目次
アメリカ50州の南部には、16の州と首都区域がある(南部大西洋沿岸、東南中央、西南中央)
アメリカ50州の中の南部は、かくも広いエリア。北部の匂いが混じるアッパーサウス、南部文化が色濃く残るディープサウス(南北戦争時の南軍の中心で、現在も州人口における黒人比率が高い)、そして50州全州のうち第2位の経済規模を持つテキサスがあります。
デラウェア州
デラウェア州は、人口も面積もアメリカ50州のうちで下位ですが、アメリカ独立の象徴ともいうべき州で国際企業が集う優良州です。デラウェア州の愛称は、「最初の州」。これは、1787年に合衆国憲法に批准した最初の州のためです。州都はドーバー。消費税がかからないため、非課税のショッピングも楽しめるアメリカ50州有数のビーチリゾートがあります。デラウェア州民は州北部の大学に入り、夏休みに入ると南部のビーチで過ごすのが王道です。
メリーランド州
メリーランド州の州都アナポリスは、かつて首都だったこともある州都。アメリカ50州の中では海軍兵学校があることでも知られ、海兵隊員や士官候補生が卒業式で帽子を空へ投げるのが風物詩です。メリーランド州の愛称は「古き戦列の州」。独立戦争で勇敢に戦ったメリーランド兵に因んでいます。メリーランド州の州民は、とにかくシーフードが好き。ブルークラブ、カキ、貝柱で笑顔になれるという州民性を持っています。
ワシントンDC
ワシントンDCはアメリカ50州のうち、どの州にも属さない首都とするため、ポトマク川を挟んだメリーランド州とバージニア州の正方形の土地に計画都市として造られた首都です。DCとついているのは、アメリカ50州と区別する意味合いがあり、District of Columbiaの頭文字。首都の住民はワインが大好き。一人当たりのワイン消費量が、他の50州よりも多い傾向にあります。
ウエストバージニア州
ウエストバージニア州は、ほぼ全域がアパラチア山脈のなかにすっぽり収まっています。そのため、ウエストバージニア州の愛称は、「山の州」。州都であり最大の都市チャールストンには、アメリカ50州の中でも有名な金のドームがある州議事堂や、特産品やおみやげが見つかるキャピトルマーケットが観光客に人気です。州民性としては、肥満率がトップで大人の4割が肥満と言われています。子どもは2割弱が肥満だそうです。
バージニア州
バージニア州は、アメリカ50州の中でアメリカが始まった場所として知られています。バージニア州の愛称は、「古き領地の州」。イギリス人開拓者によるアメリカ初の植民地で、チャールズ2世がオールドドミニオン(古き領地)と呼んだ説があります。州都はリッチモンド。バージニア州民は、タバコの産地だけあり喫煙者が多かったのですが、近年はやめる人続出しています。
ノースカロライナ州
ノースカロライナ州は、アメリカ50州の中でもビジネス環境がトップクラスの州です。西部エリアには、3つの大学と企業が産学共同で研究するリサーチトライアングルがあります。ノースカロライナ州の愛称は、「タールヒールの州」。船の防水に必要なタールの生産で栄えた過去があるからです。州都はローリー。ノースカロライナ州民は「人口急増によるテリヤキ勢の台頭に対し、伝統バーベキュー好きの気持ちは複雑」という心情を抱えているようです。
サウスカロライナ州
サウスカロライナ州は、奴隷を含む貿易と文化の拠点だった州。古都チャールストンは南北戦争以前に繁栄の絶頂を迎えた歴史ある町ですが、現在はアメリカ50州の中で観光の町として知られています。州の愛称は、「パルメットヤシの州」。温暖な気候で州の木でもあるこの植物が良く育つのです。州都は、サウスカロライナ大学がある学術都市コロンビア。揚げ物全般が好きな州民性ですが、ステートフェアで売ってる揚げバターには驚きます。
ジョージア州
ジョージア州は、アメリカ50州の南部の中でもディープサウスに属す南部復興の象徴の州。州都は、キング牧師の故郷のアトランタでコカ・コーラ本社があります。州の愛称は「桃の州」。綿花から桃の栽培に切り替え、有数の産地に成長しました。ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港は、21年連続で世界一乗客数が多い空港です。田舎町のジョージア州民は、都会育ちが銃を握らずに育つことを信じられないそうです。
フロリダ州
フロリダ州は、アメリカ50州のなかでもリゾートと航空宇宙産業が同居するダイバーシティな州。フロリダ州の愛称は、「陽光の州」。この地に降り注ぐ太陽を象徴してします。もともとスペインの支配下にあったのでスペイン語が主要言語です。州都は、フロリダ半島の付け根にあるタラハシー。フロリダ州民は、特に南部では「スペイン語の方が良く通じるよ」と旅行者に教えてくれます。
ケンタッキー州
ケンタッキー州は、アメリカ50州のなかでも文化が交差する多様性の州。州の愛称は「ブルーグラスの州」。そこら中に生えるブルーグラスは晩春から初夏にかけ花を咲かせ、花粉を飛ばします。「あなたもそのうちなるわよ」が州民の口癖。州都はフランクフォート。五大湖、東部、南部、中西部、四方を囲まれエリアによってかなり風土が違うので、ケンタッキーでひと括りにされたくないという州民性があります。
テネシー州
アメリカ50州の中でも音楽を愛す豊かなテネシー州の愛称は、「志願兵の州」。1812年勃発の米英戦争で1500の志願兵が活躍しました。主要都市メンフィスは、ミュージシャンを多く輩出したテネシー州最大の都市です。エルビス・プレスリーも移り住みスターダムにのし上がりました。テネシー州の州民は、テネシー州は人も優しいし良い所だけれど、全米トップの消費税率がたまにキズだと思っています。
アラバマ州
アラバマ州では、「ハート・オブ・ディキシー」という愛称が人々に浸透しています。南部の心臓・中心という意味です。アメリカ50州の中で知られる愛称は「南部の中心の州」。地理的に南部の中心で南部連合国の首都があったためです。他に「綿花の州」と呼ばれることも。州都モンゴメリーには、首都だった当時の「最初のホワイトハウス」が立っています。「私たちはアメリカ人である前に南部人だ」と思うアラバマ州民が、全員ではありません。
ミシシッピ州
ミシシッピ州は、アメリカ50州の中で最もディープなサウスと認識されています。貧困と人種差別の呪いにいまだ悶えている印象があります。州の愛称は「マグノリアの州」。州木や州花に指定されているモクレン科の植物がその由来です。州都はジャクソンで、北西部に位置するミシシッピデルタには、奴隷を使役した綿花プランテーションがありました。ミシシッピ州民は、「ネズミを捕まえる魚は?」というナゾナゾに全員答えられます。(正解は「Catfish」ナマズ)
アーカンソー州
アーカンソー州は、アメリカ50州で唯一、そして世界で唯一、公共のダイヤ採掘場がある州。入場料とシャベルレンタル代だけで採れたダイヤを持ち帰れます。州の愛称は「自然の州」。山川・野生動物・温泉と豊かな自然をアピールしています。州都はリトルロック。アーカンソー州は、小売り最大手ウォルマートの発祥の地。アーカンソー州民は、薄利多売、低賃金で成長したウォルマートについて言いたいことがたくさんあります。
ルイジアナ州
オクラホマ州
オクラホマ州といえば、アメリカ50州の中では見つけやすいパンハンドル(鍋の形)の州。インディアンたちの強制移住先となった場所です。州の愛称「Soonerの州」は、政府が先着順でオクラホマ州の土地の無償提供をした際に土地を求め我先に急いだ人、抜け駆けした人の意味です。州都はオクラホマシティ。オクラホマ州の人口の3割が肥満です。自転車道整備などの解決策の効果が、残念ながらあまり現れていません。
テキサス州
テキサス州の州の愛称「ひとつ星の州」は、メキシコから独立した時の旗に由来し強い独立心を示しています。州都オースティンにある1888年に完成した州議事堂は、ピンクの花崗岩の美しい色合いをしていて、随所に「ひとつ星」のマークが見られます。油田、宇宙、IT産業が発展していてアメリカ50州のうち、GDPは全米2位。「動物も大きいが、人の心も大きい」……とにかくなんでも大きいことが自慢の州です。
アメリカ50州の中西部には、12の州がある(東北中央、西北中央)
アメリカ本土48州のど真ん中。五大湖周辺は工業地帯で、ミシシッピ川を挟んだ向こう側に、広大な穀倉地帯が横たわります。大都市を除くと、残りは田舎町にトウモロコシや麦の畑。肥沃な土は大勢のインディアンにも好まれました。
ミシガン州
ミシガン州は5大湖に囲まれた2つの半島。ミシガン州の愛称は「五大湖の州」。五大湖のうち4つと接し、沿岸は5260キロに及びます。州都はランシングは、自動車都市デトロイトの隣の都市。かつて、アメリカ50州の中の中でも顕著に繁栄した自動車産業は今、情報技術や航空産業と合わせて集計経済を支えています。ミシガン州の地元民は、ロウワー半島の地理を自分の右手を地図にしながら教えてくれます。
オハイオ州
オハイオ州はアメリカ屈指の工業州。エジソンやライト兄弟もオハイオ州が出生地です。同州生まれの大統領はアメリカ50州の中でバージニア州に次ぐ2位で、7人の大統領を輩出しています。州の愛称「バックアイの州」とは、牡鹿(Buck)の目(Eye)で、州木トチノキの実の異名です。州都コロンバスには、アメリカ50州最大規模を誇るオハイオ州立大学があります。学校やスーパーマーケットでもパジャマ姿の人が少なくないそうです。
インディアナ州
インディアナ州の愛称「フージアの州」の由来は不明で諸説あり、田舎者や働き者など複数の意味を持つ言葉です。働き者フージアたちの自慢は、水陸空の交通網がずば抜けて発達していること。州都インディアナポリスを中心に、高速道路が四方八方へ通じていてトラック便であれば、24時間以内にアメリカ50州のうち、8割の消費市場に到達可能!インディアナ州外の人は夏の蒸し暑さが気になりますが、地元民は慣れており気にしていません。
イリノイ州
イリノイ州は「アメリカ50州の中で最も平均的な州」といわれています。州の愛称は、「平原の州」。イリノイ州内のほとんどがプレーリーと呼ばれる豊かな平原だからです。州都スプリングフィールドは、リンカーン大統領が暮らした土地。家や墓地を訪れる人が絶えず、今も人権を尊ぶイリノイ州の良心の源です。イリノイ州民は、シカゴから100キロ以上離れた場所に住む人もシカゴ出身と言い張ります。
ウィスコンシン州
ウィスコンシン州は、アメリカ50州のチーズの故郷。1にチーズ、2にチーズの北の大地で、年間100万トンのチーズを生産しています。州の愛称は「穴熊の州」で、最初期のウィスコンシン州経済を支えた坑夫たちのメタファーになっています。州都はマディソン。ウィスコンシン州は年の半分は雪に覆われているため、州民たちはインドアの遊びを大事に、飲み会はもっと大事にしています。
ミネソタ州
ミネソタ州は、アメリカの冷蔵庫。冬は北部でマイナス20〜30度に達することがあります。州の愛称は「北極星の州」。フランス語のミネソタ州のモットー「L’Etoile du Nord(北の星)」が由来です。州都セントポールは、ミネアポリスと並び双子都市と呼ばれる大都市。ミネソタ州民は過去1世紀、アメリカ50州でとれた鉄の半分はミネソタ州が生んだ……というのを自慢にしています。
アイオワ州
アイオワ州は、アメリカ50州の中でトップクラスのトウモロコシ生産に加え、豚肉生産が国内1位。アメリカ50州の豚の3分の1はここが故郷で、人より豚の方が7~8倍多い州です。州の愛称「鷹の目の州」は、ソーク族の勇猛な長、ブラックホークに因みます。州内最大都市デモインの人口は100万に満たない州都です。アイダホ州と間違うとアイオワ州民は、「あっちは芋、うちはコーン」と教えてくれます。
ミズーリ州
ミズーリ州は、アメリカ50州の中にいくつかある「十字路の州」の1つで、全米最多となる8州と隣接しています。州の愛称「証拠を見せろの州」とは、伝説の下院議員が議会で放った名台詞との説が有力です。州都はジェファーソンシティ。大都市セントルイスは、西部への入り口を示す巨大アーチのゲートがランドマーク。そのセントルイスでさえ良く言えばカジュアル、悪くいえば田舎っぽい?
ノースダコタ州
ノースダコタ州はアメリカ50州の中で、人よりも野生動物のほうが多いと言われる州。気候の厳しさは有名で、過去には夏と冬で100度もの温度差を記録したこともあります。州の愛称「平和の庭の州」とは、1932年にオープンした国際平和の庭に由来しています。州都はビスマルクでドイツとの関わりが深い州です。厳しい気候ゆえに、忍耐と信仰を兼ね備えたたくましい人が多いのが、ノースダコタ州民の特徴です。
サウスダコタ州
サウスダコタ州は、アメリカ50州の中でもダントツに低い人口密度で「人と出会わない」などと半分冗談、半分真実として語られるほどです。サウスダコタ州の愛称「ラシュモア山の州」は、州一番の観光スポット、4人の大統領の顔が斜面に掘られたラシュモア山に由来しています。州都はピア。サウスダコタ州民はフレンドリーで気取らず、知らない人に挨拶されても笑顔で応じる州民性です。
ネブラスカ州
ネブラスカ州は、アメリカ50州の中で唯一の一院制を採用している州です。州都リンカーンは、ユニオン・パシフィック鉄道の起点となった州最大の都市・オマハに次ぐ第二の都市。昔からトウモロコシ栽培が盛んで今も主要産業なので、州の愛称は「トウモロコシの皮むき人の州」です。ネブラスカ州民は、コーンとフットボールがあればそれだけで十分と考えるようです。
カンザス州
カンザス州は、アメリカ50州のほぼど真ん中。州の愛称は、「向日葵の州」。1903年に州花に制定されるほど州民の心に根差しています。カンザス州は「世界のパン籠」といわれる中西部の大農業地帯の一角を担っていて、アメリカ50州の中でトップクラスの小麦生産を誇っています。州都はトピーカ。カンザス州の州民は、竜巻は本当に怖いらしいですが、夏のサンダーストームでは気分が高揚するらしいです。
アメリカ50州の西部には、13の州がある (ロッキー山岳部、太平洋沿岸)
アメリカ50州の中の西部エリアは無法者たちのオールドウエストであり、初期は幌馬車に乗った開拓民が目指した土地。ゴールドラッシュと大陸横断鉄道の開通で一気に人が押し寄せました。ゴーウエストはここで終わらず、アラスカとハワイまで合衆国入りしました。
モンタナ州
モンタナ州の大きさは日本と同じくらい。でもモンタナ州の人口はたったの約100万人で大都市はありません。州の愛称は「宝の州」。金銀銅、サファイアと鉱物に恵まれています。州都はヘレナ。アメリカの教科書に必ず出てくるリトルビッグホーンの戦いは、ここモンタナ州での出来事です。モンタナ州民は、「私たちのことなんて誰も気にしない」と嘆くほどアメリカ50州の他の州より人口が少ない州です。
ワイオミング州
ワイオミング州は、アメリカ50州の中で最も女性が活躍してきた歴史のある州です。州の愛称「平等の州」とは、女性の権利取得に積極的で早期に参政権を認めたことによります。もうひとつある州の愛称は「カウボーイの州」。州都シャイアンでは、1897年から続く世界最大のロデオの祭典があり、観客は20万人を超えたことも。ワイオミング州民は、病院、レストラン、美容院のために車で80キロ先の町まで行くのを苦にしません。
コロラド州
コロラド州は、アメリカ50州の中でも近年の急成長している州。州都デンバーをを中心としたエリアは「シリコンマウンテン」と呼ばれています。州の愛称「百年祭の州」は少しずつ領土を増やし、建国百年目に合衆国入りしたからです。ロッキー山脈の最高峰エルバート山があるので、コロラド州の平均高度はアメリカ50州の中で1位。コロラド州の州民はアウトドアと運動が好きなので、肥満率が低く健康的な人が多いです。
ニューメキシコ州
ニューメキシコ州は、ヒスパニックが多い土地柄で有名、白人がマイノリティの州です。州の愛称は、「魅惑の土地の州」。豊かな自然と歴史を表現していて1999年に公式化されました。州都サンタフェは、海抜二千メートル地点にあるアメリカ50州の中で一番高い州都です。ニューメキシコ州の州民は、礼儀正しい紳士・淑女が多いですが、気持ちにゆとりがあるので時間にはルーズなのが特性です。
アイダホ州
アイダホ州は、ポテト王とポテト帝王と呼ばれる男たちが作ったアイダホポテト伝説を持つ州。州の愛称は、「宝石の州」。スターガーネットをはじめ、70を超える宝石が出土しています。州都ボイシには、アイダホポテトと冷凍フライドポテトを世に知らしめたJ.R.シンプロット社の本社があります。アイダホ州民は、アイオワ州と間違われると「うちはポテト、あっちはコーン」と力説します。
ユタ州
ユタ州は、州民の6割から7割がモルモン教を信仰しているため、州の風土は敬虔そのもの。治安が良く、州予算の7割が充てられるほど教育に熱心で、アメリカ50州のうちトップクラスの識字率を誇ります。州の愛称は「蜜蜂の巣の州」。蜜蜂は勤勉さを象徴し、モルモン書の説話に登場します。州都はソルトレイクシティ。ユタ州民はボランティアに熱心で、一仕事終えると緑のゼリーがふるまわれます。
ネバダ州
ネバダ州は、アメリカ50州合わせて世界4位の金生産量のうちの8割を占めています。州の愛称は「銀の州」。コムストック鉱脈が誇った世界最大の銀生産に由来しています。州都カーソンシティは、いずれの郡にも属さない独立都市。カーソン川が流れ、サイクリングや釣りなどが楽しめます。ネバダ州民は、「ネバダ出身?」と聞くと、「違うよ、ネヴァ〜ダ〜出身さ」と発音を指摘してくれます。
アリゾナ州
アリゾナ州は西部劇と砂漠のイメージが強いですが、現在は先端産業が新たな経済の中心となっています。州都フェニックス近郊を中心にハイテク産業が発展し、全米有数の半導体の出荷量を誇るまでに成長しています。州の愛称は「大峡谷の州」。世界中から人が訪れるグランドキャニオンに因んでします。アリゾナ州民は辛い物好きで、アメリカ50州で一番のメキシカン好き。「辛さと痛みこそ味」とのこと。
ワシントン州
ワシントン州は、リンゴ栽培が有名でアメリカ50州で最大の産地。年間230万トン以上を作り、これは日本の3倍以上です。州の愛称「常緑の州」とは、雨と寒さが常緑樹(エバーグリーン)の森を育んでいることに因みます。州都はオリンピア。アメリカ50州最北の大都市シアトルは、ITとソフトとコーヒーの町です。日系人が持ち込んだテリヤキが気に入り、シアトルにたくさんお店ができています。
オレゴン州
オレゴン州といえばヘーゼルナッツ。1世紀の歴史を持つ伝統産業で、アメリカ50州で食べられる九分九厘がオレゴン産です。また、アメリカ50州の中で最も自転車に優しい州の1つ。州の愛称「ビーバーの州」は毛皮のため乱獲され、今では絶滅が危ぶまれたほど希少な動物が生息することからきています。州都はセーラムです。オレゴン州民は、「ワインならカリフォルニアより私たちが上よ!」と自負しています。
カリフォルニア州
カリフォルニア州は、アメリカ50州の中で一番稼いでいる州で3兆ドルを超えるGDPは、もはや1つの国に匹敵するほどです。カリフォルニア州の愛称は「黄金の州」。金発見とゴールドラッシュによる爆発的な成長が由来となっています。州都はロサンゼルスでもサンフランシスコでもなく、サクラメント。天候のよいカリフォルニアに住んでいる州民は、天気が少しでも悪いとすぐに文句を言い始めます。
アラスカ州
アラスカ州は、ロシアから買った冷蔵庫。中を調べると天然資源は今なお潤沢で、石油産出量はアメリカ50州の1割近くを担っています。州の愛称は、「ラストフロンティアの州」。人口密度がアメリカ50州のうち最低で、21世紀に入った今も冒険の大地となっています。州都はジュノー。アラスカ州は高緯度地域で、夏の日没は午前0時。アラスカ州民は、明るい夜のうちに床に入ります。
ハワイ州
ハワイ州は、1959年にアメリカで50番目の州となりました。19世紀末までは、ハワイ州はカメハメハ一族が治める王国でした。州の愛称「アロハの州」のアロハは、喜び、調和、忍耐などの意味をあわせ持っています。州都はホノルル。日本人移民も多く、アメリカ50州のなかでも日系社会の影響が強い州です。ハワイ州民はスパムが大好きで、その消費量は世界一。アメリカ50州の平均の3〜4倍消費しています。
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“合衆国”というように50州からなるアメリカは、それぞれが独自の州憲法、政府組織を持ち、強い個性を放つ、いわばモザイク国家。それだけにアメリカの素顔は日本人にはなかなかわかりにくいもの。アメリカを知るには俯瞰的に眺めるのではなくそれぞれの州について知らないと、国の姿が見えてこないのです。本書では、それぞれの歴史や特徴を豊富なイラストとともに紹介。
さらには、日本でも毎回大きく報じられる4年ごとの大統領選挙について、各州のページで選挙人の数と民主党と共和党どちらが優勢であるか(2020年7月時点)を説明し、巻末には、大統領選挙のしくみ解説や歴代大統領のデータなども掲載。大統領選への理解も深まります。
【見どころ―目次より抜粋】
1章 北東部
■各州紹介
■<歴史解説>自由と仕事を求めた移民たちが、多民族国家アメリカを形成していった。
■<歴史解説>アメリカの根底にあるゴーウエスト思考、東海岸から始まった領土拡大の歴史。
■<コラム>4大プロスポーツのチームがない州
2章 南部
■各州紹介
■<歴史解説>南北戦争とリコンストラクション 敗北した南部州は深い傷を負った
■<歴史解説>人種差別を跳ね返した公民権運動 キング牧師の夢が叶う日はいつ
■<コラム>地下鉄道
3章 中西部
■各州紹介
■<歴史解説>アメリカ2大政党、民主党と共和党はいかにして今日の姿になったのか
■<コラム>アメリカの地勢
4章 西部
■各州紹介
■<歴史解説>銃による犯罪、学校や公共施設での銃乱射事件が止まらない。それでも銃規制が進まない理由。
■Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)
巻末資料
■<大統領選挙しくみ解説>民意がストレートに反映される国政、一年かけて国民が自らのリーダーを選ぶ
■歴代大統領
■人口ランキング
■面積ランキング
■銃規制(拳銃の公然携行の可否)/同性婚
■死刑の存続と廃止/消費税率(セールス・タックス)
【監修者】デイビッド・セイン
アメリカ生まれ。証券会社勤務を経て来日。30年以上にわたり翻訳や英語指導に従事、自身が代表を務めるAtoZ 英語学校で教鞭をとるかたわら、英語学習執筆、教材プロデュース、Webコンテンツ制作、動画制作と幅広く英語教育事業に関わる。NHKレギュラー出演ほか、日経・朝日・毎日新聞などにも連載。主な著作に『1日15分18日で英語の達人に 魔法の英語脳トレ』(InteLingo)などがあり、現在まで累計400万部を超える著書を刊行。
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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。
皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!