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秋田の民俗文化財のひとつ「大日堂舞楽」
国とユネスコ、両方に登録されている民俗文化財5件のうちひとつは、約1300年の歴史をもつ「大日堂舞楽(だいにちどうぶがく)」です。1月2日、鹿角(かづの)市の大日霊貴(おおひるめむち)神社に秋田県内最古の舞楽を奉納します。
秋田の民俗文化財のうちユネスコ登録されている3つの祭り
2016(平成28)年にユネスコ登録された「山・鉾・屋台行事」33件のうち3件は秋田の祭りです。
「角館祭りのやま行事」(仙北)市)は9月7~9日に豪華な人形が飾られた曳山が練り歩き、豪快に激突します。
「土崎神明社祭の曳山行事」は秋田市の港町・土崎にある「土崎神明社」の例大祭で7月20・21日に世相を風刺した文言「見返し」などを飾った曳山が巡行。
鹿角市花輪地区の産土神(うぶすながみ)・幸稲荷神社(さきわいいなりじんじゃ)の祭典「花輪祭の屋台行事」は華やかな祭り囃子が奉納され、前部の床のない「腰抜け屋台」が特徴です。
秋田の民俗文化財「ナマハゲ」はシンボル的存在
2018(平成30)年に「来訪神:仮面・仮装の神々」のひとつとしてユネスコ登録された「男鹿のナマハゲ」は悪事を戒め、厄を払い、福をもたらすナマハゲが家々を回る男鹿半島の伝統行事です。
今や秋田のシンボル的存在で、観光PRに活躍しています。
秋田の民俗文化財は農業に関連した行事も多い
このほか、農業に関連した行事が多く、勝敗で作占いをする「刈和野(かりわの)の大綱引き」(大仙市)や、豊作祈願、悪魔祓い、年占いが一体となった「六郷(ろくごう)のカマクラ」(美郷町)などは小正月の行事。稲穂に見立てた竿燈(かんとう)を額、肩、腰などに乗せて力と技を競う「秋田竿燈まつり」(秋田市)も五穀豊穣を願う祭りです。
幽玄な雰囲気と独特の衣装が特徴的な盆踊りは、「毛馬内(けまない)の盆踊」(鹿角市)が豆絞りの手ぬぐいで、「西馬音(にしもない)内の盆踊」(羽後町)は彦三頭巾(ひこさずきん)や編み笠で顔を隠し、優美な舞を披露します。
秋田の民俗文化財を継承する方法が模索されている
個性豊かな祭りや行事は各地域の財産として大切に保護継承されてきましたが、人口減少率・高齢化率とも全国1位(2015年)の秋田県は後継者や活動資金の不足などで、維持が困難なものが少なくありません。
民俗文化は受け継ぐ人がいなければ消滅してしまいます。観光資源としての活用や、集落外の協力者と連携を図るなど、さまざまな継承策が模索されているのです。
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Part.1 地図で読み解く秋田の大地
・秋田県の地形総論
・火山の痕跡や地殻変動を体感!男鹿半島ぐるり1周ジオ巡り
・世界最大の二重カルデラ湖「十和田湖」はどうやって生まれた?
・地下にかつての雄物川の流路!? 秋田平野が形成の驚きのしくみ
・黒川や雄物川流域に油田続々!秋田ではどうして油が採れる!?
・ブナ林が発達し海成段丘が縁取る 起伏が激しい白神山地の形成史
・美しき田園・象潟の九十九島は鳥海山の山体崩壊でできた
・大館・鷹巣・鹿角盆地と能代平野 米代川流域に形成された地形の謎
Part.2 秋田を駆ける充実の交通網
・全国2番目のミニ新幹線、E6系「こまち」が走る秋田新幹線
・一部レール幅を変えて新幹線もいく!福島~青森を結ぶ幹線・奥羽本線
・新津~秋田を結ぶ日本海側の動脈 寝台特急「日本海」も走った羽越本線
・米代川に沿って走る本州横断線 スイッチバックも見事な花輪線
・東能代~川部を結ぶ絶景ローカル線 「リゾートしらかみ」が走る五能線
・鷹巣と角館を結ぶ旧国鉄角館線 秋田内陸縦貫鉄道は見どころ満載!
・釜石~横手~本荘を結ぶ大計画も!? 由利高原鉄道鳥海山ろく線がすごい
・小坂鉱山の鉱石輸送のため開業 旅客輸送も担った幻の小坂鉄道/昭和40年代に消えたローカル私鉄 羽後交通の雄勝線・横荘線とは?
Part.3 秋田の歴史を深読み!
・秋田の古代史総論
・大型住居跡やストーン・サークルなど秋田県の縄文遺跡がおもしろい!
・出羽柵が遷置・整備されて秋田城と呼ばれるようになった
・奥羽を支配した出羽の豪族・清原氏が後三年の役により滅亡
・秋田の中世史総論
・八郎潟東岸を拠点とする大河兼任が鎌倉幕府に対して反乱を起こす
・秋田の近世史総論
・佐竹氏の入部以降、鉱山開発が進み鉱業が秋田藩の財政を支えた
・古来より栄えていた舟運に加え街道が整備され交易が盛んに!
・近現代史総論/奥羽越列藩同盟を離脱し新政府側へ 秋田藩の戊辰戦争と戦後のゆくえ
・日本最後の空襲となった土崎空襲 どうして土崎港が狙われたのか?
Part.4 秋田で育まれた産業や文化
・全国屈指の産油量だった秋田県がシェールオイルの開発・商業生産へ
・秋田港、船川港、能代港 三つの重要港湾が海上輸送網の拠点
・国内有数の米どころ・秋田県は農業産出額の5割以上を米が占める
・かつては国内2位の広さを誇る湖!? 八郎潟の干拓と大潟村の歴史
・古来より建材や工芸品に用いられた秋田杉の活用と保存の取り組み
・日本のロケット発祥の地は秋田県の道川海岸だった!
・地熱発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入が加速
・県内各地で伝承されている民俗芸能 国指定重要無形民俗文化財は国内最多!
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