激化する米中対立！ 覇権勢力と新興勢力の戦い

覇権を維持するため、アメリカはアジア、中東、ヨーロッパという３つの地域を重視する戦略をとっています。これらの地域でアメリカを脅かす新たな力が台頭してきた場合、全力で阻止するというものです。

現在はアジアで海洋進出をはかる中国、中東で核開発疑惑のあるイラン、そしてヨーロッパでウクライナに侵攻しているロシアがアメリカの対抗勢力となっています。ユーラシア大陸沿海領域のリムランドは、非常に不安定な地域なのです。

ただし、アメリカは三大戦略地域のすべてに同程度の力をかけているわけではありません。中東についてはアメリカ自身が産油国となったことで関心を低下させ、ヨーロッパも国内でウクライナ支援に反対の声が高まってきたことで見直しを迫られています。

そうしたなか、変わらず重視されているのがアジアです。アジアでは中国が急速に台頭してきており、それを押さえつけようとするアメリカとの間で対立が激化しています。