雑賀衆は本願寺側、根来衆は信長側についた石山合戦
これらの鉄砲集団が戦った相手が織田信長（おだのぶなが）です。信長は天下統一を果たすため、1570年より敵対する石山本願寺を攻撃。一向宗徒の雑賀衆は本願寺側につき、ゲリラ戦術で織田軍を翻弄します。
1577年の雑賀攻めでは、10万の織田軍を１か月も押しとどめています。いっぽうの根来衆は信長に味方していますが、一部の僧兵は雑賀衆に協力したともいわれ、寺の圧力によって信長の高野山攻めを食い止めたとも伝えられています。
雑賀衆激戦の地となった秋葉山
1577年、信長は勇将を引き連れて雑賀衆の立て篭もる秋葉山を攻めました。雑賀衆は岸に柵を用意し、水中に桶壺を埋めたため、先陣の騎馬隊は川で足を取られたところを鉄砲隊に狙い撃ちされて退却し、信長も安土城へ戻ったといいます。
根来衆・雑賀衆共同で秀吉に抵抗するも壊滅
1582年、信長が本能寺の変で命を落とすと、羽柴秀吉は1585年３月に紀州攻めを決行しました。根来衆は雑賀衆と共同で抵抗しましたが、10万の大軍に積善寺城（しゃくぜんじじょう）をはじめとする出城を次々に落とされました。
そして根来寺の堂塔の大半を焼き払われて、根来衆も寺もろとも壊滅します。雑賀衆も諸城がことごとく落城し、４月の太田城の陥落で降伏したのでした。
根来寺は家康の時代に再建
その後、根来寺は長らく放置されていましたが、1600年に徳川家康から再興の許可が与えられます。
江戸時代には紀州徳川家から寺領260石が寄進され、1797年に本坊の再建が完了。1827年に大伝法堂三尊像（だいでんぽうどうさんぞんぞう）の修理が終わり、現在にいたっています。
根來寺
- 住所
- 和歌山県岩出市根来２２８６
- 交通
- JR阪和線和泉砂川駅から和歌山バス那賀JR岩出駅前行きで16分、根来寺下車すぐ
- 料金
- 入山料＝大人500円、小学生以下無料／（30名以上の団体は大人400円、障がい者手帳持参で本人無料）
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・全国で唯一村全体が「飛び地」となった北山村の背景
・白良浜の砂は「白浜産」ではない？火山がないのに南紀白浜温泉が日本有数の温泉地である理由
・大地の活動によって生まれた南紀熊野ジオパーク
・恩恵と水害をもたらしてきた世界遺産「川の表参道」熊野川
・延々と続く海岸線、美浜町の観光シンボル、煙樹ヶ浜と磯釣りのメッカ・すさみ枯木灘海岸
・日本最大の高さの「那智の滝」は大噴火時代の名残
…などなど和歌山のダイナミックな自然のポイントを解説。
Part.2 和歌山を駆ける充実の交通網
・淡路島は目と鼻の先 紀淡海峡
・外界（俗世）から聖地「高野山」へ通じる7つの高野参詣道・熊野古道
・「いちご電車」「おもちゃ電車」「たま電車」「うめ星電車」 廃止寸前から復活した和歌山電鐵
・京都と新宮を結ぶ特急が走っていた？幻に終わった「五新線」
・今の紀和駅は元和歌山駅だった！ 複雑な変遷をたどった和歌山市内の鉄道ルート
・急カーブと急こう配が連続する南海高野線 橋本以南は走る電車が違う！
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Part.3 和歌山の歴史を深読み！
・国内最大規模の岩橋千塚古墳群は、古代紀伊国支配者・紀氏の古墳？
・『万葉集』『古今和歌集』で表現された和歌山市
・紀伊半島南部の港を支配した熊野水軍。船を隠したという伝説が残る「三段壁洞窟」
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・紀の川を堰き止めろ! 秀吉の太田城水攻め
・根来寺と根来衆と鉄砲の深い関係
・「和歌山県の江戸時代」八代将軍吉宗と14代家茂を生んだ徳川御三家紀州藩と和歌山城
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