目を奪われる美しい海

座間味村の3 つの有人離島のなかで一番小さく、慶良間諸島を囲む海は「ケラマブルー」と称され世界トップクラスの透明度を誇ります。太平洋戦争で大きな被害を受けており、集落の中にあるコンクリート塀には、戦争の痕跡と思われる機関銃の銃痕が確認できます。琉球王朝時代に船頭職が勤めた旧家「高良家住宅」は沖縄特有の赤瓦が特徴となっています。

【DATA】
市町村：島尻郡座間味村／人口：62人／面積：1.15㎢／周囲：4.9㎞／地形：丘陵地／最高高度：157m／アクセス：阿嘉港から徒歩で阿嘉大橋経由、慶留間島まで約10分。

中国との貿易で栄えた島

琉球王朝時代に島の男性たちは、渡唐船（ととうせん）の水夫として活躍していました。その中でも根元家は代々優秀な船頭を輩出しており、貿易で得た財力で「根元家の石垣」をつくりました。また、戦時中の1945（昭和20）年3月、米軍によって北山に追い詰められた300名以上の島民たちが集団自決を行った地でもあります。透明度抜群の渡嘉志久ビーチでは、ウミガメと泳ぐことができます。

【DATA】
市町村：島尻郡渡嘉敷村／人口：710人／面積：15.31㎢／周囲：19.6㎞／地形：丘陵地／最高高度：227m／アクセス：泊港からフェリーで渡嘉敷島・渡嘉敷港まで約1時間10分。1日1便

大きな島を形づくる火成岩

沖縄島から西に約100㎞、沖縄諸島の最西端に位置する沖縄県内で5番目に大きい島。火山活動によってできた島で、地盤は安山岩や玄武岩などの火山岩が主。絶滅危惧種であるキクザトサワヘビが生息する「宇江城岳（うえぐすくだけ）」は、ラムサール条約に登録されています。絶景を楽しめる比屋定（ひやじょう）バンタがあります。「バンタ」とは沖縄の方言で「崖」という意味。

【DATA】
市町村：島尻郡久米島町／人口：7,735人／面積：59.53㎢／周囲：53.31㎞／地形：丘陵地／最高高度：310m／アクセス：那覇空港から飛行機で久米島空港まで約30分。1日3～5便ほか

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亀の甲羅のような不思議なスポット

久米島の東約800mに位置し、新奥武橋でつながります。橋が開通した1983（昭和58）年まで、通学する子どもは浅瀬を長い竹馬に乗って渡っていたそう。約2000万年前に噴火した安山岩質の溶岩が冷え、ひび割れてできた「畳石」は国の天然記念物に指定されています。畳石は干潮時にしか見ることができません。亀甲岩とも呼ばれています。

【DATA】
市町村：島尻郡久米島町／人口：30人／面積：0.63㎢／周囲：3.4㎞／地形：石灰岩台地・段丘／最高高度：15m／アクセス：久米島空港または兼城港からバスで奥武島まで約30分。

野鳥を観察できる名所

宮古島と池間大橋でつながる島。かつては東西に分かれたふたつの島でしたが、長い年月を経てつながり、海峡部分には多数の動植物が生息する県内最大の湿原ができました。渡り鳥の餌場にもなっており、近くの展望台から観察できる。「日本の重要湿地500」に選ばれています。池間湿原は、かつて海水が入る内湾でしたが、漁港工事に伴い湾口が閉ざされ淡水化しました。

【DATA】
市町村：宮古島市／人口：555人／面積：2.83㎢／周囲：10.1㎞／地形：石灰岩台地・段丘／最高高度：28m／アクセス：宮古空港からバスと徒歩で池間島まで約55分。

数々の伝統を重んじる

「神々の住む島」といわれ、伝統的なしきたりが残る島。島の随所が聖域となっており、立ち入り禁止区域もあります。17世紀のスコットランドの海賊キャプテン・キッドが財宝を隠したという伝説があります。また、かつては遺体を埋葬せずに自然にかえす風葬を行っていました。波の浸食によって下部がくぼみ、水面から生えているように形成された奇岩が見どころ。

【DATA】
市町村：宮古島市／人口：22人／面積：0.24㎢／周囲：2.3㎞／地形：丘陵地／最高高度：75m／アクセス：島尻漁港からフェリーで大神島・大神漁港まで約15分。1日5便