更新日: 2024年6月7日
ランドパワー(陸の力) vs. シーパワー(海の力) どちらが強くて優位性がある?
地政学では、国家をランドパワーとシーパワーとに分けて考えます。
中国やロシアはランドパワー、アメリカや日本はシーパワー。
どちらが強くて優位性があるのでしょうか?
ランドパワーとシーパワーの地政学における国家の分類
ランドパワー
ランドパワーとはユーラシア大陸の内陸部に位置し、他国と陸地で国境線を接する大陸国家を指します。中国やロシア、ドイツ、フランスなどがランドパワーの代表国として挙げられます。
農業大国・資源大国が多く、通常は領土の維持・拡張のために陸軍の強化に注力しています。また、交易や移動を陸上交通に頼るために閉鎖的になりがちで、より豊かな土地や海洋を求めて勢力圏拡大を狙う傾向が見受けられます。ロシアが不凍港を求めて南下政策をとってきたのが好例です。
シーパワー
一方、シーパワーとは国境の多くを海に接する海洋国家を指します。島国のイギリスや日本などが代表国ですが、広大な国土を誇り、大陸国境に紛争のリスクがないアメリカも「巨大な島」とみなされ、シーパワーに分類されます。
海に囲まれているため侵略される危険性が低く、国境の防衛に使う労力を海上輸送による交易に向けられる点が強みです。海軍が強力な国が多いことも特徴のひとつとして挙げられます。
海を通じて世界中の国々とつながれるシーパワーの国は、交易や軍事面で有利な立場にあります。それにランドパワーの国が挑戦しようとするため、2つのパワーは対立する傾向にあります。
ランドパワーとシーパワーの違い
ランドパワー
ユーラシア大陸の内陸部に位置し、他国と陸地で国境線を接する大陸国家。
●農業大国・資源大国が多い
●領土の維持・拡張のために陸軍の強化に注力している
●交易や移動を陸上交通に頼るために閉鎖的になりがち
●より豊かな土地や海洋を求めて勢力圏の拡大を狙う
【代表国】
ロシア、中国、ドイツ、フランス
シーパワー
国境の多くを海に接する海洋国家。
●海を通じて世界とつながることができる
●海に囲まれているため侵略される危険性が低い
●国境の防衛に使う労力を海上輸送による交易に向けることができる
●陸軍よりも海軍が強力な国が多い
【代表国】
日本、アメリカ、イギリス
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。
皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!