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江島神社の起源

江島神社の起源
鮮やかな朱色が美しい江島神社の中津宮

島と人とのかかわりには長い歴史があり、島内にある江島神社の起源は522(欽明天皇13)年にまで遡ります。ここに祀られているのは多紀理比売命(たぎりひめのみこと)市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)田寸津比売命(たぎつひめのみこと)の三女神で、古くは海の守り神として信仰されました。

やがて、仏教と混じりあって「江島弁財天」となり、江戸時代には江の島詣りを取り入れた観光旅行が庶民のあいだでブームに。歴代の徳川将軍が江戸の防火を祈念したほか、芸能や商売の神として多くの人が訪れました。明治期以降は「江島神社」となり、現在に至ります。

江島神社中津宮

住所
神奈川県藤沢市江の島2丁目3-21
交通
小田急江ノ島線片瀬江ノ島駅から徒歩20分
料金
情報なし

江ノ島の地形の秘密!江ノ島と陸は関東大震災の発生で繋がった!

陸とを結ぶ江の島大橋(橋長324m)が架かる前、干潮時は徒歩で、満潮時は舟で島に渡っていたといいます。潮が引くと、浜と島をつなぐ細長い「砂の道」が現れて陸続きになるためです。

しかし、大正関東地震(1923年9月1日発生、関東大震災を引き起こした)を機に、潮の満ち干にかかわらず「砂の道」が浜と島をつなぐように。この地形は、海岸近くに島があるとできやすく、トンボロ(陸繋砂州(りくけいさす))と呼ばれます。島があると、島の裏側へ回り込むような潮の流れができますが、その潮流によって浜辺の砂が島の裏側にたまってできた地形です。江の島のように、トンボロによって陸とつながった島を陸繋け島(りくけいとう)といいます。

江ノ島の地層は三浦半島から連なる

江ノ島の地層は三浦半島から連なっており、主要部は約1500万年前の葉山層群(そうぐん)と呼ばれる塊状の砂岩。島の北東部を約500万~300万年前の三浦層群(泥岩と凝灰岩の互層)が占めています。

最初に海底に堆積した葉山層群の岩盤が隆起して島になった後、再び海底に沈み、その上に三浦層群が堆積し、こうした地層分布になりました。島の高台にはローム層が見られますが、これは富士山や箱根の火山から飛来した火山灰です。

江ノ島地形の誕生と発達

海面下にあった江ノ島に相当する岩盤が海上に姿を現したのは、約8万年前と推定されています。最終氷期にあたる約2万年前、島と腰越(こしごえ)(陸側)のあいだに谷地形ができ、江ノ島の原型ができたと見られています。

その後、気候変動とともに海面が大きく上下を繰り返した時期がありましたが、約6000年前には海面の高さはおおむね安定し概形が完成。以降、波によって海岸部の岩盤は削られていき、見事な海食崖ができました。

いっぽうで地殻変動は今なお継続しており、大きな地震のたびに隆起を繰り返してきました。直近では大正関東地震とともに、島全体が約1~2m隆起しています。

江ノ島の地形の特徴

海食台と岩屋(海食洞)は、波の侵食と地殻変動のコラボレーションによって生み出されたものです。江ノ島近くにある岩盤は、海面下で波の力によって平らに磨かれていました。これが大正関東地震の際の隆起にともなって海上へ顔を出し、海食台となりました。これがさらに風波の侵食作用を受けると、海面すれすれの海食棚に姿を変えます。

陸から突き出たような江の島。島には断層が走り、海食崖など地形的な見どころも多い。 <国土地理院標準地図(タイル)を元に作成>

また、江ノ島をほぼ南北に走る断層部分は岩盤がもろくなっているため、波の力でどんどんえぐられていきます。侵食は断層に沿ってさらに奥へと進み、海食洞をつくりました。岩屋の内部は天井の高さが急に変化しますが、これは海食洞の侵食が進んでいく過程で、たびたび地殻変動が起きたためです。

稚児ヶ淵(ちごがふち)

稚児ヶ淵(ちごがふち)

島の南西部に形成された海食棚、稚児ヶ淵。名称は、鎌倉相承院の稚児・白菊がこの淵に投身したことに由来します。

稚児ヶ淵

住所
神奈川県藤沢市江の島2
交通
小田急江ノ島線片瀬江ノ島駅から徒歩40分
料金
情報なし

岩屋

岩屋

島の最奥部にある海食洞、通称・岩屋。奥行が約152mある第1岩屋と同56mの第2岩屋とがあります。弘法大師や日蓮上人も修行したという江の島信仰発祥の地です。

江の島岩屋

住所
神奈川県藤沢市江の島2
交通
小田急江ノ島線片瀬江ノ島駅から徒歩45分
料金
高校生以上500円、小・中学生200円

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