更新日: 2024年1月21日
ます寿しは駅販売から広がった~江戸時代は鮎が使われていた!~
今日、ます寿しは富山を代表する名物ですが、江戸時代はマスではなくアユを使った寿司が越中名物として知られていました。ます寿しはどのように定着してきたのでしょうか。
ます寿しは富山の郷土料理
富山の郷土料理といえば、駅弁などでおなじみの「ます寿し」。塩漬けしたマスを使う押し寿司の一種で、木製のわっぱに笹を敷いて酢飯とマスを詰め、重しをのせて作ります。笹で包まれた状態のものが1つであれば1段。2つ重なっているものを2段と呼びます。笹の緑、マスの淡い紅色が美しいだけでなく、笹や酢の抗菌作用を生かした「ます寿し」は、冷蔵庫もなかった時代に人々が生み出した保存食でもありました。
ます寿司は徳川吉宗に献上したときはアユを使っていた!
享保2(1717)年、富山藩の台所役・吉村新八が試作して当時の3代藩主・前田利興(としおき)に差し出して好評だったため、将軍徳川吉宗に献上したといわれていますが、このときはマスではなくアユでした。その際、徳川吉宗に製法を尋ねられたうえ、翌年には献上数が少なかったために追加の献上を催促されたというから、よほど気に入られたようです。
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