秋田は風力発電と地熱発電が充実度は全国屈指!
そのなかでさまざまな自然条件に恵まれた秋田県は積極的に導入を進め、2019(令和元)年度にはエネルギー自給率全国トップに立ちました。
ただ、秋田県の電力自給率における再生可能エネルギーの内訳は、ほかの都道府県と大きく異なります。太陽光発電の割合が極端に低いのです。風力発電、地熱発電、小水力発電(河川などの流水を利用する小規模水力発電)が主力で、風力発電と地熱発電の充実度は全国屈指です。
秋田の風力発電
秋田県内の風力発電所数は68(2021年2月現在)。いずれも日本海沿岸に立地し、秋田沖から吹いてくる豊かな風を利用します。とくに2020(令和2)年に運転が開始された秋田潟上(かたがみ)ウインドファームは、風力王国・秋田を牽引する存在で、男鹿半島の南に設置された22基もの巨大風車は壮観です。
秋田の風力発電は大規模な洋上風力発電にも期待
また秋田県では、洋上風力発電についても大きなプロジェクトが動き出しています。
洋上風力発電とは、巨大な風車を海上に設置し、そこでできた電気を海底ケーブルを使って陸上に送るというもの。秋田県沖は海底までが比較的浅いので風車を設置しやすく、強い風も年間を通して吹いています。
洋上風力発電に最適な条件のため、多くの会社が事業者に名のりを上げています。
秋田の地熱発電
いっぽうの地熱発電ですが、秋田県内の地熱発電所数は5(2021年1月現在)。場所は湯沢市と鹿角市に集中しています。
地熱発電とは、地下深くのマグマが温めた蒸気や熱水を利用してタービンを回し、発電することです。火山国の日本において東北地方は地熱エネルギーの宝庫で、そのなかでも秋田県は地熱事業に熱心に取り組み、開発と導入を進めています。
とくに2019(令和元)年から操業を開始した湯沢市の山葵沢(わさびさわ)地熱発電所は国内有数の出力規模で、同市内にはさらに新たな地熱発電所も建設される予定です。
秋田は再生可能エネルギーの先進県として飛躍する
自然に恵まれた秋田県は再生可能エネルギー先進県として、先述した風力・地熱発電以外にも、木質バイオマス発電など、自然が生み出したものを効率的に活用し、環境保護や地域づくりに活用しています。衰退が叫ばれる秋田県ですが、日本有数のスマート・エコな県として飛躍を期待したいものです。
秋田県の再生可能エネルギーの導入状況
秋田県の再生可能エネルギーの主力は、風力、地熱、小水力。それにバイオマス(木質)や太陽光などが加わります。自然環境も影響するので、地熱やバイオマスの発電施設は山岳地帯、風力の発電施設は沿岸部に集中しています。
※導入状況は、風力発電、メガソーラーが2021年2月現在、地熱発電が2021年1月現在、水力発電、バイオマス発電が2019年の情報。
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地形、交通、歴史、産業…あらゆる角度から秋田県を分析!
秋田県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。秋田の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。地図を片手に、思わず行って確かめてみたくなる情報を満載!
Part.1 地図で読み解く秋田の大地
・秋田県の地形総論
・火山の痕跡や地殻変動を体感!男鹿半島ぐるり1周ジオ巡り
・世界最大の二重カルデラ湖「十和田湖」はどうやって生まれた?
・地下にかつての雄物川の流路!? 秋田平野が形成の驚きのしくみ
・黒川や雄物川流域に油田続々!秋田ではどうして油が採れる!?
・ブナ林が発達し海成段丘が縁取る 起伏が激しい白神山地の形成史
・美しき田園・象潟の九十九島は鳥海山の山体崩壊でできた
・大館・鷹巣・鹿角盆地と能代平野 米代川流域に形成された地形の謎
Part.2 秋田を駆ける充実の交通網
・全国2番目のミニ新幹線、E6系「こまち」が走る秋田新幹線
・一部レール幅を変えて新幹線もいく!福島~青森を結ぶ幹線・奥羽本線
・新津~秋田を結ぶ日本海側の動脈 寝台特急「日本海」も走った羽越本線
・米代川に沿って走る本州横断線 スイッチバックも見事な花輪線
・東能代~川部を結ぶ絶景ローカル線 「リゾートしらかみ」が走る五能線
・鷹巣と角館を結ぶ旧国鉄角館線 秋田内陸縦貫鉄道は見どころ満載!
・釜石~横手~本荘を結ぶ大計画も!? 由利高原鉄道鳥海山ろく線がすごい
・小坂鉱山の鉱石輸送のため開業 旅客輸送も担った幻の小坂鉄道/昭和40年代に消えたローカル私鉄 羽後交通の雄勝線・横荘線とは?
Part.3 秋田の歴史を深読み!
・秋田の古代史総論
・大型住居跡やストーン・サークルなど秋田県の縄文遺跡がおもしろい!
・出羽柵が遷置・整備されて秋田城と呼ばれるようになった
・奥羽を支配した出羽の豪族・清原氏が後三年の役により滅亡
・秋田の中世史総論
・八郎潟東岸を拠点とする大河兼任が鎌倉幕府に対して反乱を起こす
・秋田の近世史総論
・佐竹氏の入部以降、鉱山開発が進み鉱業が秋田藩の財政を支えた
・古来より栄えていた舟運に加え街道が整備され交易が盛んに!
・近現代史総論/奥羽越列藩同盟を離脱し新政府側へ 秋田藩の戊辰戦争と戦後のゆくえ
・日本最後の空襲となった土崎空襲 どうして土崎港が狙われたのか?
Part.4 秋田で育まれた産業や文化
・全国屈指の産油量だった秋田県がシェールオイルの開発・商業生産へ
・秋田港、船川港、能代港 三つの重要港湾が海上輸送網の拠点
・国内有数の米どころ・秋田県は農業産出額の5割以上を米が占める
・かつては国内2位の広さを誇る湖!? 八郎潟の干拓と大潟村の歴史
・古来より建材や工芸品に用いられた秋田杉の活用と保存の取り組み
・日本のロケット発祥の地は秋田県の道川海岸だった!
・地熱発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入が加速
・県内各地で伝承されている民俗芸能 国指定重要無形民俗文化財は国内最多!
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