更新日: 2024年7月3日
アメリカの2大政党、民主党と共和党はいかにして今日の姿になったのか !?
アメリカの政党といえば、民主党と共和党。この2大政党は奴隷制をめぐり、南北戦争以前から対立していました。当初は、民主党は奴隷制賛成、共和党は奴隷制反対の立場でしたが、近代化していくなかで主張が変化していきます。
目次
アメリカの2大政党は当初、奴隷制の賛否で対立していた
アメリカの2大政党のひとつである民主党の前身である「リパブリカン党」が影響力を持ち始めたのは、1801年以降です。民主党を名乗るようになったのは1832年、ジャクソンの時代とされています。
一方、もうひとつのアメリカの政党・共和党が誕生したのは1854年で、きっかけは奴隷制をめぐる民主党との主張の違いでした。
奴隷制で対立したアメリカの2大政党
南北戦争が起きる前、民主党の支持基盤は奴隷制を認める南部の「奴隷州」であり、奴隷制を認めない北部「自由州」の支持者はごく少数派でした。
1820年に「奴隷州」と「自由州」対立の妥協策として、新たな奴隷州を作らないことを決めるミズーリ協定が締結されますが、これに異を唱えたのが民主党で、1854年にカンザス・ネブラスカ法を成立させミズーリ協定を廃棄に追い込みます。これに反発して同年に誕生したのが、共和党だったのです。
共和党は、南北戦争を転機に全国政党へ
最初の転機は、南北戦争でした。1860年の大統領選挙で、共和党の初代大統領としてリンカーンが当選すると、南部奴隷州の反発が高まり1861年にはアメリカは南北2つに分裂、戦争が始まります。結果は北軍が勝利し、共和党が南北戦争後の再建の時代と、その後の20世紀初めまでの時代を主導しました。
マッキンリーやセオドア・ルーズベルトの時代です。この間、共和党は、北部の産業資本家や西部の農民層だけでなく、南部の没落した大規模農場主に代わって台頭した白人層や黒人層にも支持を広げ、全国政党へと成長していくのです。
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