更新日: 2024年7月3日
アメリカ独立戦争~アメリカの根底にあるゴーウエスト思考、 領土拡大の歴史
アメリカ独立戦争で最初に勝ち取ったのは、東海岸側の13州。そこから西へ西へと領土拡大をめざす西部開拓時代が始まります。現在のアメリカ50州を形作るまでの歴史、アメリカ独立戦争からの100年間を見ていきましょう。
目次
アメリカ独立戦争で、東部13州を勝ち取る
イギリス人の北米進出は、北東部大西洋岸に始まります。本格的な植民が試みられたのは1620年のこと。イギリスから宗教的な迫害を逃れようとしたピューリタンの一団がマサチューセッツのプリマスを開拓しました。その後、彼らは北東部一帯に広がっていきます。
これと前後してフランス人は、五大湖と大西洋を結ぶセントローレンス川沿岸や、ミシシッピ川沿岸に入植しました。
アメリカ独立戦争は、英仏の領土争奪戦から始まった
植民地の拡大は、やがて北アメリカを舞台とした領土争奪戦へとつながります。
初めに争奪戦を繰り広げたのがイギリスとフランスです。勝ったのはイギリスで、カナダ及びミシシッピ川以東の地域を支配下に置き、1763年のパリ条約によってフランスは北アメリカから撤退しました。
その後イギリスは、フランスとの戦いで悪化した財政を立て直すため北アメリカの植民地に対する課税を強化するとともに、イギリス東インド会社に無関税での茶の販売を認める「茶法」を制定し、入植地からの収奪を強めていきます。
これに対し植民地側の不満が大きく高まり、1773年にイギリス東インド会社の船を襲い積荷の茶を海に投げ捨てる「ボストン茶会事件」が発生。これが引き金となってイギリス軍と植民地軍との間で武力衝突が起き、1776年7月4日に大陸会議が東部13州の独立宣言を採択したことからアメリカ独立戦争へと発展しました。
フランスからの援助が勝利をもたらしたアメリカ独立戦争
アメリカ独立戦争は当初、植民地軍に不利な形勢でしたが、フランスが兵士や戦艦などを援助したことが奏功してイギリス軍は1781年に降伏。1783年にパリ条約が結ばれイギリスが東部13州の独立を承認し、併せてミシシッピ川以東のフランス領ルイジアナがアメリカに割譲されました。
ミシシッピ川以西のフランス領ルイジアナはスペインに割譲されましたが、実質的にはフランス領のままでした。その後1803年、アメリカはこの地域をフランスから購入したことで領土は2倍に広がり、国境は西のロッキー山脈付近に達しました。さらに、1819年にフロリダおよびメキシコ湾岸地域をスペインから買収しました。
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