目次
- 日本の地形:北海道の地形の特徴
- 日本の地形:青森県の地形の特徴
- 日本の地形:岩手県の地形の特徴
- 日本の地形:宮城県の地形の特徴
- 日本の地形:秋田県の地形の特徴
- 日本の地形:山形県の地形の特徴
- 日本の地形:福島県の地形の特徴
- 日本の地形:茨城県の地形の特徴
- 日本の地形:栃木県の地形の特徴
- 日本の地形:群馬県の地形の特徴
- 日本の地形:埼玉県の地形の特徴
- 日本の地形:千葉県の地形の魅力
- 日本の地形:東京都の地形の特徴
- 日本の地形:神奈川県の地形の特徴
- 日本の地形:新潟県の地形の特徴
- 日本の地形:石川県の地形の特徴
- 日本の地形:山梨県の地形の特徴
- 日本の地形:長野県の地形の特徴
- 日本の地形:静岡県の地形の特徴
- 日本の地形:愛知県の地形の特徴
- 日本の地形:京都府の地形の特徴
- 日本の地形:大阪府の地形の特徴
- 日本の地形:兵庫県の地形の特徴
- 日本の地形:奈良県の地形の特徴
- 日本の地形:島根県の地形の特徴
- 日本の地形:岡山県の地形の特徴
- 日本の地形:広島県の地形の特徴
- 日本の地形:福岡県の地形の特徴
- 日本の地形:長崎県の地形の特徴
- 日本の地形:熊本県の地形の特徴
- 日本の地形:鹿児島県の地形の特徴
- 日本の地形:沖縄県の地形の特徴
日本の地形:栃木県の地形の特徴
栃木県は昔から日本有数の雷の多い県として知られています。宇都宮気象台によると、暖候期(4~9月)に限れば県都・宇都宮市の雷日数は全国一です。
栃木県全体を俯瞰(ふかん)すると、東部に600~1000mのなだらかな山塊が続く八溝(やみぞ)山地があり、中央部には関東平野へ続く平地が南東方向に広がっています。そして北西部には、男体山(なんたいさん)や白根山に代表される日光火山群、鶏頂山(けいちょうざん)や釈迦ケ岳(しゃかたけ)などの峰々を持つ高原(たかはら)火山、主峰・茶臼岳(ちゃうすだけ)や朝日岳、三本槍(さんぼんやり)岳が連なる那須(なす)火山群といった1500~2000m級の山々がそびえ立ちます。
さらに北西部の山域からは、栃木県を代表する3つの河川が流れ出ています。鬼怒川、那珂(なか)川、渡良瀬(わたらせ)川。これらの火山群や河川が噴火や浸食で大量の土砂や礫(れき)を堆積させたことで、栃木県には多くの扇状地(せんじょうち)や河岸段丘(かがんだんきゅう)が形成されました。さくら市で見られるうねうねとした喜連川(きつれがわ)丘陵や、那須野が原のような広大な扇状地を目にするのはそのためです。
実はこの栃木県特有の地形にこそ、雷が多発する秘密があるのです。
日本の地形:群馬県の地形の特徴
群馬の地形は、大まかに「南の平地」と「北・西の山地」の 2つに分けられます。群馬県南部には関東平野の北側にあたる平坦地が広がり、群馬県北部・西部には平野を囲むように起伏に富んだ山々がそびえ立ちます。
群馬の気候が「夏は暑く、冬は寒い」といわれるのは、こうした地形が関係しています。おもに2つの理由が考えられます。
1つ目は、暖かい南風が吹き込むことです。本来、日射によって暖まりやすい陸地には、温度差による気圧差で海から冷涼な風が吹きます。海に近い土地ではこの風で気温が下がりますが、群馬に届くまで時間がかかるうえ、東京や埼玉の大都市で暖められた風が届くため、気温が上がりやすいのです。さらに大都市のヒートアイランド現象も影響していると考えられています。
もう1つは、フェーン現象によるものです。上空の風が、関東平野の北・西側の山を日本海側から越えたあとに吹き降りてくることがありますが、地上は上空より気圧が高いので吹き降りることで空気が圧縮されて温度が上がります。このフェーン現象により、気温が上昇するのです。逆に冬は季節風の影響で、群馬県北部の山間部を中心に雪が多く降り、寒くなります。
日本の地形:埼玉県の地形の特徴
埼玉県は、東の低地と西の山地に大別でき、地形も地層も大きく異なります。
低地と山地の境界は、ほぼJR八高線に沿って比較的急な傾斜地形をなし、南北に明瞭な境界線(断層帯)をなしています。これを八王子構造線といいます。
山地は、上武山地・外秩父山地・奥秩父山地に加え、秩父盆地、凹型地形の山中地溝帯(さんちゅうちこうたい)からなります。 秩父山地は西ほど標高が高く、長野や山梨との県境には県下最高峰の三宝山(標高2483 m)など2000m超の山があります。
埼玉盆地は、山中地溝帯に続く1辺が約12 ㎞の正方形に近い凹型地形。かつては古秩父湾と呼ばれる湾(海)が広がっていましたが、約1500万年前に東側が隆起。盆地はその頃に堆積した泥岩や砂岩からなり、上面には荒川の流れがつくった河岸段丘がいく段も見られます。
日本の地形:千葉県の地形の魅力
千葉県の地形は、房総半島南部の安房丘陵(あわきゅうりょう)や上総丘陵(かずさきゅうりょう)、房総半島北部の下総台地(しもうさだいち)のほか、江戸川の東岸や九十九里に広がる平地(低地)に分けられます。
また、房総半島の沿岸部や丘陵地帯には、約6000年前からの海面変動や大地震により隆起した段丘などの地形が各所に見られます。千葉県の平均海抜高度は49mと全国最低ですが、南部が高く北部ほど低い特徴があります。
千葉・房総半島沖のプレート3重点
大地の形成には、プレート運動が深くかかわっています。
房総半島の沖合では、北にある北米プレートへ南からのフィリピン海プレートが沈み込み、さらにそこへ東からの太平洋プレートが沈み込んでいます。そこは3つのプレートが重なるプレート3重点で、世界的にもめずらしいプレートがひしめき合う場所です。
この境界域で起こる現象が、千葉の大地を生み出す原動力になっているといってもいいでしょう。房総半島は太古、南から北へ隆起していき、約50万年前に半島の原型ができたと見られています。
日本の地形:東京都の地形の特徴
東京都は東西に長く、西端は細く、東にいくに従って広くなり、東京湾につながります。
立体的に見ると、西ほど標高が高く、東京の最高峰は雲取山(くもとりやま)で海抜2017m。一方、東京湾近くには海抜0mから5~6mのエリアが広がります。詳しく見ると、西から標高の高い順に関東山地、多摩丘陵、武蔵野台地、東京低地と分類できます。東京低地は、いわゆる下町に相当する地域を指します。東京の都心部は武蔵野台地と東京低地の境目にあり、台地と低地にははっきりとした高低差があるのです。
都市開発の進む東京ですが、現在でもそのことを実感できるところがあります。代表的なのが京浜東北線の日暮里駅から王子駅にかけて線路の西側に台地の縁を見ることができ、田端駅ではホームの真上に崖が迫っています。
日本の地形:神奈川県の地形の特徴
神奈川県は、およそ東から西へ低地、台地、丘陵、山地と高度が上がっていきます。さらに、県南西端には活火山もあります。代表的な地形は、多摩丘陵や三浦半島に城ヶ島、相模野台地、丹沢山地や箱根山地(火山)……と、じつにバラエティ豊か。江の島、城ケ崎の地形も見ごたえがあります。
地形形成と海洋プレートの運動
神奈川の地形形成に大きく関与しているのが、海洋プレートの運動です。
神奈川付近では、北アメリカプレートに太平洋を北上するフィリピン海プレートと太平洋プレートが沈み込んでいます。このうちフィリピン海プレートが、南洋で生まれた火山島(丹沢)を本州へ衝突させました。
海溝に堆積した火山噴出物や砂泥などは、北上するプレートにより本州へ付加して(くっついて)三浦半島や大磯丘陵など県域の基盤をつくりました。この上に、富士山や箱根火山が噴火したことによる火山灰(関東ローム層)が堆積しているのです。
また、箱根火山は沈み込み帯に沿ってできる火山フロント(八ヶ岳~富士山~伊豆諸島)上にあり、海底のプレート境界(相模トラフ)では大地震を繰り返し発生してきました。
このように神奈川は、今も昔も地球の地殻変動の影響を強く受けているのです。
日本の地形:新潟県の地形の特徴
新潟県は、本州の中央部を南北に横断する巨大な地質の溝「フォッサマグナ」の最北端に位置しており、列島を東西に分断するフォッサマグナをまたいでいます。そして、新潟県内には糸魚川-静岡構造線、柏崎-千葉構造線、新発田(しばた)-小出構造線という3つの断層帯が走っています。
新発田-小出構造線の東側は、古生代・中生代の古い岩石からなり、朝日山地や飯豊(いいで)山地、越後山脈といった1000m級の山々が連なります。新発田-小出構造線と糸魚川-静岡構造線に挟まれた地域は、新潟県のほとんどを占めており、フォッサマグナに堆積した比較的新しい地層からなります。
信濃川や阿賀野川(あがのがわ)が流れ、その下流には沖積平野である越後平野、柏崎平野、高田平野が広がり、河口付近にはかつて多くの潟(せき)がありました。また、フォッサマグナ内には、妙高山・新潟焼山という活火山列が南北に連なっています。いっぽう、糸魚川-静岡構造線の西側は、日本列島が大陸の一部だった頃の古生代・中生代の古い地層です。ここは飛騨山地の北部で、新潟県内最高峰の小蓮華山(これんげさん)(標高2766m)もこの地域にあります。
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