目次
秋田新幹線「こまち」のミニ新幹線ならではの特徴
秋田新幹線「こまち」は、東京〜盛岡間の東北新幹線では「はやぶさ」と連結して走り、盛岡駅で連結、切り離しを行います。この作業は、先頭車に搭載された分割併合装置により自動で行われます。
また、「こまち」は在来線を走るため、車両は従来の新幹線に比べ車体幅が狭く、東北新幹線の駅ではホームに隙間が生じるため、ドア下のステップがせり上がるようになっています。
秋田新幹線「こまち」E3系車両のフォルムと速度
「こまち」の車両は、開業時にまずE3系が登場。先に開業した山形新幹線用の400系の後継車として、インバータ制御、アルミ合金の車体となり、カラーリングは上部が白、下部がグレーで境界にピンクのラインという印象的なフォルムとなりました。
最高速度は東北新幹線区間が時速275㎞、在来線の盛岡〜田沢湖間が時速130㎞です。
秋田新幹線「こまち」の高速運転を可能にしたE6系の特徴
2013(平成25)年3月には、E3系の後継車となる現行のE6系がデビューし、斬新な車体が話題を呼びました。
E6系は、東北新幹線区間で時速320㎞運転を可能にした車両です。同車はフランスのTGVを上回る世界最速の時速360㎞運転を目指し、2005(平成17)年に登場した試験車両「FASTECH(ファステック)360」の試験データをフィードバックして開発されました。
高速運転に立ちはだかる騒音の軽減が研究のひとつとなり、E6系では車体を極力なめらかにし段差を最小限に設計、連結部分は全周ほろで覆い台車部分もカバーを設けるなどの対策を施しました。先頭部分も13mにおよぶロングノーズとなり、トンネル突入時に発生する騒音を減少させています。パンタグラフも騒音が発生しにくいものが開発され個数も減らしました。
また、乗り心地も追求され、全車にフルアクティブサスペンションを導入、揺れを小さくし、カーブ通過時の遠心力を減少させる車体傾斜装置も採用されました。
また、性能ばかりではなくデザイン性にもすぐれ、車体カラーは「飛雲(ひうん)ホワイト」をベースに茜色が先頭のノーズから屋根までを覆い、じつに美しく完成度が高い車両となりました。
E6系の時速320㎞運転により、今や「こまち」は東京〜秋田間を最速3時間37分で結んでいます。開業時に比べて数段も速くなったこの事実こそが、秋田新幹線の明るい未来を感じさせます。
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・美しき田園・象潟の九十九島は鳥海山の山体崩壊でできた
・大館・鷹巣・鹿角盆地と能代平野 米代川流域に形成された地形の謎
Part.2 秋田を駆ける充実の交通網
・全国2番目のミニ新幹線、E6系「こまち」が走る秋田新幹線
・一部レール幅を変えて新幹線もいく!福島~青森を結ぶ幹線・奥羽本線
・新津~秋田を結ぶ日本海側の動脈 寝台特急「日本海」も走った羽越本線
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・釜石~横手~本荘を結ぶ大計画も!? 由利高原鉄道鳥海山ろく線がすごい
・小坂鉱山の鉱石輸送のため開業 旅客輸送も担った幻の小坂鉄道/昭和40年代に消えたローカル私鉄 羽後交通の雄勝線・横荘線とは?
Part.3 秋田の歴史を深読み!
・秋田の古代史総論
・大型住居跡やストーン・サークルなど秋田県の縄文遺跡がおもしろい!
・出羽柵が遷置・整備されて秋田城と呼ばれるようになった
・奥羽を支配した出羽の豪族・清原氏が後三年の役により滅亡
・秋田の中世史総論
・八郎潟東岸を拠点とする大河兼任が鎌倉幕府に対して反乱を起こす
・秋田の近世史総論
・佐竹氏の入部以降、鉱山開発が進み鉱業が秋田藩の財政を支えた
・古来より栄えていた舟運に加え街道が整備され交易が盛んに!
・近現代史総論/奥羽越列藩同盟を離脱し新政府側へ 秋田藩の戊辰戦争と戦後のゆくえ
・日本最後の空襲となった土崎空襲 どうして土崎港が狙われたのか?
Part.4 秋田で育まれた産業や文化
・全国屈指の産油量だった秋田県がシェールオイルの開発・商業生産へ
・秋田港、船川港、能代港 三つの重要港湾が海上輸送網の拠点
・国内有数の米どころ・秋田県は農業産出額の5割以上を米が占める
・かつては国内2位の広さを誇る湖!? 八郎潟の干拓と大潟村の歴史
・古来より建材や工芸品に用いられた秋田杉の活用と保存の取り組み
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