目次
上洛を拒否した城前の大名朝倉義景を討つための雪辱戦
この合戦は、織田信長の雪辱戦でした。姉川の戦いの半年ほど前、信長は上洛を拒否した城前の大名朝倉義景(あさくらよしかげ)を討つため、京都から越前(福井県)へ向かいました。
北近江の大名浅井長政(あざいながまさ)は信長の妹である市(いち)を妻とし、同盟を結んでいましたが、古くから朝倉氏とも親交が深かったのです。信長軍が敦賀に入って間もなく、浅井長政が信長側から離反し、朝倉氏支援のため挙兵。朝倉・浅井軍のはさみうちにあった信長は、あわてて京都へ引き返しました。
信長はいったん岐阜へ戻り、兵を立て直して反撃に出ます。浅井氏の居城である小谷城(おだにじょう)下(長浜市)に火を放ち、浅井氏の横山城を包囲。織田軍に徳川軍が合流して姉川の戦いが始まりました。
浅井・朝倉軍は敗走し、横山城は降伏します。浅井氏と朝倉氏はその後、比叡山の僧兵衆や石山本願寺、武田信玄らと手を組み、信長包囲網を形成していきますが、1573年に滅ぼされました。
「賤ヶ岳の戦い」は羽柴秀吉と、柴田勝家が賤ヶ岳付近で争った合戦
もうひとつの合戦、賤ヶ岳の戦いは1583年、織田氏の有力家臣だった羽柴秀吉と、同じく重臣であった柴田勝家が現在の長浜市の賤ヶ岳付近で争った合戦です。勝利した秀吉は信長の後継者の地位を確立したことから、戦国時代の節目となる合戦となりました。
この合戦が起こる約1年前、信長は家臣の明智光秀の謀反により「本能寺の変」で自害。光秀は山崎の戦いで秀吉に敗れて討たれます。この後清洲城(愛知県清須市)で開かれた会議により、秀吉は山城(京都府)を領地とし、勝家は越前と秀吉の本拠だった長浜を支配することとなりました。
「賤ヶ岳の戦い」は羽柴秀吉と柴田勝家の信長後継者争い
2人は信長の後継者争いで対立しました。勝家は各地の大名を味方につけ、秀吉を包囲しようと企てます。対する秀吉は近江に出兵し、長浜城を攻撃。勝家の甥で城主の柴田勝豊(しばたかつとよ)は降伏しました。
1583年3月、勝家軍は越前北庄城から軍を進め、余呉湖の北に布陣。秀吉軍は余呉湖の南東に本陣を構えます。やがて勝家軍の佐久間盛政が秀吉軍の大岩山砦に奇襲攻撃をかけ、合戦は始まりました。
激戦の末に勝家は敗走し、越前北ノ庄城へ退去します。秀吉は勝家を追撃し、北ノ庄城を包囲。勝家は浅井長政の死後に妻とした市とともに自害しました。
甲賀忍者の正体は?
甲賀は「忍びの里」として広く知られています。じつは甲賀忍者の正体は、甲賀に土着した豪族や地侍でした。
甲賀は室町時代から戦国時代中期にかけて南近江を支配した六角氏の傘下にありましたが、地侍からなる甲賀衆は「惣」を結成していたのです。彼らは自治を認めてもらうかわりに、スパイ活動や夜襲などで六角氏に協力しました。こうした活動から甲賀衆は忍者として知られるようになったのです。
のちに織田信長が近江に侵攻すると、甲賀衆は織田軍に対抗するため「甲賀郡中惣」と呼ばれる甲賀郡の連合組織を結成。郡にかかわる案件を合議制で決定したといいます。
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・琵琶湖に流れ込む川は約450本もあった!
・京都を復活させた琵琶湖疎水
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・「道の国」とも呼ばれた近江のさまざまな街道と宿場
・鉄道や国道が「草津川」の下をくぐる必要不可欠なトンネル
・琵琶湖上をかける外輪船、初めて浮かんだのは「一番丸」
・揖斐川と琵琶湖をつなぎ1トン級の船舶を通す「日本横断運河計画」とは?
・「夢のかけ橋」と呼ばれた琵琶湖大橋
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・時速130キロメートルで運行される「湖西線」
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・遺跡から見る古代の近江のすがた
・滋賀県は首都だった。天智天皇が遷都した近江大津宮と紫香楽宮
・日本の仏教史において重要な「近江」、天台宗は比叡山で開かれ都道府県別寺院1位!
・自治組織としての「惣」と「近江商人」、伊藤忠兵衛の活躍
・種子島から国友に伝えたとされる火縄銃
・戦国の二大決戦「姉川の戦い」「賤ヶ岳の戦い」
・滋賀県の城と武将たち
・歩兵連隊が所在し「軍都」と呼ばれた近江の戦争遺産
Part.4 滋賀で育まれた産業や文化
・近江にもたらされ、広まった土器の技術
・彦根藩の特産となった「浜縮緬」と生産量世界1位の「レーヨン」
・大企業が進出、工業団地がたくさんあります
・近江神社いろいろ、「祭り」もいろいろ
・1万年前から続く「湖の幸」と外来種の襲来
・外国人が造ったレンガ造りの田川カルバート
・天候と土地の広さから競馬と密な関係にある滋賀県
・青土のダム穴
・「鳥人間コンテスト」はなぜ始まったのか?
・スポーツが盛んな滋賀県
・大型ショッピングモールが完成、敷地のほとんどが駐車場
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