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フランス「リヨン」がある『オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ』地域はどんなところ?

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年8月26日

フランス「リヨン」がある『オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ』地域はどんなところ?

2024年パリ五輪のサッカー会場があるリヨンは、美食の都。リヨンの歴史は、紀元前のローマ帝国時代から始まります。
ローマ帝国の歴史を残す文化都市リヨンとリヨンを含むオーヴェルニュ=ローヌ=アルプエリアをご紹介します。

「リヨン」は世界に名を知られたサン=テグジュペリの故郷

北ヨーロッパと地中海とを結ぶ「欧州の十字路」といわれ、古くから交通、交易の要衝として栄えてきた商工業都市、リヨン。紀元前1世紀、ローマ帝国のもとで植民地化されたこの地はガリア属州の首府として発展しました。ソーヌ川とローヌ川の合流点に位置する土地柄、豊かな水をたたえ、ローマ時代より2000年以上にわたり、繁栄の歴史を刻んでいきます。
16世紀に入るとフランス初の証券取引所が誕生し、経済発展を遂げたリヨンはヨーロッパにおける商業と金融の中心地となりました。一方、絹の町としても知られ、19世紀にはジャカード織機の発明によって絹織物産業の黄金時代を築きました。ソーヌ川西岸に広がる旧市街には今もなお中世の街並みが残り、往時をしのばせます。
リヨン市街の中心地にあるベルクール広場には、300超の言語に翻訳された名作童話『星の王子さま』(1943
年)の作者、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの像が立ちます。リヨンは世界的な作家であると同時に、草創期の航空路開拓に貢献した飛行士でもあるサン=テグジュペリの生誕地としても有名です。

「リヨン」の歴史と旧市街のようす

フランス第2の文化都市リヨンは、紀元前43年にローマ帝国の支配下で誕生しました。ローヌ川とソーヌ川に抱かれ、水運貨物の物流拠点となります。2世紀からはキリスト教の中心地となり、欧州の主要都市へと成長しました。

4世紀からのローマ帝国の衰退とゲルマン民族の侵入により、一時は活力を失ったものの、再び川を介した絹織物産業や印刷業で活気づくことになります。街の栄華を反映したルネサンス建築の優雅な街並みは、今も健在です。世界遺産にも登録された旧市街の歴史地区に足を運ぶと、当時にタイムスリップしたような感覚を覚えることでしょう。

2024年のパリ五輪では、リヨンのパルク・五輪・リヨンがサッカー会場となりました。リヨンが本拠地のサッカークラブチーム、五輪・リヨンのホームスタジアムです。

リヨンの 「光の祭典」

毎年冬に、リヨンの中心街が壮大な光のインスタレーションに染まる光の祭典を開催。遡ること1852年12月8日、フルヴィエールの丘に立つ大聖堂に建立された聖マリア像に感謝を捧げるために、リヨンに住む人々が一斉に家の窓辺にろうそくを灯したことが起源となりました。毎年12月8日を含む4日間、大聖堂や市役所など街中の建築物がイルミネーションで彩られ、国際的なアーティストによるオブジェを展示。リヨンの夜は、幻想的な光に包まれます。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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