代表列車は「えちごトキめきリゾート雪月花（せつげっか）」です。新造された2両編成の専用車両は、「all made in NIIGATA」を合言葉に、調度品に至るまですべてが新潟の技術と工場でつくられたオール新潟県産です。屋根にもかかるワイドな窓は国内最大級で、山や海の美しい車窓を存分に楽しめます。

車体カラーは、日本の原風景に映える銀朱色。1号車はラウンジ形式で、日本海と妙高山側に向けて座席とテーブルが並び、越後杉をふんだんに使用した車内には温かみがあります。2号車はレストランカーで、安田瓦（阿賀野市の伝統瓦）を敷き詰めたデッキにはバーカウンターがあります。地元出身の一流シェフによる食事が提供され、2016（平成28）年4月の運行開始から人気を集めています。

2021（令和3）年7月からは、往年の国鉄急行を再現した「観光急行」の運転を開始しました。北陸本線などで活躍した国鉄455系交直両用急行形電車、413系交直両用近郊形電車をJR西日本から購入し、ローズピンクとクリームの国鉄急行色に塗装し、北陸本線タイプのヘッドマークや愛称・行先板を掲げて運行しています。車内では、急行電車で活躍した当時のワゴンを使用して車内販売も行われ、急行電車のオリジナルグッズや軽食、飲み物が販売されます。乗車時に発券される急行券は、なつかしい硬券（こうけん）（厚いボール紙の切符）を再現。昔ながらの日付刻印器で印字する懲りようです。国鉄形車両の復活・再現とあって、鉄道ファン垂涎の列車であり、こちらも大人気です。

いっぽう、新潟県の鉄道発祥地・直江津では、自社の車両基地内に鉄道テーマパーク「直江津D51レールパーク」を2021（令和3）年4月にオープンさせました。ここでは、かつて中央本線で活躍した、D51形蒸気機関車の空気圧による動態運転を実施。D51形は実際に気笛も吹鳴し、貨車の緩急車（かんきゅうしゃ）（車掌車）を連結し乗車することができます。また、国鉄急行色となった413系も車庫内に展示され車内見学ができるなど、じつに魅力的。えちごトキめき鉄道の快進撃は止まりません。

地形、交通、歴史、産業…あらゆる角度から新潟県を分析！

新潟県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。新潟の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。地図を片手に、思わず行って確かめてみたくなる情報を満載！