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熊本の古墳の分布と出土品から当時の時代を読み解く 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月15日

熊本の古墳の分布と出土品から当時の時代を読み解く

石棺の中から発見されたのは女性の全身骨格でした。かつてこの地の人々は、神を祀る儀式を司る女性を首長として崇めていたのです‼

熊本の向野田古墳から発見された女性

宇土市松山町にある向野田(むこうのだ)古墳は、古墳時代前期(4世紀後半頃)の築造とされる前方後円墳です。1969(昭和44)年に、舟形石棺の中から、女性の完全な全身骨格が出土したことで知られ、出土品は国の重要文化財に指定されています。
女性の年齢は30代後半から40代と推定され、石棺の中からは鏡3面のほか、碧玉製車輪石という腕輪やヒスイ製の勾玉、ガラス小玉などが出土。また、石棺外にも鉄刀や鉄剣、ヤリ、鉄斧などの武器類が置かれていたことや、女性ひとりが単独で葬られていたことなどから、神を祀る儀式を司る立場のかなり重要な人物だったと考えられています。

向野田古墳周辺の古墳

ちなみに宇土半島の基部には、向野田古墳の他、弁天山(べんてんやま)古墳、迫ノ上(さこのうえ)古墳、城ノ越(じょうのこし)古墳など、向野田古墳よりも古い時代のものと見られる前方後円墳が集中しています。

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