更新日: 2024年1月13日
地層が示す太古の昔。日本の特徴ある地層から見えてくるものとは
地殻変動、気候、その時代の植生、化石に残る生き物など。
悠久の時間を経て地層が残してくれた、壮大な記録をのぞいてみましょう。
目次
特徴ある地層:白水層群石城層(福島県)
約3500万〜3000万年前、北茨城周辺の沿岸部には森林や湿原が広がっていました。やがて、植物が枯れて腐らずに堆積し、ゆっくりと分解されてできる泥炭が埋没。これが地中の熱や圧力の影響を受け、炭素が濃縮して石炭が生成されました。
この石炭を含む地層は、白水層群石城層(しらみずそうぐんいわきそう)と呼ばれる古第三紀漸新世(こだいさんきぜんしんせい)(約3400万〜3000万年前)の地層です。その下部は河川の堆積物からなり、上部は海生貝類の化石を含むのが特徴。この炭層が、陸の隆起や侵食によって、地表に現れたり採掘可能な深さになり、福島県の常磐(じょうばん)炭田が生まれたのです。
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