更新日: 2024年11月7日
八ヶ岳の黒曜石と縄文遺跡~「星降る里」といわれたいにしえの八ヶ岳周辺
日本の中心に位置する中部高地は、掘り出された黒曜石のかけらが輝く様から、「星降る里」と言い伝えられてきました。
そこから伝わる縄文人の思いに迫ってみましょう。
八ヶ岳の黒曜石
山梨県と長野県にまたがる八ヶ岳の山麓、中部高地には、黒曜石(こくようせき)の採掘に関する本州最大の遺跡があります。黒曜石は火山が生み出した天然ガラスで、狩猟採集民族であった縄文の人たちの暮らしには欠かせないものでした。
日本列島で黒曜石が採掘される場所は北海道から九州まで100カ所以上ありますが、八ヶ岳周辺で採れる黒曜石は純度が高く高品質であり、割れ口が鋭く加工しやすかったのです。そのため、矢じりやナイフをはじめとする多彩な石器づくりの材料として広く利用されていました。
八ヶ岳周辺のおもの黒曜石原産地と代表的な遺跡
安道寺遺跡出土品
大きな水煙文の把手があり、特別な祭礼に使われたと思われます。
殿林遺跡出土品
中部高地の縄文文化を代表する、重要文化財の深鉢形土器。
一の沢遺跡出土品
出土品の土器は、大きな中空の把手が特徴的です。
酒呑場遺跡出土品
八ヶ岳南麓を代表する大規模な集落遺跡からの出土品。
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