更新日: 2024年1月13日
南方熊楠が守った国の天然記念物「神島」の自然~世紀の鬼才といわれた博物学者
和歌山県が生んだ博物学の巨匠・南方熊楠(みなかたくまぐす)は、地域の自然保護にも力を注いだ、「エコロジー活動」の先駆け的存在でした。
南方熊楠は世界的に認められた学者
和歌山出身の博物学の巨匠・南方熊楠は、植物学・菌類学者としてのみならず、民俗学の創始者でもあり、「日本にミナカタあり」と世界の学者にも認められた存在です。
南方熊楠は、和歌山県が生んだ植物学・菌類学者。20歳から約14年間アメリカ、イギリスなどへわたり、10数か国語を話しました。国内外に多くの論文を発表し、日本に「ミナカタ」ありと世界の学者から注目を浴びました。
南方熊楠はエコロジストの先駆け
1886年から1900年にかけて英米に留学。帰国後、1904年より定住した田辺市で、亡くなるまでの37年を過ごしています。南方熊楠の活動・研究は非常に広範囲であり、現在も全容が解明されていないといいます。
しかし、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されるはるかむかしより、神域の森や熊野古道の環境や人々の営みのなかに価値を見出した南方熊楠は、村々の神社を1社にまとめる「神社合祀令(じんじゃごうしれい)」による森林伐採に反対する運動家となり、自然保護に力を注いだエコロジストの先駆けとして評価されています。
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