更新日: 2024年1月16日
隠岐の黒曜石と出雲の玉鋼~出雲を支えた名産品~
近世に国内トップシェアを誇った出雲の鉄は、日本古来のたたら製鉄でつくられました。北前船で鉄が運ばれた日本海は、かつて黒曜石の交易拠点でもありました。
目次
隠岐の黒曜石から証明された古代出雲の繁栄
国譲り神話、国引き神話などの神話の地とされる島根県ですが、古代に繁栄したことをうかがわせるものの、長らく実体のない神話上の話にすぎませんでした。
ところが1984年、現在出雲市にある斐川町(ひかわちょう)で、358本の銅剣をはじめとする青銅器群が出土しました。それまで日本国内で出土した銅剣の総数が300本程度であり、1か所でそれを上回る数が見つかったことで、古代出雲は確かに強国であったと見直されつつあります。
隠岐諸島は黒曜石の産地
では、なぜ繁栄していたのか。後期旧石器時代から、石器製作に使用されてきた材料のひとつに黒曜石があります。黒曜石は、火山から噴出したマグマが急速に冷え固まってできます。島根県の隠岐諸島が産地のひとつであり、島後で産出しました。中国地方では唯一の産地でした。
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