祥の名物も多数あります。
【宮城県の名物①】笹かまぼこ
その一つが、お土産などでも親しまれている笹かまぼこ。名取市が発祥といわれており、大漁のヒラメを保存加工するために、練って焼いた「手のひらかまぼこ」として1890(明治23)年頃に作られたのがはじまりといいます。名前の由来は笹に似ているからという説や伊達家の家紋「竹に雀」にちなんだという説があります。
加えて、気仙沼市または石巻市がちくわの発祥の地という説があり、県のかまぼこ生産量全国5位、かまぼこへの年間支出金額全国1位(2016~2018年平均)という記録を支える環境が整っています。
【宮城県の名物②】冷やし中華
冷やし中華の発祥も宮城県です。1937(昭和12)年に仙台の中華料理組合が、夏に食べやすい麺料理として涼拌麺(リャンバンメン)を考案。戦後、冷やし中華と名前を変えて全国に定着しました。
【宮城県の名物③】牛タン焼き
牛タン焼きは、1948(昭和23)年に仙台市中心部で、「味太助」の初代が洋食に使われている牛タンを日本人好みの味付けにして専門店を開いたことがきっかけで広まりました。
【宮城県の名物④】白石温麺
郷土料理や特産品も多数。小麦粉、塩、水のみで作る白石温麺(しろいしうーめん)は、長さ約9cmの乾麺。1689(元禄2)年、鈴木浅右衛門(あさえもん)という人物が病弱な父親のために、油を使わない製麺方法を考案したのが始まり。思いやりと温かい心を持つ麺として、「温麺」と呼ばれ、白石城主にも献上されたといいます。
【宮城県の名物⑤】はらこ飯
サケの煮汁で炊いたご飯の上に、サケと煮汁にくぐらせたイクラをのせた「はらこ飯」は、亘理町発祥。伊達政宗に献上されたといわれ、2016(平成28)年には10月8日を「はらこめしの日」と定め、2019(令和1)年には「はらこめし推進条例」も制定し、アピールを図っています。
【宮城県の名物⑥】子籠鮭
伊達家の正月料理の一品で、徳川幕府への献上品にもなっていた、サケの腹に筋子を詰めて塩につけた「子籠鮭(こごもりざけ)」は、一時は製造が途絶えたものの、岩沼市の有志が再現に取り組んでいます。
まだある!宮城県の名物料理
登米地方では、小麦粉を練って薄くのばして茹でた「はっと」や、精進料理などで肉の代わりとして使われてきた揚げ麩「油麩(あぶらふ)」が伝わり、イベントなどを通して多彩な食べ方を提案しています。
仙台市内では、黒砂糖や穀物でつくった、ねじりやささら飴などの伝統駄菓子「仙台駄菓子」も作られています。
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