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【青森の古代】縄文時代の遺跡からみつかった土器

青森県域における旧石器時代終末期から縄文時代草創期にかけての遺跡としては、大平山元遺跡(おおだいやまもといせき:外ヶ浜町)があります。大平山元遺跡からは、無文土器や刃部を研磨した石斧が発見されました。出土した土器に付着した炭化物を科学分析したところ、世界最古級の1万6500年前のものと判定され、これらを基準として日本の旧石器時代はその頃に終わりを迎えたとされています。

縄文時代には食物の保管や煮沸用に土器が発展しました。遮光器土偶で有名な亀ケ岡石器時代遺跡(つがる市)から出土した土器には複雑な文様が刻まれ、赤色の塗料が塗布されていました。こうした特徴を持つ亀ケ岡式土器は約3000年前から北奥羽を中心に広まり、渡島(おしま)半島から福島県域あたりまで分布し、その範囲は亀ケ岡土器文化圏と呼ばれています。

後期旧石器時代に人が生活した痕跡が発見されています。県域には十和田火山の噴火による火山灰の層が厚く積もっているため、旧石器遺跡が発見されることは少ない。
『図説 青森県の歴史』(河出書房新社、2001年)を元に作成。

【青森の古代】弥生時代はヤマト王権の支配から外れた地域

弥生時代になると西から稲作文化が伝わってきて、青森県域でも垂柳遺跡(たれやなぎいせき:田舎館村)などで水田遺構が発見されています。古代の青森県域はヤマト王権からは独立した地域であり、中央からは「蝦夷(えみし)」と呼ばれ、古墳時代に県域に前方後円墳は築造されませんでした。

【青森の古代】大化の改新を経て徐々に朝廷の支配下に

やがて大化の改新(645年〜)を経て律令国家が成立すると、阿倍比羅夫坂上田村麻呂の「蝦夷征伐」があり、青森県域は徐々に朝廷の支配下に組み入れられていきました。朝廷に服属した蝦夷は「俘囚(ふしゅう)」といい、俘囚長の安倍氏が奥六郡(岩手県)を領し、同族が下北半島にかけての糠部(ぬかのぶ)地方にも支配力を及ぼすようになります。この安倍氏を阿倍比羅夫の末裔とする説もあります。

安倍氏は朝廷に貢租を納めていましたが、次第に怠るようになり、朝廷は安倍氏に軍を差し向けました(前九年の役)。安倍氏が滅ぶと旧領は清原氏が引き継ぎ、その清原氏の後継者争い(後三年の役)を経て、陸奥は奥州藤原氏の支配を受けるのでした。

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地形、交通、歴史、産業…あらゆる角度から青森県を分析!

青森県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。秋田の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。地図を片手に、思わず行って確かめてみたくなる情報を満載!

Part.1 地図で読み解く青森の大地

・津軽・下北半島が陸奥湾を抱き 県央を貫く奥羽山脈が地形を二分
・火山がもたらした絶景や石灰岩 下北半島に刻まれた列島誕生史
・二重カルデラの十和田湖が生んだ奥入瀬渓流の渓谷美
・津軽富士と称される美しい岩木山は荒々しい火山地形を残す活火山
・古いカルデラの上に形成された八甲田山は火山地形の宝庫!
・東に段丘・西に砂丘・南に扇状地 岩木川がつくった津軽平野
・かつて潟湖だった小川原湖と広大な上北平野ができるまで
・地すべりでブナの原生林が誕生 太古の森が残る白神山地の成り立ち

・・・など

Part.2 青森を駆け抜ける鉄道網

・日本鉄道の駅として明治期に開業 北への玄関となった栄光の青森駅
・E5系・H5系「はやぶさ」が走り延伸を続ける東北・北海道新幹線
・車内で津軽三味線の生演奏!?「リゾートしらかみ」がゆく五能線
・函館への海底トンネルを掘削!?大湊線・大畑線・大間線の大計画
・日本初のステンレス車も活躍する東北最大の私鉄 弘南鉄道がすごい
・黄金の東北本線は新幹線で激変 新時代を走り出した青い森鉄道
・冬は石炭炊きのストーブ列車!ローカル私鉄・津軽鉄道の魅力
・レトロなレールバスがみちのくの原風景を走った幻の南部縦貫鉄道

・・・など

Part.3 青森で動いた歴史の瞬間

・マンモスを追ってきた人類が定着 中央に属さない独自の文化が発展
・豊かな自然のもとで生まれ1万年にわたり続いた縄文文化
・稲作を基盤とする弥生文化と北海道で発達した擦文文化が交錯
・和人の律令国家に取り込まれず蝦夷の地として交易で発展する
・奥州藤原氏が源頼朝に滅ぼされ武士たちの激しい抗争の時代へ
・十三湊を制して栄えた安東氏と室町期に台頭した南部氏の争い
・北東北最大勢力の南部氏から独立し弘前藩を築いた津軽氏とは?
・藩境争いに暗殺未遂、戊辰戦争…度重なる津軽と南部の紛争
・戊辰戦争後に紆余曲折を経て青森県が成立し近代化していく
・港町から県都となった青森では町人中心の町づくりが進んでいく

・・・など

Part.4 青森で育まれた産業や文化

・霊媒師イタコが霊場・恐山の象徴的存在となった理由
・諸大名が財を投じて求めた南部駒 青森県の馬産の歴史は古代から!?
・築100年のダムが現役!耐久性の高い青森ヒバ
・岩木山麓の原野を切り拓いて旧藩士たちが始めたリンゴ栽培
・大間のマグロに陸奥湾のホタテ! 青森県で水産物が豊かな理由とは?
・船上に車両を載せて海を渡る! 青森〜函館をつないだ青函連絡船
・セメント工場の設立をきっかけに漁村から工業地帯に変貌した八戸
・米軍・自衛隊・民間が利用する三沢飛行場は旧海軍航空基地だった

・・・など

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