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神奈川県の観光消費額低迷と少ない宿泊者割合

しかし、観光客数の伸び率に比べて、観光消費額は伸び悩んでいます。2015年の1兆993億円に対し、2016年には9628億円に下落。2017年に盛り返したものの1兆610億円と2年前には及びませんでした。

観光消費額低迷の要因のひとつに挙げられるのが、少ない宿泊者割合です。東京に隣接する立地も災いしてか、来県してもほかの都県で宿泊する、あるいは帰宅してしまうケースが多いというわけです。

20%を超えているのは、ホテルや旅館などの宿泊業が盛んな箱根町や湯河原町だけで、3位の横浜市以下は10%前後が続きます。

神奈川県観光におけるインバウンド需要の低迷

神奈川県観光におけるインバウンド需要の低迷
外国人観光客にも人気の箱根登山鉄道

訪日外国人によるインバウンド需要も低迷しています。 神奈川県へ来訪した外国人の1人1回当たり旅行消費単価(観光庁・2018年)は3万9987円で、東京都の9万8561円、埼玉県の8万219円とは大きな差があります。これもまた、宿泊者の少なさを示唆しています。

神奈川県の観光・宿泊客数の増加を狙った取り組み

神奈川県の観光・宿泊客数の増加を狙った取り組み
神奈川県の観光スポットして人気が高い鎌倉の鶴岡八幡宮

こうした状況を受けて、県は宿泊客数の増加を狙った取り組みを強化するため、観光振興計画を練り直すなど対策に乗り出しています。

そこで横浜市、鎌倉市、箱根町に次ぐ観光資源の創出を狙い、三浦市の城ヶ島・三崎、伊勢原市の大山、大磯町が新たな観光拠点として注目されています。いずれも登山客や周辺観光ツーリズムに適しており、県は海外に向けた発信力を強化中です。

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巨大カルデラを有する箱根火山のすごさ、三浦半島の最南端&城ケ島でわかる日本列島の魅力、かつて火山島だった丹沢山地、江の島ができる過程、天然の城塞都市・鎌倉の全貌など、神奈川のダイナミックな自然の成り立ちを解説。

【注目2】古代から中世、江戸時代、近現代の神奈川の歴史を一望

相模原にあった日本最古の住居遺跡、なぜ源頼朝は鎌倉に幕府を置いたのか、難攻不落を誇った小田原城と太閤一夜城の攻防、寒村に過ぎなかった横浜が開港の地になった理由、廃藩置県後4県あった神奈川はどうやってまとまったのかなど、神奈川の歴史のポイントがわかる。

【注目3】神奈川を駆け巡る鉄道網をはじめ、神奈川で育まれた文化や産業を紹介

箱根登山鉄道の実力をはじめ、幻の川崎市営地下鉄、小田急・京急・東急他私鉄各線のエピソード、廃線後も現存する横浜市電のトンネルなど、神奈川を走る鉄道網の秘密に迫る。また横須賀に造船所が作られ軍港になった理由や東京湾最大の自然島「猿島」に残る軍事遺産、相模川水系に築かれた3つのダムなど、神奈川を支える文化・産業のパワーを探る。

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