【鹿児島県の農業】畜産が半分以上を占める
鹿児島県の農業産出額(2019年)のうち、66%を畜産が占めており、上位3品目は肉用牛、豚、ブロイラー。肉用牛の産出額だけでいえば北海道よりも多いといわれます。地域農業の大黒柱を担っているといっても過言ではありません。
畜産以外では、全国的にはあまり知られていない茶、サヤインゲン、ソラマメも鹿児島県民にとってはなじみの深い名産品です。
近年はこうした名産品の海外輸出が拡大しています。2013( 平成25)年には82億円だった輸出額が、2018(平成30)年には227億円を突破。県は、2025 (令和7)年度までに300億円突破を目標として、海外バイヤーを積極的に招待したり、海外まで赴いて試食会をしたりしています。今や鹿児島ブランドは世界的に広まりつつあります。
【鹿児島県の漁業】安定した成長が特徴
鹿児島県は農業だけでなく、漁業も盛んです。
その大きな特徴は、鹿児島県内の至る地域に漁港が設けられている点。ほとんどの市町村が海と面しているため、千葉県の銚子(ちょうし)港や静岡県の焼津(やいづ)港のような巨大港ではなく、鹿児島県内各地で一定量の水揚げがされています。
なかでも内湾と接している漁港は、養殖に適した漁場です。養殖のブリやカンパチは、鹿児島を代表するブランド魚として全国にアピールしています。稚魚から出荷まで一貫して生産が管理され、年間を通して安定した出荷体制を築いています。
天変地異に左右されにくく、長らく養殖が盛んだったため、鹿児島県の漁業は他県にはない安定した成長を遂げているのです。
『鹿児島のトリセツ』好評発売中!
地形、交通、歴史、産業…あらゆる角度から鹿児島県を分析!
鹿児島県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。鹿児島の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。地図を片手に、思わず行って確かめてみたくなる情報を満載!
Part.1 地図で読み解く鹿児島の大地
・鹿児島を筆頭に九州になぜ火山が多く一直線に並ぶ?
・大正時代に驚くべき大噴火!桜島の形成とメカニズム
・アンモナイトやクビナガリュウなど恐竜時代の化石が獅子島で続々!
・屋久島は巨大な花崗岩の塊を付加体が取り巻いている!
・超巨大火山「喜界カルデラ」に知られざる溶岩ドームが存在!
・薩摩富士・開聞岳や池田湖ほか薩摩半島南東部の火山群の歴史
・テーチ木と奄美の赤黄色土が生む日本を代表する絹織物・大島紬
…などなど鹿児島の自然のポイントを解説。
Part.2 鹿児島を駆け抜ける充実の鉄道網
・明治時代開通の鹿児島線 鹿児島~国分に始まる鉄道史
・新大阪からの直通も走る!九州新幹線鹿児島ルートの全貌
・国内屈指の大幹線として君臨・東京直通も走った鹿児島本線
・日本最長の寝台特急も走った九州東部を縦貫する日豊本線
・「おれんじ食堂」の投入など奮闘する肥薩おれんじ鉄道
・開聞岳ほか薩南の絶景を満喫!JR最南端駅もある指宿枕崎線
・県内唯一の私鉄も今や幻に・鹿児島交通枕崎線&知覧線
…などなど鹿児島の鉄道事情を解説。
Part.3 鹿児島で動いた歴史の瞬間
・鹿児島の古代史総論
・国内最古級の大規模な定住集落跡・上野原遺跡とは?
・政府と薩摩の間に起った軍事的衝突
・日本の南の玄関口・鹿児島に鉄砲やキリスト教が伝来
・九州統一を目指す島津氏VS九州攻めに乗り出した豊臣秀吉
・江戸~薩摩間約1700㎞!最も遠方からの参勤交代
・鹿児島城の築城と薩摩藩独自の外城制度
・薩英戦争が薩摩藩にもたらした近代化と倒幕への方針転換
・戦後アメリカの統治下となった奄美群島が日本復帰
…などなど鹿児島の歴史を徹底解説。
Part.4 鹿児島で育まれた産業や文化
・近代産業の礎を築いた集成館
・日本の金産出量の約9割を占める菱刈鉱山がすごい!
・かつては海軍の航空基地・鹿児島空港開港の歴史
・志布志湾に浮かぶ人工島にある志布志国家石油備蓄基地とは?
・鹿児島臨海工業地帯の造成の変遷をたどる
・ロケット打ち上げ施設は国内唯一・日本で宇宙に一番近い県
・古代より栄えた坊津の港に代わり枕崎が遠洋漁業の拠点に!
・本土が半分がやせたシラス台地なのになぜ全国有数の農業県になれた?
…などなど鹿児島の産業と文化を丁寧に解説。
『鹿児島のトリセツ』を購入するならこちら
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。
皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!