更新日: 2024年9月23日
愛知の県民性とは?地域で異なる気質に注目!
「愛知県民は見栄っ張り」などとよく言われますが、巨大都市・名古屋と他地域では異なりますし、そもそも尾張と三河には東西差が歴然。
愛知県民の気質の違いに迫ります!
≪ポイント≫
・愛知県はエリアによって気質がかなり異なる
・名古屋エリアは堅実で倹約、排他的で閉鎖的
・尾張エリアは堅実だが名古屋人ほど閉鎖的ではない
・海部エリアは独立心が強く薄情な一面も
目次
愛知の県民性は地域によって違う
愛知県民は、他地域から「堅実で倹約家。だけどケチで見栄っ張り」といわれることが間々あります。こうした意見は、当然すべての県民に当てはまるわけではありません。
そもそも愛知県は、三河エリアと尾張エリアに大別され、生活習慣や方言が微妙に異なるのです。それぞれの地域内で根付いた文化や暮らしも多様であり、県民性を語るのはそう簡単ではありません。長い歴史のなか、市町村などもっと小さなクラスターで備わった気質にも差があるものです。
が、「堅実」「見栄っ張り」といった言葉がいいも悪いも引っかかるのは事実。ここでは歴史、住民の証言や生活環境などから、各地域ごとに住民性を検証してみましょう。
エリア分けは愛知県による区分を利用しています。聞き慣れない名称もあるかもしれませんが、かつて郡部としてまとまっていたり、古くから産業構造が異なる地域を分けたりと、歴史的な背景を考慮した区分けになっています。
愛知の各エリアごとの県民性
※県民性(地域性)の考察は、現地取材とともに祖父江孝男著『県民性の人間学』(筑摩書房)などの書籍や資料を参考にしています。
<名古屋>
愛知県民の典型的な県民性として語られることが多い「堅実で倹約」が根づく地域。地元への定住意識が高く、排他的で閉鎖的な気質が育まれています。そのため、独特な気質や価値観が生まれたと考えられています。
<尾張>
名古屋市の北部に広がる尾張エリア。その他地域と同様に尾張藩特有の堅実さを持っています。名古屋のベッドタウン的役割を担うことが多く、人種のミックスが進んだ結果、名古屋市ほど閉鎖的ではありません。
<海部>
旧・海部郡地域は、織田信長のルーツとされます。とくに津島は津島湊として発展し、戦国時代は尾張一豊かな港町だったため、町人的な気質が色濃くあります。津島町史には「独立心が強いが、薄情な一面がある」と記されています。
<知多>
商魂たくましい商売人気質と真面目で堅実な職人気質を併せもつといわれ、名古屋と三河のハイブリッド気質が育まれています。広域圏では、尾張地域に属しながら方言は三河弁を使う人が少なくありません。
<西三河>
徳川家の武士団の気質を色濃く残した地域。三河武士団は閉鎖的で郷土意識が強かったですが、西三河でもそうした傾向が強くあります。ただ、トヨタの影響で移住民も多い豊田市は旧来の西三河とは生活習慣が異なります。
<東三河>
西三河と同じく、三河武士団の気質をベースにしていますが、三河湾に面した蒲郡などではのんびりしていて、しゃべり方もゆっくりとしています。各自治体の独立性が強く、豊橋と豊川は水と油という意見も。
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