更新日: 2024年6月26日
空海の出身・ルーツを探る~地方出身の次男坊で遣唐使となった空海は、そもそもなぜ中央で学ぶことができたのか
空海は、四国出身。香川県の生まれです。出身地にいたころの幼い空海は、どのような少年だったのでしょう。のちに唐へ渡り、真言密教を広めることになる空海の家柄・出身・ルーツを探っていきましょう。
空海の出身地は、現在の香川県
空海(幼名・真魚)は774年6月15日、父・佐伯直田公(さえきのあたいたぎみ)、母・玉依御前(たまよりごぜん)の次男として讃岐国(現在の香川県)で誕生しました。空海の父の一族である佐伯直氏は中央貴族・大伴(おおとも)氏と祖先をともにする一族です。
朝廷との太いパイプと経済力のある佐伯家
空海の実家は讃岐国西部を支配する地方豪族で、田公は多度津郡(たどつぐん)の少領(しょうりょう)(次官)を任じられた中級地方官だったと推察されます。少領は身分こそ低いですが徴税権があり世襲で受け継がれるため、朝廷から派遣されてくる国司(こくし)(中央貴族)より経済力があります。佐伯直氏は教育熱心な一族でもあり、一門から宗教家や書家、儒学者を多く輩出しています。一族の佐伯今毛人(さえきのいまえみし)は参議正三位(さんぎしょうさんみ)まで昇進し宮中で活躍するなど、朝廷との太いパイプと経済力を有していました。
空海の誕生地と伝わる場所
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