更新日: 2024年1月16日
富士五湖形成の歴史~その成り立ちは富士山の溶岩でせき止められた2つの湖だった!?
富士山の北麓にある富士五湖は言わずと知れた観光地。
その成り立ちは、富士山の噴火によって流れ出た溶岩によるものですが、どのようにして生み出されのでしょうか?
「富士五湖」の名前の歴史
江戸時代、富士山麓にある湖は、富士講における巡礼地として、現在の富士五湖に四尾連(しびれ)湖、明日見(あすみ)湖、泉津(せんず)湖もしくは須戸(すど)湖を加え「富士八海」と呼ばれていました。
昭和初期に本栖湖、精進湖、西湖、河口湖、山中湖を総じて「富士五湖」と名付けたのは、富士急行創設者の堀内良平と言われています。以来、国内有数の観光地として発展し、その名を知られるようになりました。
5湖のうち、自然流出する河川をもつ湖は山中湖のみで、残る4湖は閉鎖された内陸湖です。
大きさや水質、生態系など、それぞれ異なった特徴をもつ湖ですが、いずれも富士山の噴火による溶岩によってせき止められた堰止(せきとめ)湖で、もともとは富士山と北側にある御坂山地の間の谷でした。
富士五湖と富士山
本栖湖
富士五湖の中で一番深く、透明度が高い水質。北岸は展望地になっており、美しい景色が楽しめます。千円札の裏側に描かれている富士山は本栖湖から見たものです。
精進湖
富士五湖の中で一番小さいといわれます。水の流れが穏やかでプランクトンを豊富に含んだ水質のため、ヘラブナやワカサギなどが生息し、釣りスポットとしても人気です。
西湖
もともと魚の棲む湖ではありませんでしたが、近代以降にヒメマスの放流に成功し、精進湖と同様に釣り人で賑わいます。2010年には絶滅種のクニマスが発見され話題となりました。
河口湖
富士五湖の中で一番北にある。最も長い湖岸線をもち、水面の標高は一番低いといわれます。湖の中央には「鵜の島」という周囲が700メートルほどの小さな無人島が浮かんでいます。
山中湖
富士五湖で最大の面積。湖面の標高も富士五湖の中で最も高く日本全体でも第3位。湖面標高が高く水深が浅いことから、厳寒期には全面結氷することもあり、冬には絶景となります。
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