関ヶ原の戦い後は坂崎氏が城主となり城と城下町を拡張。坂崎氏が１代で改易されると尼子氏の重臣の流れを汲む亀井氏が入り、明治維新まで城主を務めました。麓には物見櫓と馬場先櫓が現存し、山上には石垣や堀切があり、さまざまな時代の遺構を楽しめます。

これも明治維新まで残った山城という希有な存在ゆえです。また朝霧に浮かんでいるように見える石垣は、まさに天空の城と言えます。

1871年、廃城が決まり競売にかけられ御殿や櫓などが払い下げられてしまいます。天守も180円で落札されますが、出東村（出雲市）の豪農・勝部本右衛門や旧松江藩士・高城権八らが資金を集め、落札額と同額を払って買い戻します。このため今でも松江城は市の顔として現存し、2015年には国宝に指定されました。

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