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テキサス州の政治

テキサス州の選挙人の数は、38人です。テキサス州は共和党が圧倒的に強い州でしたが、近年のヒスパニック系住民の流入、ハイテク産業増加でリベラル層が勢いを増しています。

テキサス州は、独自に発展を重ねる州

テキサス州は、伝統的に独立心や州に対する愛着心が強く、テキサス州の州旗の「ローンスター(ひとつ星)」は彼らのアイデンティティです。

その旺盛な独立心は、テキサス州の歴史に関係しています。テキサス州は過去に6つの国に支配され、メキシコからの独立の際には有名なアラモ砦で180人の義勇軍兵士を失いながらも、その後の戦いでテキサス軍がメキシコ軍を打ち破り、テキサス共和国として独立しました。

20世紀初めに転換期を迎えたテキサス州

南北戦争後には、牛の牧畜でテキサス州は発展しましたが、20世紀初頭に大きな転換点を迎えます。
映画『ジャイアンツ』のワンシーンでジェームズ・ディーンが油田を掘り当て、石油を浴びた真っ黒な顔で歓喜するシーンを覚えていますか。そう、油田が発見されたのです。

その後テキサス州は、石油を中心としたエネルギー産業が経済を牽引ヒューストンを中心とした宇宙産業や電子機器、ITなど先端技術産業で順調な発展を遂げます。テキサス州のGDPは全米2位です。

テキサス州の現在

テキサス州の人口は今も増加しており、企業誘致も盛んに行われ、他州から本社を移転させるケースも多いです。
2017年にはトヨタ自動車が、米国トヨタの本社機能をダラス近郊に移して世間を驚かせました。物価や不動産価格が安い、所得税物価や不動産価格が安い、所得税がかからない、大学が多く優秀な人材が集まる、空港アクセスが良いなどメリットが大きいためです。

ブッシュ親子が大統領に選出されるなど共和党が強い地盤ですが、産業構造の変化や労働者の流入で、今後の民主党の巻き返しが予想されています。

テキサス州を知るキーワード

テキサス州のキーワード:すべてがやたらでかい

「テキサスではすべてが大きい」といわれるように、建物や服、土地は大きく、人々の心も寛大大きいことが良いとされる気質です。

テキサス州のキーワード:ダラス

ジョン・F・ケネディ大統領が暗殺された土地として有名です。狙撃者のいたテキサス教科書倉庫ビルの6階は、博物館となっています。

テキサス州のキーワード:カウガールの殿堂

アメリカ西部で活躍した女性たちを讃えるために、1975年に設立された博物館。毎年、さまざまな分野で活躍する女性が殿堂入りしています。

テキサス州のキーワード:石油ブーム

テキサス州南東部のスピンドルトップヒルに、これまでで最も強力な噴出油井が発見されて以降、多くの石油会社が設立され、石油時代が到来しました。

テキサス州のキーワード:オースティン

テキサス州の州都オースティンに1888年に完成した州議事堂は、ピンクの花崗岩を使用し美しい色合いです。随所に「ひとつ星」のマークが見られます。

テキサス州のキーワード:ヒューストン

NASAのジョンソン宇宙センターや、その公式ビジターセンターであるヒューストン宇宙センターなどがあり、宇宙産業が盛んな都市。

テキサス州のキーワード:アラモ砦の戦い

テキサス独立戦争中の1836年、メキシコ共和国軍とテキサス分離独立派の間で行われた戦闘。13日間砦を包囲され、テキサス軍は全滅しました。

テキサス州のキーワード:テキサス共和国

アラモの戦いなど、テキサス独立戦争を経て、1836年に独立国となったテキサス共和国1845年にアメリカに28番目の州として併合されました。

テキサス州のキーワード:パロ・デュロ・キャニオン州立公園

通称、“テキサスのグランドキャニオン”、アメリカで2番目に大きな渓谷です。灯台の形やキノコのような形の奇岩が目を引きます。

テキサス州のキーワード:グアダルーペ山脈

2億5000万年前に海の下に形成されたサンゴ礁の地層が隆起し、堆積物が侵食され形作られた山脈。グアダルーペ山は標高2667メートルで、テキサス州の最高地点です。

テキサス州のキーワード:チリコンケソ

「ケソ」とも呼ばれる、メキシコ北部起源のテクス・メクス料理溶かしたチーズと唐辛子を使ったソースで、トルティーヤなどにつけて食べます。

テキサス州の著名人

テキサス州の著名人:世界の歌姫 ビヨンセ

テキサス州ヒューストン出身のポップススーパースター。事前の宣伝なしにリリースしたアルバムを24時間以内に約50万枚売り上げました。(1981~)

テキサス州の著名人:フットボール選手 エミット・スミス

NFLのダラス・カウボーイズで12年間ランニングバックとしてプレー。レギュラーシーズンMVPなど4冠を達成しました。(1969~)

『地図でスッと頭に入るアメリカ50州』好評発売中!

“合衆国”というように50州からなるアメリカは、それぞれが独自の州憲法、政府組織を持ち、強い個性を放つ、いわばモザイク国家。それだけにアメリカの素顔は日本人にはなかなかわかりにくいもの。アメリカを知るには俯瞰的に眺めるのではなくそれぞれの州について知らないと、国の姿が見えてこないのです。本書では、それぞれの歴史や特徴を豊富なイラストとともに紹介。
さらには、日本でも毎回大きく報じられる4年ごとの大統領選挙について、各州のページで選挙人の数と民主党と共和党どちらが優勢であるか(2020年7月時点)を説明し、巻末には、大統領選挙のしくみ解説や歴代大統領のデータなども掲載。大統領選への理解も深まります。

【見どころ―目次より抜粋】

1章 北東部
■各州紹介
■<歴史解説>自由と仕事を求めた移民たちが、多民族国家アメリカを形成していった。
■<歴史解説>アメリカの根底にあるゴーウエスト思考、東海岸から始まった領土拡大の歴史。
■<コラム>4大プロスポーツのチームがない州

2章 南部
■各州紹介
■<歴史解説>南北戦争とリコンストラクション 敗北した南部州は深い傷を負った
■<歴史解説>人種差別を跳ね返した公民権運動 キング牧師の夢が叶う日はいつ
■<コラム>地下鉄道

3章 中西部
■各州紹介
■<歴史解説>アメリカ2大政党、民主党と共和党はいかにして今日の姿になったのか
■<コラム>アメリカの地勢

4章 西部
■各州紹介
■<歴史解説>銃による犯罪、学校や公共施設での銃乱射事件が止まらない。それでも銃規制が進まない理由。
■Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)

巻末資料
■<大統領選挙しくみ解説>民意がストレートに反映される国政、一年かけて国民が自らのリーダーを選ぶ
■歴代大統領
■人口ランキング
■面積ランキング
■銃規制(拳銃の公然携行の可否)/同性婚
■死刑の存続と廃止/消費税率(セールス・タックス)

【監修者】デイビッド・セイン

アメリカ生まれ。証券会社勤務を経て来日。30年以上にわたり翻訳や英語指導に従事、自身が代表を務めるAtoZ 英語学校で教鞭をとるかたわら、英語学習執筆、教材プロデュース、Webコンテンツ制作、動画制作と幅広く英語教育事業に関わる。NHKレギュラー出演ほか、日経・朝日・毎日新聞などにも連載。主な著作に『1日15分18日で英語の達人に 魔法の英語脳トレ』(InteLingo)などがあり、現在まで累計400万部を超える著書を刊行。

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