更新日: 2024年1月14日
茨城の地形の謎~県央・県南には平野が開かれ県北に山々が連なる
活火山も高山もなく平野が開けた茨城ですが、大地には太古の海や火山噴火の痕跡が刻まれ、筑波山〜八溝山を結ぶ山地形成の物語も興味深く見ることができます。
【茨城の地形】山地は北部に分布し茨城県の3分の2が低地や台地
茨城県は関東平野北東部に位置し、県域の約3分の2が低地や台地です。
山地は北部に分布し、まず筑波山(つくばさん)(標高877m)を起点に北へ向かって、福島県との県境付近まで連なる山々が八溝(やみぞ)山地です。これは南北約100㎞、幅約25㎞と細長いエリアに形成され、山地の北部では東側を棚倉(たなくら)断層という日本列島を分断する大断層と接します。
さらに、断層を挟んだ東には宮城県南部から続く阿武隈(あぶくま)山地が連なっています。八溝山地は、最北部付近にある県内最高峰・八溝山(標高1022m)、最南の筑波山こそ高さがあるものの、そのあいだには標高600m以下の低山が連続しています。そして、大子町(だいごまち)を流れる押川がつくる谷、城里町(しろさとまち)から栃木県那須烏山(なすからすやま)市に至る那珂川がつくる谷、JR水戸線に沿った笠間~岩瀬の低地帯という、東西方向に形成された3つの谷によって、北から八溝、鷲子(とりのこ)、鶏足(けいそく)、筑波の4山塊に分けられます。
【茨城の地形】八溝山
茨城県の最高峰、標高1022mの八溝山は、北から八溝、鷲子、鶏足、筑波と4つの山塊からなる八溝山地のおよそ最北部(大子町〜福島県棚倉町)に位置します。これは、約1億8000万年前(ジュラ紀)の付加体が、その後の地殻運動などにより隆起してできたものです。
【茨城の地形】棚倉断層
棚倉断層は阿武隈山地の西側に沿って、常陸太田市付近から福島県棚倉町へ続く大断層です。その延長は山形県酒田市まで至るとも考えられています。これは日本列島の形成にともない、横ずれ断層として大きく動いたと見られ、県域には2本(棚倉東縁断層と棚倉西縁断層)が北北西方向に平行して走っています。
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