近年の調査で、飛島に向けて南側から２本の逆断層が走っていることが判明。さらに、飛島周辺の地質断面図から、地層が上下にずれており、飛島が逆断層運動によって隆起したことが明らかになっています。

大規模な地殻変動で隆起した飛島が、海面すれすれにあった時代、海水の侵食によって平らに削られていきました。その後に起きた地殻変動により平坦面が隆起し、海面の上昇や低下が繰り返されることで、飛島には海成段丘が発達します。現在、高位（形成年代が古い）から順に第１〜第４段丘まで、大きく４面の段丘面が認められています。

海底火山の噴火による軽石や流紋岩を含む凝灰角礫岩でできた海岸で、上空からだと数段の海成段丘も確認できます。トビシマカンゾウやスカシユリなどの海浜植物が繁茂する場所でもあります。

波に削られてできた高さ20mほどの露頭があります。海底火山から噴き出した火山弾と火山灰が交互に堆積してできた凝灰岩の地層が見られます。1000 万年以上前、飛島が海の底にあったことがよくわかります。

飛島の西方約1㎞にある群島。溶岩が冷えて固まるとき、わずかに体積が小さくなって縮み五角形や六角形の柱状の割れ目ができます。群島ではこの柱状節理が多く見られ、「材木岩」と呼ばれています。

島全体が玄武岩の柱状節理でできており、日本海ができた頃、活発になった海底火山の活動でできたと考えられています。柱状節理の断面の上に立つこともできます。

粘り気のある流紋岩質の溶岩が固まってできた大岩。未解読文字が刻まれた岩や海賊の砦だったという伝説があります。ウミネコ繁殖地として国指定天然記念物に指定されています。

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