更新日: 2024年7月23日
中国の不動産不況~中国経済を牽引してきた不動産が深刻な状況に陥ったワケ
中国は2010年にGDP(国内総生産)で日本を抜き、世界第2位の経済大国になりました。
その急成長の主要な原動力となったのが不動産です。
しかし、現在中国各地にゴーストタウンが出現。
なぜ深刻な状況に陥ったのでしょうか。
中国の不動産バブル
中国は、不動産を中心とした成長モデルにより、未曽有の大躍進を果たしました。ところが現在、中国の不動産は困難に直面しています。
2021年、不動産開発大手の恒大集団(エバーグランデ)の深刻な経営危機が表面化。2023年には債務超過が約11兆6000億円にも達し、8月にアメリカで破産申請を行いました。さらに地方都市の開発を中心に成長してきた不動産最大手の碧桂園(カントリーガーデン)も同年8月に約1兆円の赤字を出し、デフォルト(債務不履行)の危機に陥りました。
こうした不動産不況を象徴するのが「鬼城(きじょう)」と呼ばれるゴーストタウンです。不動産開発が行き詰まり未完成のまま放置されたマンション群や高級住宅街が各地に存在しているのです。有名な鬼城は遼寧省の瀋陽、浙江省の紹興、内モンゴル自治区のオルドスなどにあり、一見、開発まもないニュータウンのようにも思えますが、マンションに住んでいる人の姿はみえません。文字どおり幽霊が出てきそうな雰囲気の町です。
中国の不動産業界は2010年代半ば頃までは好調でした。しかし、過剰建設でデベロッパーが資金繰りに行き詰まり、鬼城が出現することになったのです。
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