目次
- 日本の地形:北海道の地形の特徴
- 日本の地形:青森県の地形の特徴
- 日本の地形:岩手県の地形の特徴
- 日本の地形:宮城県の地形の特徴
- 日本の地形:秋田県の地形の特徴
- 日本の地形:山形県の地形の特徴
- 日本の地形:福島県の地形の特徴
- 日本の地形:茨城県の地形の特徴
- 日本の地形:栃木県の地形の特徴
- 日本の地形:群馬県の地形の特徴
- 日本の地形:埼玉県の地形の特徴
- 日本の地形:千葉県の地形の魅力
- 日本の地形:東京都の地形の特徴
- 日本の地形:神奈川県の地形の特徴
- 日本の地形:新潟県の地形の特徴
- 日本の地形:石川県の地形の特徴
- 日本の地形:山梨県の地形の特徴
- 日本の地形:長野県の地形の特徴
- 日本の地形:静岡県の地形の特徴
- 日本の地形:愛知県の地形の特徴
- 日本の地形:京都府の地形の特徴
- 日本の地形:大阪府の地形の特徴
- 日本の地形:兵庫県の地形の特徴
- 日本の地形:奈良県の地形の特徴
- 日本の地形:島根県の地形の特徴
- 日本の地形:岡山県の地形の特徴
- 日本の地形:広島県の地形の特徴
- 日本の地形:福岡県の地形の特徴
- 日本の地形:長崎県の地形の特徴
- 日本の地形:熊本県の地形の特徴
- 日本の地形:鹿児島県の地形の特徴
- 日本の地形:沖縄県の地形の特徴
日本の地形:石川県の地形の特徴
石川県は、能登と加賀の2地域で南北を分かちます。
石川県北部にあたる能登は200~300mほどの低山地や丘陵地が大部分を占め、最高峰の宝達山(ほうだつさん)でも標高637mです。半島の外浦(日本海側)は浸食と隆起の繰り返しで出現した海岸段丘と断崖が各所で見られる一方、内浦(七尾湾側)は地盤の沈降による入り組んだ静かな海岸線が続きます。
石川県南部の加賀は、標高2702mの白山を最高峰とする山岳地帯が続き、これを水源とする手取川・犀川(さいがわ)・浅野川などの河川が支流を含めて日本海へ注いでいます。山間から海岸に至る河川の流路は短いうえに、地形の高度差が大きく流れが速いため、中・下流域には大量の礫や砂が供給されます。これらの河川の浸食や堆積によって形成された沖積平野は、「金沢平野」や「加賀平野」と呼ばれています。
また、沿岸部には、河川によって運ばれた土砂が堆積してできた砂丘海岸が続きます。能登にも砂丘海岸は点在しますが、加賀の砂丘海岸は発達して連なっているのが特徴で、その規模は日本有数のものです。
日本の地形:山梨県の地形の特徴
山地が県土の約80%を占めている山梨県。その中央に位置する甲府盆地は、東西約25km、南北約15kmにおよぶ逆三角形をしており、面積はおよそ375k㎡。
甲府盆地を囲む形で、北および北東側に関東(秩父)山地、その南側に御坂山地(みさかさんち)、西側を赤石山脈の前山である巨摩山地(こまさんち)と、2000~3000m級の山峰がその高さを競うように並び立ちます。盆地の西縁と南東の縁には活断層による崖があり、その南は隆起した丘や台地からなります。
また、甲府盆地内には赤石山脈を源流とする釜無川が北西から、関東山地を源流とする笛吹川が北東から、この他にも多くの中小河川が流入して、たくさんの扇状地を形成しています。
甲府盆地は“天然の水がめ”
そもそも、山梨県の地質はマグマが冷えて固まった花崗岩や安山岩といった火成岩などからなる基盤岩類と、砂、小石、粘土などからなる堆積物の2つに大きく分けられます。
基盤岩類は水を通しにくい不透水性であり、堆積物は不透水性基盤を覆うように甲府盆地や八ヶ岳、富士山などの火山山麓地、主要河川沿いに広がっています。ここに雨や河川の水が浸透することで、豊富な地下水を形成しています。
厚く堆積した砂や礫は極めて水を通しやすい性質をもっているため、甲府盆地はスポンジを敷き詰めた洗面器のような地下構造になっていて、降った雨や流れ込んだ水の多くが巨大な地下貯水池に蓄えられるというわけです。
日本の地形:長野県の地形の特徴
長野県は日本列島のほぼ中央にあり、県境エリアには山地が形成されています。また長野県域では、西南日本の地質を二分している大断層・中央構造線と大地溝帯のフォッサマグナが交わり、断層が著しく発達しています。
地形の特徴には、活火山を含めた急峻な山の連なりと盆地や谷筋という対照的な構造が挙げられます。盆地を含めた低地(台地)は長野県面積の2割に満たず、山地が8割超を占めています。
長野県の地形に見る海時代の証拠
臨海地がまったくない「海なし県」の長野ですが、太古、この地域が海だった証拠は、あらゆる場所に「海洋生物の化石」として刻み込まれています。ホタテガイの仲間などの貝類はもとより、クジラをはじめとした海生哺乳類化石も採取されています。長野県の土台は、海洋プレートが大陸プレートの下へ沈み込む際、沈み込めなかった堆積物が大陸側に付加したもの(付加体)で、地殻変動によって隆起し、アルプス山脈が形成されました。付加した堆積物には当然ながら、「海」の痕跡が残されています。
日本の地形:静岡県の地形の特徴
静岡県を代表する地形といえば、標高3776mを誇る富士山に、深さ約2500mとこちらも日本一の駿河湾。
その落差は合わせて約6300mと圧倒的なスケールです。
富士山は数十万年もの間、噴火を繰り返し、1万年前にようやく今のような姿になりました。富士山の地下では、ユーラシアプレートと北米プレート、フィリピン海プレートの3つが交差しており、プレートが接した場所ではマグマができやすく、火山活動が活発になりやすくなっています。さらに、富士山のほぼ真下には、フィリピン海プレートが東西に大きく裂けており、このすき間を埋めるように地下で発生したマグマがのぼってくることから、火山活動が長く続いてきたとも考えられています。
また、駿河湾は日本はもとより世界でも有数の急峻な海底地形として知られており、湾奥地の富士川河口部では、海岸からわずか2km地点で水深500mにも及びます。駿河トラフでは本州が載っているユーラシアプレートの下に、フィリピン海プレートと太平洋プレートが潜り込み続けていることから、このように急峻で最深部が2500mにも及ぶ深海を作り出したと考えられています。
富士山の豊富な湧水が駿河湾に注ぎ込む、ダイナミックな高低差から静岡の地形は形作られているのです。
日本の地形:愛知県の地形の特徴
愛知県は北東部に高原や山地、南西へ向けては緩やかな丘陵、そして県西部には濃尾平野が広がります。愛知の地形はおよそ東高西低になっているのです。これは、愛知県域が断層に分断されていて、そのブロック地塊が海洋プレートなどから圧力を受け、全体として南西向きに傾くような地殻変動を起こしているためです。このブロックを中部傾動地塊(ちゅうぶけいどうちかい)、地殻変動を中部傾動地塊運動と呼んでいます。
愛知の代表的な地形としては、庄内川や木曽川が上流から運んできた土砂が堆積してできた濃尾平野、地殻変動によって隆起した半島で、世界的に貴重な深海生物化石群が産出する知多半島、渥美半島、鳳来寺山などがあげられます。
日本の地形:京都府の地形の特徴
京都府の地形は、大きく「丹後(たんご)」「宮福(みやふく)」「丹波(たんば)」「山城(やましろ)」「笠置(かさぎ)」の5地形区に分けられます。それぞれの境界線は、断層にほぼ一致するのが特徴です。
京都府は日本海から南北に細長く伸びた形をしています。多くの断層があり、地域によって気候の違いが著しく、さまざまな水系が存在する複雑な構造となっています。そのため京都府の地形は、「地形区」と呼ばれる5区分で、それぞれの特徴を細かく説明されます。
京都市を擁する山城地形区の地形
5つの地形区のうち、京都市を含むのが山城地形区を見てみましょう。
山城地形区は東部が「比叡醍醐区」で、東の端は近江盆地に接し、大尾山(だいびさん)、水井山(みずいやま)、比叡山の比良山地で分けられます。南部の醍醐山地は大文字山から音羽山(おとわやま)、千頭岳(せんずだけ)、喜撰山(きせんやま)から大峰山にいたります。
西部は北側が「京都盆地区」。桂川と鴨川水系が流れ、東を花折(はなおれ)断層系、西は西山断層系で区切られます。「山城盆地区」は木津川水系に属する低地帯で、木津川と東西両側に分布する丘陵域を含みます。京都盆地区は夏は蒸し暑く冬は凍えるほどに寒いという、内陸性に近い特徴があります。
日本の地形:大阪府の地形の特徴
大阪府は北を北摂山地、東を生駒山地・金剛山地、南を和泉山脈に囲まれ、西側は大阪湾に面しています。地形の特徴は、山地が少なく高低差の小さい丘陵地・台地と広大な低地が多いことです。
大阪は、かつて大部分が海だった
では、大阪平野のおいたちを見てみましょう。約7000年前(縄文時代に含まれる)に起こった「縄文海進」と呼ばれる海面上昇により、現在の大阪平野の大部分は海の底にありました。
約3000~2000年前になると、河内湾の陸化が進み、上町台地の北側に砂州が延びて外海と内海を遮ります。そのため河内湾は次第に淡水化していきました。その後、淀川や大和川がたびたび氾濫して土砂が堆積し、低地が形成されていきます。
5世紀ごろになると、河内湖の水も大阪湾へ流れるようになります。やがて旧中津川や旧淀川、大和川支流の下流域に三角州が形成。その後、淀川や大和川水系が運搬する土砂が少しずつ堆積して陸化し、大阪平野のもとになったのです。
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