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ニューヨーク州の政治

ニューヨーク州の選挙人の数は29人です。近年はニューヨーク州内全体で民主党が優勢ですが、アップステートの一部は共和党の地盤です。アンドリュー・クオモ州知事も民主党

ニューヨーク州のニューヨークシティは、ほんの一角

摩天楼が立ち並ぶマンハッタンや自由の女神があるニューヨークシティは、ニューヨーク州の東南端のほんの一角。州自体はもっと広く、州西部はカナダとの国境であるナイアガラの滝と五大湖に接しています。ハドソン川を北上して町を出ればキャベツ畑、深い山に棲むムースに出会えたりします。

ニューヨーク州の人口、経済規模だけを見ると、西のカリフォルニアとテキサスに抜かれ、全米3位に甘んじています。けれどこの州に住む異なるルーツを持つ雑多な人々が醸し出す魅力は、未だ尽きることを知りません。

ニューヨーク州の移民の歴史

ニューヨーク州の移民たちの歴史は浅くありません。17世紀初頭からオランダ人、次いでイギリス人が入植しました。その後はイタリア、ロシア、ポーランド、ドイツ、アイルランド、カナダの人々が来ました。

牧歌的なニューイングランドにプロテスタントが多いことと異なり、信仰が多様で、約半分はカトリック、ユダヤ教徒が1割とされます。ここに第一次大戦以降は南部を逃れた黒人が、さらに時代が下ると仕事を求めて南米の人々が止めどなく流入しました。

ニューヨーク州の移民たちの末裔は、ニューヨークシティで青い襟や白い襟の服を着たり、州の3分の1を占める農地で野菜や果物を栽培したり、ニューヨーク州西部のロチェスターやバッファローで金融や保険業に従事しています。

格差と増え続ける公共サービス費、テロリズム、未知の感染症は成熟したニューヨーク州にとって重たすぎる荷物ですが、いざとなったら発達した交通網を利用して、また新天地へ行けばいいのです。

ニューヨーク州を知るキーワード

ニューヨーク州のキーワード:自由の女神

独立百周年を記念し、1886年にイギリスと犬猿の仲であるフランスから贈られた像です。移民たちは彼女を見て「アメリカに着いた!」と叫んだといいます。

ニューヨーク州のキーワード:アップステートって?

これは、ニューヨークの人が大好きな議論です。ニューヨーク都市圏(ダウンステート)と、それ以外の田舎(アップステート)の境界はどこかでいつも話がこじれるのです。

ニューヨーク州のキーワード:マンハッタン購入

1626年にオランダ人政治家が、インディアンから60ギルダー(銀0.7キロ)で買ったのがマンハッタン。今となっては安い買い物です。

ニューヨーク州のキーワード:アディロンダック山地

ニューヨーク州北東部にあるアメリカで最大の保護自然地域。周辺は12の地区で構成され、紅葉の山のトレッキング、湖でのカヤックが人気です。

ニューヨーク州のキーワード:サウザンド・アイランズ

ニューヨーク州オンタリオ湖沿岸にある千々の島々が美しい観光地。150年前から別荘地として知られており、小さな島に城を1つ築いた猛者もいました。

ニューヨーク州のキーワード:エリー運河

エリー湖とハドソン川を結ぶ運河。これでニューヨークシティと五大湖がつながり、繁栄がもたらされました。建設年は1825年、運河全盛期です。

ニューヨーク州のキーワード:私たちキャベツ作ってます

アメリカ・ニューヨーク州は、冷涼な気候のためキャベツがよく育ちます。ニューヨークはアメリカで三本の指に入るキャベツ生産州なのです。けっこう儲かるとのこと。

ニューヨーク州のキーワード:ロチェスター

エリー運河の水運で発展。コダック、ゼロックスが本社を置く、この州で3本の指に入る町です。ロチェスター大学がある学園都市でもあります。

ニューヨーク州のキーワード:ナイアガラの滝

アメリカとカナダの国境にあるナイアガラ川の大瀑布。水力発電で近隣ナイアガラ市の製造業がかつて栄えました。現在は観光がメインです。

ニューヨーク州のキーワード:レッチュワース州立公園

3つの大きな滝があり、場所によっては180メートルに達する岩壁があることから、東のグランドキャニオンとのあだ名がついています。

ニューヨーク州のキーワード:バッファロー名物の手羽先

甘辛い手羽先の唐揚げ。「間違って届いた手羽先を何とかするために作った」「母さんが酒のつまみとして作った」と考案者父子で見解が割れているらしい。

ニューヨーク州の著名人

ニューヨーク州の著名人:俳優 トム・クルーズ

トム・クルーズは、ニューヨーク州シラキュース出身。『トップガン』の大ヒットでスターになりました。主演する『ミッション・インポッシブル』シリーズでは製作も手掛けています。(1962~)

ニューヨーク州の著名人:大富豪 ジョン・ロックフェラー

ジョン・ロックフェラーは、ニューヨーク州リッチフォード生まれです。スタンダードオイルを設立し、全米の石油の9割を管理するなど巨万の富を築きました。後に慈善事業にも従事しています。(1839~1937)

『地図でスッと頭に入るアメリカ50州』好評発売中!

“合衆国”というように50州からなるアメリカは、それぞれが独自の州憲法、政府組織を持ち、強い個性を放つ、いわばモザイク国家。それだけにアメリカの素顔は日本人にはなかなかわかりにくいもの。アメリカを知るには俯瞰的に眺めるのではなくそれぞれの州について知らないと、国の姿が見えてこないのです。本書では、それぞれの歴史や特徴を豊富なイラストとともに紹介。
さらには、日本でも毎回大きく報じられる4年ごとの大統領選挙について、各州のページで選挙人の数と民主党と共和党どちらが優勢であるか(2020年7月時点)を説明し、巻末には、大統領選挙のしくみ解説や歴代大統領のデータなども掲載。大統領選への理解も深まります。

【見どころ―目次より抜粋】

1章 北東部
■各州紹介
■<歴史解説>自由と仕事を求めた移民たちが、多民族国家アメリカを形成していった。
■<歴史解説>アメリカの根底にあるゴーウエスト思考、東海岸から始まった領土拡大の歴史。
■<コラム>4大プロスポーツのチームがない州

2章 南部
■各州紹介
■<歴史解説>南北戦争とリコンストラクション 敗北した南部州は深い傷を負った
■<歴史解説>人種差別を跳ね返した公民権運動 キング牧師の夢が叶う日はいつ
■<コラム>地下鉄道

3章 中西部
■各州紹介
■<歴史解説>アメリカ2大政党、民主党と共和党はいかにして今日の姿になったのか
■<コラム>アメリカの地勢

4章 西部
■各州紹介
■<歴史解説>銃による犯罪、学校や公共施設での銃乱射事件が止まらない。それでも銃規制が進まない理由。
■Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)

巻末資料
■<大統領選挙しくみ解説>民意がストレートに反映される国政、一年かけて国民が自らのリーダーを選ぶ
■歴代大統領
■人口ランキング
■面積ランキング
■銃規制(拳銃の公然携行の可否)/同性婚
■死刑の存続と廃止/消費税率(セールス・タックス)

【監修者】デイビッド・セイン

アメリカ生まれ。証券会社勤務を経て来日。30年以上にわたり翻訳や英語指導に従事、自身が代表を務めるAtoZ 英語学校で教鞭をとるかたわら、英語学習執筆、教材プロデュース、Webコンテンツ制作、動画制作と幅広く英語教育事業に関わる。NHKレギュラー出演ほか、日経・朝日・毎日新聞などにも連載。主な著作に『1日15分18日で英語の達人に 魔法の英語脳トレ』(InteLingo)などがあり、現在まで累計400万部を超える著書を刊行。

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