銚子の外川（とかわ）漁港は、そんな紀州の人たちが築港した銚子漁業発祥の地です。そして、外川漁港といえば干鰯（ほしか）。イワシを干してつくった肥料として有名です。

外川漁港には、港に面した南斜面に坂道が幾本かあり、漁港へまっすぐ通じています。これは当時、獲れたイワシを荷車で運ぶために整備されました。イワシは坂を登り切った平坦な砂地に運び入れられ、干鰯に加工されたのです。

干鰯は江戸時代に最高級の金肥（きんぴ）（肥料）として高く売れ、銚子に莫大な利益をもたらしました。その干鰯をつくるには、広くて乾燥した砂地が必要であり、外川はそれに適していたのです。

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