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東京大空襲の前に日本本土が受けた空襲
日本本土が初めて空襲を受けたのは、昭和17(1942)年4月18日。太平洋上のアメリカ 軍空母を発進した16機のB-25爆撃機が、東京や川崎、横須賀、名古屋、神戸などを攻撃しました。
昭和19(1944)年11月24日には、サイパン島を飛び立った80機のB-29により東京は2回目の空襲を受けます。その後、同年中に数回、翌年は元日から空襲を受け、8月15日の終戦までに東京が受けた空襲は100回以上にのぼりました。
昭和20(1945)年2月頃までの初期の空襲は、第1目標が多摩の軍需工場などで、それができない場合に第2目標として区部の市街地が狙われました。
しかし、3月に入ると民間人を対象に、大都市そのものの破壊を狙った無差別爆撃に作戦が変更。6月以後は、目標が全国の中小都市へと拡大し、本土全域が火の海に包まれることになります。
東京大空襲は人類史上最悪の惨劇
なかでももっとも被害が大きかったのが、279機のB-29が襲来した3月10日の東京大空襲です。第1弾が落とされたのは、日付が変わった直後の午前0時8分。江東区や墨田区、台東区、旧日本橋区、現在の中央区などの下町で次々と焼夷弾による火災が発生。爆撃自体は約3時間ほどで終わりましたが、火災は明け方まで収まらず、下町一帯は焼け野原になります。
罹災(被害)家屋は全体で26万8358戸(内、全焼が26万7171戸)、罹災者は約100万人で、死者・行方不明者数は10万人以上。東京区部の焼失面積は約140k㎡で、区部市街地の約50%、区部面積の約25%に相当します。
世界中で短時間にこれほど死者が出た例はほかになく、のちの原爆の被害を除くと、人類史上最悪の無差別大量殺戮が起きたのは東京と言っても過言ではありません。
東京にも落とされた模擬原爆
昭和20(1945)年7月29日、東京都西東京市柳沢に強力な爆風の爆弾が投下され、3人が死亡しました。その爆弾の正体は長年不明でしたが、戦後の調査で長崎型原爆の模擬弾「パンプキン」であることが判明。このとき使われたB-29「ボックスカー」が、長崎に原爆を投下します。
東京大空襲の元司令官にも送られた勲章~太平洋戦争後の憎しみの連鎖を緩和~
憎しみの連鎖は戦争の常ですが、太平洋戦争に参加したアメリカ軍将校のアーレイ・バークは、戦後日本から勲一等旭日大綬章を授与されています。
終戦後しばらくは公の場で日本人を侮蔑するなど反日感情をあらわにしていたものの、草鹿任一元海軍中将と親交を持つと、一転親日家に。日本の占領解放に尽力し、海上自衛隊創設にも貢献。生前、幾多の功績により母国をはじめ各国から勲章を授与されたバークでしたが、その遺志により葬儀で遺体の胸に着けられたのは、日本の勲章だけでした。
ほかにも、まさに東京大空襲の爆撃部隊の司令官だったカーチス・E・ルメイも、戦後、日本の航空自衛隊育成に協力したとの理由で勲一等旭日大綬章を授与されました。
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・地下鉄は銀座線から始まった/東京地下迷宮! 幻のホームとは!?
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・文武両道の才人、太田道灌が江戸城を築城
・八王子城の落城と戦国時代の終焉
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・迫られる外交方針 ! 徳川家光が定めた「鎖国」体制
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・関東大震災 被害と復興
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・条件降伏と玉音放送
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【見どころ】Part.4 東京で生まれた産業・文化
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・大衆文化の頂点に立った江戸歌舞伎
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・西洋スタイルの銀座煉瓦街が誕生
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