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奥羽越列藩同盟に長岡藩が加盟した背景
戊辰戦争期における長岡藩は、スネル商会を介して横浜の貿易商からアームストロング砲やガトリング砲などの最新鋭兵器を購入していましたが、戦闘の意思はなかったとされ、あくまでも「武装中立」の立場を貫こうとしていました。
調停を企図し挑むも…
長岡藩の藩政を主導していた家老の河井継之助(かわいつぎのすけ)は、1868(慶応4)年5月2日、薩長(新政府軍)と会津(旧幕府軍)の調停を提案しようと企図し、慈眼寺(じげんじ)(小千谷市)の官軍陣屋を訪れ、軍監の岩村精一郎(いわむらせいいちろう)(土佐藩)との会談に及びます。しかし、交渉はものの30分で決裂してしまいました。
奥羽越列藩同盟が形成される
この「小千谷談判」直後の5月4日、長岡藩は奥羽越列藩同盟に加盟します。2日遅れて北越5藩(新発田藩、村上藩、村松藩、三根山(みねやま)藩、黒川藩)も加盟し、奥羽越列藩同盟が形成されました。ただし、越後国内の藩でも、与板(よいた)藩や高田藩のように、当初から官軍に恭順の意を示していた藩もありました。
奥羽越列藩同盟と新政府軍の攻防
5月19日早朝、新政府軍は与板藩の御用商人に小舟を提供させて信濃川を渡河し、長岡城を強襲して落城させました。7月24日には長岡藩軍が、八丁沖(はっちょうおき)(長岡市・見附市)の湿地帯を越えて奇襲を仕掛けて長岡城を奪回。ところが、翌25日に新発田藩が新政府軍に降伏して情勢は一変します。
日本海から艦隊での上陸戦を受けた新発田藩は、無抵抗のまま開城し、旧幕府側の重要港であった新潟港が官軍の手に落ちました。そして7月29日には新政府軍が長岡城を再占領します。つまり長岡城は、このわずかな期間に三度も落城したことになります。
奥羽越列藩同盟は瓦解し戊辰戦争も終息を迎える
長岡落城を受け、三根山藩や黒川藩なども続々と降伏しました。この北越(ほくえつ)戊辰戦争の戦局を変えた新発田藩の降伏は、奥羽越列藩同盟からすれば「寝返り」であり、新発田藩は同盟軍の米沢藩や庄内藩から攻撃されてしまうのでした。
北越戊辰戦争は新政府軍の勝利で終わる
長岡城の再陥落後、領民や藩士たちは会津へ落ち延びていきました。長岡藩家老の河井継之助もそのひとりでしたが、その途中、交戦中に負った膝の傷から破傷風(はしょうふう)を併発して亡くなっています。やがて8月中には越後国はほぼ全域が新政府軍によって占領され、北越戊辰戦争は幕を下ろしました。
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・弥生時代 玉作と稲作
・越国が成立しやがて三国に分かれる
・中世史総論 城氏の興亡
・波月条絵図はなぜつくられた?
・上杉氏と長尾氏の複雑な関係(謙信による越後統一まで)
・御館の乱を経て景勝が越佐統一
・近世史総論……越後平野の開発
・鉱山都市相川の発展
・近世の交通
・近現代史総論
・北越戊辰戦争
・戦時下の新潟
Part.4 新潟で育まれた産業や文化
・大河津分水
・燕三条の金物
・西山・東山・新津の三大油田ほか新潟に発展した石油関連事業
・コシヒカリ
・越後杜氏と日本酒/越後縮
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