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豊橋鉄道市内線に走る「リトルダンサー」は日本初の純国産超低床路面電車
超低床車は、車軸をなくし車輪を独立させ、これにより床の位置を低くしフルフラットを実現したタイプが主流です。この方式は非常にすぐれていますが、超低床車を導入したばかりの時代は、まだ輸入に頼っていました。
その後、独立車輪台車が日本でも生産されますが、そのいっぽうで、日本の複数のメーカーにより、欧州の技術とは一線を画した国産車が開発されていました。工夫により、従来通り車軸を用いたままで低床化を可能にし、安定した走行と低コスト化を実現。日本で初めての純国産超低床路面電車「リトルダンサー」シリーズとして2001(平成13)年より量産を開始。名称には「小さな踊り子」の可愛らしいイメージに、段差が少ないという意味が込められています。
豊橋鉄道市内線のリトルダンサーシリーズ「ほっトラム」は技術がすごい!
市内線で2008(平成20)年に導入した「ほっトラム」ことT1000形はその一員で、リトルダンサーシリーズの「タイプUa」と呼ばれる車両です。そして特筆すべきはこの技術です。2つの台車には従来車のようにきちんと車軸があるのです。なのになぜ、欧州車のような超低床化ができたのでしょうか?
それは、台車にあるべきモーターを運転台の床下に取り付け、自在継手で台車の車輪にギヤボックスを介して伝達し駆動しているからなのです。車輪部分は床上になりますが、この部分が座席となるのは欧州車と同じ。モーターのない車軸部分が低床化できたので、フルフラットが可能となったのです。
豊橋鉄道市内線のリトルダンサーシリーズ「ほっトラム」に凝らされた工夫
台車は一般車両のように左右の首振りを行わず、3つの車体に固定されており、カーブ区間の通過時は車体をくねらせながら走行するアイデアが凝らされました。
編成は3車体で 16.2m、車体幅は2.4m。市内線の線路幅は狭軌の1067㎜ですが、自在継手を台車の外側に配置させたことで820㎜の広い車内通路幅を確保でき、交通バリアフリー法の基準もクリアしました。
豊橋鉄道市内線はバラエティー豊かな車両が勢揃い
市内線の営業車両はT1000形のほか、部分低床車や従来の路面電車スタイルの車両も在籍しています。
東京都電荒川線から転入した旧7000形のモ3500形、名鉄で活躍したモ780形(名鉄時代と同形式)、同じく名鉄の部分低床車であるモ800形、そしてイベント用の最古参の名鉄モ580形であるモ3200形とバラエティー豊かな車両が勢揃いします。
豊橋鉄道市内線は世代を越えて愛される人気者!
車両のおもしろさのみならず、走る屋台「おでんしゃ」「納涼ビール電車」など、市内線はイベント列車も運行しています。
販売している電車が描かれたキーホルダーやタオルなど鉄道グッズも好評で、市内線の電車は常に人気者です。これからも世代を越えて愛される電車であり続けるでしょう。
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日本の各県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。愛知県の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。思わず地図を片手に、行って確かめてみたくなる情報を満載!
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愛知県全域
【見どころ】 Part.1 地図で読み解く愛知の大地
・山地の三河と低地の尾張、愛知県が東高西低なわけ
・1500万年前の奥三河には富士山級の大火山があった!
・自然の断崖が名城を守る!大地の端に築かれた名古屋城
・西南日本を分断する大断層、中央構造線が奥三河に露出!
・知多半島の南部の地層で産する、美しく多様な深海生物化石群
・県内の死者予測は2.9万人、南海トラフ地震とは何か?
・伊勢湾台風がもたらした高潮ほか大被害のメカニズム
・・などなど愛知のダイナミックな自然のポイントを解説。
【見どころ】Part.2 愛知を駆け抜ける鉄道網
・愛知県の鉄道の始まりに名古屋駅は存在しなかった!?
・世界初のビュフェもあった幻の関西鉄道はどんな路線?
・名鉄名古屋本線はかつて名古屋を境に東西で別の私鉄?
・新幹線に負けない魅力満載!進化を続ける近鉄名阪特急
・国産初の超低床路面電車!リトルダンサーが走る豊橋鉄道
・飯田線には昭和晩年まで東西の名車が集結していた!?
・線路やホーム跡が現存する奥三河の秘境鉄道・田口鉄道
…などなど、意外と知られていない愛知の鉄道トリビアを厳選してご紹介。
【見どころ】Part.3 愛知の歴史を深読み!
・大集落の朝日遺跡が教える縄文から弥生への移り変わり
・東海地方最大の前方後円墳、断夫山古墳が示唆するもの
・須恵器の猿投窯に始まり中世に発展した愛知の窯業
・応仁の乱の発端となった大激戦は尾張と三河の守護職争い!?
・信長が少ない軍勢で挑んだ桶狭間の戦い勝利の裏側
・家康後の岡崎城主・田中吉政が築いた岡崎二十七曲りとは?
・都市ごと清洲から名古屋へ移転した清洲越えがすごい!
・廃藩置県後の県域には12県、愛知県はどのようにして誕生?
・・・などなど、興味深いネタに尽きない愛知の歴史。知れば知るほど愛知の歴史も面白い。
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