更新日: 2024年1月15日
天草の地形にある「ケスタ地形」とは?~日本を代表するちょっと不思議な地形の理由
天草諸島は九州本土よりはるか後の時代に誕生しますが、日本を代表する「ケスタ地形」を形成していました!
天草の地形形成と熊本県の地質の関係
熊本県の地質を見てみましょう。すると、本土の北半分のほとんどを第四紀(258万8000年前〜13万年前)の火成岩と堆積岩が占め、部分的に中生代(約2億5217万年前〜約6600万年前)の堆積岩と変成岩となっています。一方、南半分は中生代の付加体が圧倒的で、その中に中生代の堆積岩、火成岩、変成岩が縞状に入り込んでいます。ちなみに付加体とは、海洋プレートが海溝で大陸プレートの下に沈み込む際に、海洋プレートの上の堆積物がはぎ取られ、陸側に付加したものです。
それに対し、宇土半島先端部から天草諸島にかけては、本土では見られない新第三紀・古第三紀(2303万年前〜258万年前・6600万年前〜2303万年前)の堆積岩が占める割合が圧倒的です。いったいなぜでしょうか?
それは、天草諸島が比較的新しい約2000万年前に起きた地殻変動で誕生したからです。その頃、アジア大陸東方で日本海が広がり始めます。そのとき、九州は西からの圧力を受け、それまで海底に堆積していた地層が、まるでしわがよるように盛り上がって隆起して、天草諸島となったのです。
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