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経済用語:金融・マネー編

景気

4つの局面を繰り返して成長していく

経済で使われる「景気」という言葉は、経済全般の景気の良し悪しを意味します。景気がよい状態、すなわちモノ・サービスがよく売れ、企業の収益が増えて、人々の給与が上がり、消費が拡大する状態を好景気(好況)といいます。その反対の状態が不景気(不況)です。好景気のときがあれば、不景気のときもあり、一般的には「好景気→後退→不景気→回復」というサイクルを繰り返しながら、経済は成長していきます。これを景気循環と呼びます。

景気

日銀短観

景気の動向を占ううえで見逃せない指標

現在の景気が良いのか悪いのか、これから先はどうなっていくのかを知るために役立つのが景気指標です。内閣府が発表する景気動向指数とGDP(国内総生産)速報、さらに日本銀行が四半期ごとに発表する日銀短観などがあります。日銀短観は、日銀が全国約1万の企業に景気の現状と先行きについてアンケートをとり、集計したもの。回収率が高く、調査翌月に発表されるため、景気動向を占う重要なデータとなっています。

BSI

景気変化の方向性を示す指標

Business Survey Indexの略。日銀短観同様、景気を判断するための指標の一つです。企業にアンケートをとり、業績や従業員数などを調査。それ以前と比べて景気が「上昇」したという企業の割合から、「下降」したという企業の割合を差し引いて算出し、プラスなら景気はよく、マイナスなら悪いと判断されます。日銀短観が景気の水準感を示すのに対し、BSIは景気変化の方向性を示します。

日経平均株価

株式市場全体の値動きを把握するための指標

株価は刻一刻と変動しますが、株式市場全体の値動きをみる際には、株価指数という指標が相場を確認するものさしになります。株価指数は複数銘柄の株価を一定の計算式で総合的に数値化したもので、日本国内では日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)が最も一般的です。日経平均株価は、日本経済新聞社が東京証券取引所に上場する約2,000銘柄のなかから代表的な225銘柄を選んで算出します。2024年2月22日には、1989年12月29日につけた史上最高値の3万8,915円を更新し、大きな話題になりました。TOPIXはTokyo Stock Price Indexの略で、東証に上場する2,000以上の全銘柄を対象に時価総額を算出して評価します。一方、国外の代表的な株価指数は、ダウ平均株価が挙げられます。なかでもダウ工業株30種平均(正式にはダウ・ジョーンズ工業株価平均)は、アメリカで影響力がある30の優良銘柄の平均株価を示すもので、世界一有名な株価指数です。

ファンダメンタルズ

「経済の基礎的条件」から株価を予測する

株価や為替の値動きを予測する手法に、ファンダメンタルズ分析があります。ファンダメンタルズとは、日本語で「経済の基礎的諸条件」と訳され、国や企業の経済活動状況などを表す指標を意味します。具体的には、国の場合は経済成長率、物価上昇率、金利、財政収支、失業率など、企業の場合は売上高や利益などの業績、財務体質、株価などです。この指標を国ごと、企業ごとに知っておけば、その経済規模がどれほどで、将来はどの程度になるのかといったことがある程度判断できるようになります。なお、株価や通貨などの値動きの推移をグラフ化したチャートから将来の値動きを予想する手法をテクニカル分析といいます。ファンダメンタルズ分析に対する指標です。

ポートフォリオ

投資で成功したければ富裕層を真似すべし?

投資を行う場合、リスクを軽減するため、株式、債券、現金、預金、不動産、貴金属など複数に分けて運用するのが一般的です。その組み合わせのことをポートフォリオといいます。言葉の由来は「紙ばさみ」「書類入れ」といった意味で、かつて欧米では資産の明細書を紙ばさみで保管していたことから、こう名づけられました。投資で成功するのは簡単ではありませんが、成功したければ富裕層のポートフォリオを真似するとよいともいわれます。

バブル景気

日本を長期低迷へと導いた実体のない経済

ITバブル、新興国バブル、資源バブル、不動産バブル……。景気が拡大し続け、実体経済からかけ離れて膨れ上がった状態をバブル景気といいます。好景気の間はよくても、ピークを過ぎると泡がはじけるように崩壊し、景気が急速に後退します。18世紀のイギリスで起こった南海泡沫事件というバブル崩壊が語源となりました。日本も1980年代後半からバブル景気を経験しています。地価と株価が上昇し続け、1990年代に入って急落。その後の不況が「失われた30年」などと呼ばれる日本経済低迷の要因となったのです。バブル景気が起こるのは十数年単位でしたが、2000年代以降は数年単位で起こっています。いまや「バブル頻発の時代」になっているのです。

ヘッジファンド

先物取引や信用取引などを活用し利益を上げる

投資のために集められた資金、あるいは投資家から集めた資金を運用して得られた利益を投資家に還元するしくみをファンドといいます。ファンドは、資金をオープンに募る公募型(一般の投資信託)と、限られた人からだけ集める私募型の2つに分けられ、私募型のひとつにヘッジファンドがあります。ヘッジファンドは行政の厳しい監視下にさらされている投資信託などに比べて自由に運用することができ、先物取引や信用取引などを積極的に活用したりします。その結果、相場の上げ下げに関係なく利益を上げることができるのです。1990年代後半にはアジア各国の通貨に対して空売りを仕掛け、アジア通貨危機を引き起こしました。

公募型ファンド
資金をオープンに募り、集めた資金を運用する。投資信託などが代表例。

私募型ファンド
限られた人からだけ資金を募り、その資金を先物取引などに活用する。ヘッジファンドが代表例。

カントリーリスク

経済成長を期待できる国はリスクも高い!

アジアや中東・アフリカなどには、高い経済成長を期待できる国が多くありますが、そうした国はカントリーリスクが高くなりがちです。カントリーリスクとは、貿易や投資の対象国・地域において、何らかの変化が起こり、損失をこうむる危険性の度合いのこと。相手企業の経営・財務状況の悪化、倒産などではなく、政治・経済、社会情勢などの問題で生じるリスクのことです。たとえば、クーデターが起こったり、テロが発生したりして、取引相手や投資対象の資産が没収されたり、国有化されたりする危険性が考えられます。また、その国が発行している国債などに投資している場合、国が経済危機に陥り、デフォルトすることもあるので注意が必要になってきます。

タックスヘイブン

税金の安い国・地域は悪用されることもある

日本の税金は諸外国に比べて高いといわれることがあります。では、安い国・地域はどこかというと、ルクセンブルク、モナコ、英領ケイマン諸島、バージン諸島などが挙げられます。それらはタックス・ヘイブン(租税回避地)と呼ばれ、所得税・住民税などの源泉課税、法人税・相続税・贈与税などが低かったり、免除されたりする場所で、OECDによって世界35ヵ所が指定されています。海外の富裕層や多国籍企業の資産を誘致し、自国(地域)の発展につなげる目的がありますが、脱税やマネーロンダリングなどに利用されることも少なくありません。その実態は2016年に漏洩した「パナマ文書」で公になりました。

AIIB

一帯一路構想を資金面で支える国際金融機関

中国が推進する一帯一路構想。この巨大経済圏創設プロジェクトを資金面で支えているのがAIIB(アジアインフラ投資銀行)です。一帯一路構想が提唱された2年後の2015年に57ヵ国で発足し、2023年9月には109ヵ国まで増えました。AIIBにはヨーロッパの主要国を含む先進諸国が中心となって資金を拠出し、その資金を元手に道路や鉄道、発電所、水道施設といったインフラを整備。発展途上国を経済発展へと導きます。同じような役割を担うADB(アジア開発銀行)もあり、表面的には協調しています。なお、中国と対立するアメリカ、それに追随する日本はAIIBへの参加を見送っています。

経済用語:経済学・経済史編

ミクロ経済学・マクロ経済学

分析対象は違っても、密接に関係している

現代の経済学は、ミクロ経済学とマクロ経済学とに大別されます。ミクロ経済学のミクロとは、「小さい」という意味。その名のとおり、経済の基本単位である個人や企業がどのような選択を行い、その選択が物価や資源配分などにどう影響するかを研究します。具体的には企業が何をどれくらい生産すれば儲かるか、消費者が何をどれくらい買えば満足できるかといったことを調べていきます。一方、マクロ経済のマクロとは「大きい」という意味。経済全体を国・地域、産業全体といった大きな枠組みで捉え、GDPや経済成長率、失業率、景気の動向、消費、投資、国際収支などの集計データを分析することにより、経済の動きや有効な経済政策などを調べていきます。ミクロとマクロ、分析する対象は異なりますが、両者は密接に関係しています。

社会主義

独裁・専制体制を生み出しやすい資本主義の対抗思想

社会主義は、個人がお金や土地などの財産(資本)を所有することを否定し、国がそれを管理します。そして、個人の経済活動で得られた富を社会全体で共有することで貧富の差をなくし、すべての人々が平等になることを目指します。19世紀ドイツの経済学者カール・マルクスのマルクス主義を思想的支柱として、1922年に史上初の社会主義国家ソビエト連邦が建設されましたが、社会主義は独裁・専制体制を生み出しやすく、ソ連は100年ともたずに崩壊。現在は中国やベトナムなどが社会主義となっています。

資本主義

民主主義と相性がよく自由に活動できる経済体制

各国の経済体制は、資本主義と社会主義に分けることができます。資本主義は世界の大半の国が採用している経済システム。個人が資本をもち、自由に経済活動を行うことができます。自由競争を通じて経済の発展につながることがメリットですが、不景気になって失業者が多く発生すること、貧富の差が生まれ、拡大しやすいことなどがデメリットです。政府は市場に介入しないのが基本スタンスですが、物価の高騰を防ぐ際などには一定の介入をみせます。また、資本主義は国民が主権を握る民主主義と結びつきやすい点も特徴です。

マルクス経済学

資本主義経済を批判した思想がソ連樹立の支柱に

現代経済学の礎を成す三大思想といわれるのがマルクス経済学、新古典派経済学、ケインズ経済学です。そのうちマルクス経済学は、ドイツの経済学者・哲学者であるカール・マルクスによって創始された学派です。19世紀、世界各地で恐慌が発生し、多くの労働者が困窮。そうしたなかマルクスは、資本主義経済のもとでは資本家に富が集中し、労働者が貧困化したり、格差が生まれたりすると考えます。そして格差を是正するためには、労働者が革命を起こし、資本家から生産手段を取り上げ、自分たちのものにしなければならないと主張しました。このマルクス主義といわれる思想を基盤に、史上初の社会主義国家ソビエト連邦(ソ連)が樹立されましたが、競争のない計画経済社会は結果的に失敗することになりました。

新古典派経済学

好景気に当てはまりやすく、今も影響力をもつ学派

18世紀後半~19世紀前半、イギリスで産業革命がひと段落した頃、アダム・スミスやジョン・スチュアート・ミルらが生んだ経済の思想を古典派経済学といいます。資本主義をはじめて研究した学派で、商品の交換価値は生産に投下された労働価値によって決まる、すなわち人間の労働が価値を生むと考えました。その古典派経済学に対し、限界効用(消費財1つの効用=満足度)によって商品の交換価値が決まるとしたのが新古典派経済学。アルフレッド・マーシャルやミルトン・フリードマンらを中心とする学派です。主にミクロ経済学を対象とし、市場に任せれば需要と供給が自動的に一致するため、政府は介入する必要がなくなると唱えます。好景気時に当てはまりやすく、1930年代の大恐慌など、不景気のときの大量失業を説明できませんでした。それでも近年、新古典派経済学は大きな影響力をもち続けています。

ケインズ経済学

政府が経済に介入し、雇用を生み出すべきとする理論

新古典派経済学の対立軸になるのが、ジョン・メイナード・ケインズによって打ち立てられたケインズ経済学です。不景気のときに当てはまりやすく、主にマクロ経済学を対象にするのがケインズ経済学の特徴です。1929年、アメリカで世界恐慌が起こると、30年代には失業者が増大。こうした不安定な状況を安定させるための方策を新古典派は用意できませんでした。そこに登場したケインズは、不景気のときには需要が不足して失業者が発生するため、政府が経済に介入し、雇用を生み出すべきだと新たな理論を主張したのです。経済は市場に任せておけばよいとする新古典派経済学と、政府の積極的な介入をよしとするケインズ経済学。いずれも一長一短で、論争に決着はついていません。しかし2000年代後半、リーマンショックで世界同時不況が発生した頃から、ケインズ経済学が再び注目を集めています。

新自由主義

小泉政権の根底にはこの新たな経済思想があった

経済思想・経済政策は1980年代以降、変革のときを迎えました。それまでのケインズ経済学は、政府の積極的な介入をよしとしていましたが、70年代に景気の後退と物価の上昇が同時進行するスタグフレーションが世界に広がると、ケインズ学派の政策が十分に機能せず、行き詰まりをみせるようになります。そうしたなか、アメリカの経済学者ミルトン・フリードマンらは、ケインズ学派を批判し、政府による市場介入や富の再配分などに制限を設け、自由競争を重視すべきと主張。これが新自由主義と呼ばれ、新たな経済の潮流となったのです。具体的には、アメリカのレーガン政権による政策「レーガノミクス」や、日本の小泉政権による「聖域なき構造改革」などが新自由主義にもとづく政策とされ、公営事業の民営化や規制緩和による競争の促進などが図られました。

行動経済学

人間の非合理な行動を分析する心理学的な経済理論

従来の経済学は、人間は個人の利益を最大限に追求する合理的な判断にもとづいて行動することを前提として考えられていました。確かに、人間は合理的な行動をとることが多いですが、非合理的な行動をとることも少なくありません。人間の行動は感情や心理などに左右されるからです。そうした非合理な経済活動を観察・分析するのが行動経済学です。たとえば投資をする際、損失を出すことを恐れ、値上がりしそうな株を売りに出してしまうことがあります。これは、「失いたくない欲望」のほうが「手に入れたい欲望」よりもはるかに強いというプロスペクト理論のひとつ。人間は常に最適な行動をとるとは限らないのです。行動経済学は2002年にイスラエル出身のダニエル・カーネマンがノーベル経済学賞を受賞したことによって注目されるようになりました。

ピケティ現象

日本でも話題になった『21世紀の資本』 その要点は?

大ベストセラー『21世紀の資本』(2013年)で一躍脚光を浴び、時代の寵児となったフランスの経済学者トマ・ピケティ。彼が同書で指摘したのは、資本主義が生み出す格差問題です。これまでは労働者の賃金が格差の要因と考えられていましたが、彼は株式や不動産、預金などの資本が格差拡大の主要因である可能性に言及しました。そして過去の財務データから、資本主義世界が格差を自然発生的に生むことを実証し、不平等をただすためには、資産に対する累進課税を強化する制度を導入する必要があると訴えたのです。

チューリップ・バブル

チューリップがはじけて飛んだ歴史上初の投機的バブル

バブル景気は歴史上、何度も起こっては崩壊してを繰り返してきました。そのバブルの記録のなかで最も古いものが、17世紀前半にオランダで起こったチューリップ・バブルです。当時はチューリップが富裕層のステータスシンボルのようになっており、トルコ産チューリップの球根が高騰。やがて都市部に取引所が開設されるなど、投機的な性格をもちはじめ、バブルが醸成されていったのです。球根1個が熟練職人の年収の10倍以上もしたそうです。しかし、バブルは必ず崩壊する運命にあります。チューリップの価格は数ヵ月で大暴落し、泡ははかなく散ったのでした。

チューリップ・バブル

世界恐慌

世界大戦へとつながった未曽有の大不況

1929年の世界恐慌は、第二次世界大戦につながった歴史的な不景気でした。第一次世界大戦後、世界経済の中心地が荒廃したヨーロッパからアメリカへと移り変わると、アメリカはヨーロッパへの輸出で好景気になります。しかしその後、ヨーロッパが復興したため、アメリカの輸出は激減。生産過剰による価格の下落、失業者の増大などが発生。そうしたなか、アメリカ株の暴落を恐れた投資家たちが大量の株を売ろうとしたため、1929年10月24日に株価が大暴落します。アメリカは一気に不景気となり、その影響がヨーロッパや日本などにも及び、ついには世界恐慌へと至ったのです。その対策として各国は経済のブロック化を推進。自国最優先の手法が第二次世界大戦の原因の一つとなりました。

リーマン・ショック

アメリカの住宅ローン問題が世界各地に波及して同時不況に

100年に1度の危機――。そのようにいわれた世界経済の大事件が2008年のリーマン・ショックです。2000年代初頭、アメリカではサブプライム・ローンという低所得者向けの住宅ローンが人気になり、住宅バブルに沸きました。しかし、その後まもなく返済できなくなったローン利用者が続出し、ローンを回収できなくなった銀行は不良債権を膨らませます。そして07年に住宅バブルが崩壊すると、サブプライム・ローンが証券化された金融商品を大量に購入していた大手投資銀行リーマン・ブラザーズが倒産。このローン関連の金融商品は国外にも販売されていたため、世界中の金融機関が影響を受け、金融不安が発生しました。これが世界各地の株価が暴落する世界同時不況へとつながることになったのです。

『地図でスッと頭に入る世界経済』好評発売中!

G7に代表される先進国が世界経済をリードする時代は、もはや終わりを告げました――。それを示すかのように、昨今のニュースでは「グローバルサウス」「BRICS+6」という言葉を頻繁に耳にするようになりました。
この言葉は、今後、世界を牽引していく国々を指しており、このなかにG7の国はありません。加えて、ウクライナ危機による世界的インフレ、半導体不足、カーボンニュートラルへの抵抗など、世界経済は混迷をしているといってよいでしょう。
そんな世界の動きと行方を知りたいと思いながらも、経済となると複雑で難しいものと感じてしまう読者に向けて、押さえておくべきトピックをわかりやすく解説するのが本書。国内の身近な話題から国家間の問題まで幅広く扱います。
いま、何が問題となっているのか、世界経済はどこへ向かっているのかを地図や図解で紹介していきます。

第1章:世界経済の「トレンド」を知る

・ウクライナ危機と資源価格の高騰により、世界的なインフレが進行中
・世界の「ブロック経済化」によって何が起こるのか?
・半導体の輸出規制で、米中の半導体戦争がはじまった
・中国主導によって実現した「BRICS+6」で、人民元の国際化を狙っている
・西側諸国がグローバルサウスを無視できない理由
・ベロシティー12(次に成長する国)の特徴とは?
・ものづくりをしないメーカー、ファブレス企業とは何か?
・仮想通貨(暗号資産)が、ふつうの通貨になりえるのか?
・TPP、IPEFなど、これまでとは違った貿易協定が誕生し、貿易地図が塗り替わる
・輸出入規制で相手国より優位に立とうとする「経済的威圧」が起こっている
・AIの進歩で奪われる仕事、新たにつくられる未来
・消費から循環へ。新しい経済のあり方(サーキュラーエコノミー)が登場している
・切っても切れない移民と経済成長
・異常気象に世界の経済が翻弄されている

第2章:エリア別・経済トピックをつかむ

アメリカ経済(南北アメリカ)
・アメリカ生まれのGAFAMが急成長できた理由とは?
・アップルの製造拠点をたどると、経済成長国のトレンドが見えてくる
・ニュースで耳にする米雇用統計は、なぜ注目される?
・地位低下に焦るブラジルは、グローバルサウスの雄を目指す
・中南米で再び加速しはじめたハイパーインフレーション

アジア経済
・中国の一帯一路構想から10年。巨額融資が限界に近づいた
・不動産に依存した経済成長モデルはもう終わり
・台湾の経済成長の原動力となった半導体 産業
・アジアの金融センターとなった香港のいま
・複雑性を増すASEANと中国の関係
・日本と比較すると見えてくる韓国経済の強み
・ベトナムの成長力が東南アジアで突出している理由
・「IT大国」として世界3位の経済大国となるインド
・これから注視すべきは、世界に広がる印橋(インド系移民)も流れ
・首都移転事業で大国の企業を取り込もうとするインドネシア

ヨーロッパ経済
・ウクライナ危機で露呈した資源のロシア依存の危うさ
・ロシアへの経済制裁は効いている? 効いていない?
・世界でドル離れが起こっている。つぎの基軸通貨はユーロか?
・ECBの金融政策が大きな転換点を迎えている
・イギリスのブレグジットで、外国企業は撤退をはじめた
・2050年のカーボンニュートラル(脱炭素)をリードするEUに黄信号
・EUの優等生・ドイツに異変。実質成長率がマイナスに

中東・アフリカ経済
・なぜかアフリカに多い中国人。ねらいはアフリカの資源開発と市場開発
・オイルマネーは限界? 石油・天然ガス依存からの脱却をはかるサウジアラビア
・官主導のアラブ経済が岐路に立つ
・南アフリカにとって日本は、意外にも重要な貿易相手国
・中東とアフリカでも注目されはじめたグリーンビジネス

第3章:世界のなかのニッポン経済

・コロナ後、日本経済の回復が遅れている理由とは?
・日本が「安い国」になってしまったのはなぜ?
・アジアの国々が日本を下請けにする日がまもなくやってくる!?
・経済停滞と人口減により、こんな未来が待っている
・次世代自動車の開発で出遅れた日本の一発逆転とは?
・レアメタル確保のために金属資源の再利用できる技術開発に注力
・1円の円安で450億円利益が出るトヨタだが、資材価格が高騰という「影」も
・人手不足が景気上昇の足かせに
・金価格高騰とウクライナ侵攻の関係
・漫画文化の輸出に失敗した日本政府
・日本の安全をセットにして売り込みはじめた鉄道事業
・品質の高さから海外でも高く評価されている農産物。その輸出額が1兆円突破

【監修者】蔭山 克秀(かげやまかつひで)

代々木ゼミナール公民科講師。愛媛県新居浜市出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。代々木ゼミナールでは、「現代社会」「政治・経済」「倫理」「倫理政治経済」をすべて指導。また、4科目すべての授業が「代ゼミサテライン」(衛星放送授業)として全国に配信されている。主な著書に『やりなおす経済史』『やりなおす戦後史』(以上、ダイヤモンド社)、『経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる』(KADOKAWA)、『マンガみたいにすらすら読める哲学入門』(大和書房)、『世界の政治と経済は宗教と思想でぜんぶ解ける!』(青春出版社)などがある。

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