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京成千葉駅は利便性の高さで盛況に
京成千葉駅は成田延伸に先がけ、1921(大正10)年に船橋~千葉(のちに京成千葉に改称)駅間を開業したのが始まりです。駅は現在、千葉中央公園のある場所で、官庁も近く、千葉銀行本店の横にあり、総武本線千葉駅よりも市街地にあるため、圧倒的に便利でした。
さらに、当時の総武本線はSL列車だったのに対し、京成電鉄は15分間隔で電車を走らせ、断然優位でした。沿線の海岸はまだ埋め立てもなく、幕張、稲毛、千葉海岸など海水浴場も多く、潮干狩りも楽しめ、上野直通の海水浴電車も運転され、多くの利用客で賑わいました。
京成千葉駅の不遇と起死回生
しかし、先の区画整理では京成電鉄の利便性を無視し、街外れの現・千葉中央駅の位置に強制的に移転させられました。1958(昭和33)年2月の出来事です。
不遇そのものでしたが、京成電鉄は寂れた場所の新駅に駅ビルを建て、この不条理な移転に対抗しました。地上4階、地下1階の駅ビルはモダンな曲線を描いたガラス張りで、当時、県内唯一のエスカレーターを備え、映画館、デパート、名店街、レストランなどが入居。「京成千葉駅ビル」と名付けられ、街外れの駅に人々が集まりました。それに続いて「千葉京成ホテル」や「京成千葉駅西口ビル」も建てられ、ボウリング場などが入りさらに賑わったのです。
旧・京成千葉駅(現在の千葉中央駅)と新・京成千葉駅(旧・千葉駅前駅)の今
京成千葉線は1987(昭和62)年4月の国鉄分割民営化の際、それまでの国鉄千葉駅前駅を京成千葉駅へと改称。本来の京成千葉駅は千葉中央駅になりました。
豪華な京成千葉駅ビルは老朽化し1999(平成11)年に閉館しましたが、千葉京成ホテルの建て替えを含め、2002(平成14)年に地上16階建ての複合ビル「ミラマーレ」が開業。ホテル、レストラン、シネマコンプレックスが入り好評を得ています。京成千葉駅西口ビルも2019(令和元)年に建て替え工事に着手、2021年10月に複合ビル「ミーオ」としてリニューアルしました。
逆境を乗り越えた京成電鉄には拍手を送りたいですが、もし、京成千葉駅が移転されず千葉市中心街にあったなら……。京成電鉄が輸送の主力となり、千葉の鉄道地図は大きく塗り変えられていたかもしれません。
京成千葉駅の変遷
旧・京成千葉駅は、1958(昭和33)年の移転前、千葉市街の中心部にありました。
移転後は、国鉄本千葉駅を南側にずらして京成千葉駅が設けられました。
その後、国鉄千葉駅前駅が京成千葉駅に改称され今に至ります。
京成ホテルミラマーレ
- 住所
- 千葉県千葉市中央区本千葉町15-1
- 交通
- 京成千葉線千葉中央駅からすぐ
- 料金
- シングル=10692円/ツイン=21384~34452円/ダブル=16632~21384円/和室=47520~59400円/ファミリールーム=76032円/スイート=92400~138600円/
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・成田空港線の高架橋は成田新幹線の遺構だった
・登山鉄道も計画された小湊を目指した小湊鉄道
・かつて千葉市の中心駅は京成千葉駅だった!?
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