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烏山頭ダム建設に際しての八田與一技師の作業員に対しての気づかい

烏山頭ダムの建設要員は2千人を超えたといわれています。彼らのために官舎群が設けられましたが、そこには学校や医療施設、娯楽施設などもありました。これは働き手がしっかりと仕事に向き合えるようにと八田與一技師が指示したものです。

現在、この場所は「八田與一紀念園区」という名で整備されています。八田與一技師の家屋は日本統治時代の設計図をもとに4棟が復元され、展示スペースとなっています。八田與一技師の旧居の裏庭には、台湾島の形をした池もあったそうです。

地図で分かる烏山頭ダム

地図で分かる烏山頭ダム
※貯水池を上から眺めると珊瑚のようだということから「珊瑚潭」の名が付いています。命名者は下村宏。

※ A 〜 F は地図に対応
A.曽文渓は台湾で4番目の長さ。奥には烏山嶺がそびえます。
B.導水トンネルの西出口近くにある取水口は、「西口小瑞士」と呼ばれています。
C.ダム着工は1920年。東洋随一の貯水池でした。
D.堰堤は1273mの長さ。高さは66.66m。
E.堰堤の下を貫く送水管は竣工時のものが現役です。
F.放水口は現在も使用されています。

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【著者】 片倉佳史(かたくらよしふみ)

台湾在住作家。武蔵野大学客員教授。台湾を学ぶ会代表。1969年生まれ。
早稲田大学教育学部教育学科卒業後、出版社勤務を経て台湾と関わる。台湾に残る日本統治時代の遺構や建造物を記録するほか、古写真や史料の収集、古老や引揚者の聞き取り調査を進める。 著書に『台北・歴史建築探訪』、『台湾旅人地図帳』、『台湾に生きている日本』、『古写真が語る台湾 日本統治時代の50年』など。
台湾事情や歴史秘話、日台の結びつきなどをテーマに講演をこなすほか、ツアーの企画なども行なっている。

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