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島津家は島津貞久の時代に総州家と奥州家に分かれる

島津氏5代当主の島津貞久(さだひさ)は、1333(元弘3) 年に後醍醐天皇の討幕運動に加担し、九州の御家人とともに鎮西探題(ちんぜいたんだい)(鎌倉幕府の九州を統治する出先機関)を攻略。三州(薩摩、大隅、日向)の守護職を回復します。島津貞久は95歳と長寿で、亡くなる直前には薩摩守護職を三男・島津師久(もろひさ)に、大隅守護職を四男・島津氏久(うじひさ)に譲りました。

島津師久は島津総州家(そうしゅうけ)を、島津氏久は島津奥州(おうしゅう)家を名乗り、当初の両家は協力して南九州国人一揆と戦うなどしていましたが、次第に対立を深めていきます。

島津家の内紛と弱体化

奥州家の島津元久(もとひさ)(氏久の子)が総州家の内紛を調停したことを契機として、島津元久が三州の守護に就いて島津家は再び統合されましたが、その後も大小の内紛は絶えず、永享(えいきょう)国一揆、三国大乱、薩州家島津氏との対立などが勃発。応仁の乱(1467年)を迎える頃には島津氏は弱体化していました。

島津家を立て直した島津忠良

衰退著しい島津家を立て直したのが、分家の伊作(いざく)家から出た島津忠良(ただよし)です。

島津忠良が嫡男・島津貴久(たかひさ)に島津の家督を継がせる頃には、北薩には菱刈(ひしかり)氏や渋谷氏、大隅には肝付(きもつき)氏、伊地知(いぢち)氏、蒲生(がもう)氏が、日向には伊東氏が割拠しており、島津氏の支配領域は薩摩半国といったところでしたが、島津貴久は子の島津義久(よしひさ)や島津義弘(よしひろ)らとともに三州統一に乗り出し、蒲生合戦や菱刈合戦、木崎原(きざきばる)の戦いなどで勝利を収めます

ちょうどこの時期に薩摩国内には海外船が漂着し、1543(天文12)年には鉄砲が1549(天文18)年にはキリスト教が伝来しました。

島津家は豊臣家の傘下になる

1577(天正5)年に日向の伊東氏を打倒して三州統一を成し遂げた島津氏は、豊後(ぶんご)国(大分県)の大友氏と対立します。島津氏による九州統一が目前に迫ったところで、大友氏は豊臣秀吉に助けを願い、秀吉が九州征伐に乗り出してきます。

豊臣軍に屈した島津氏は、薩摩・大隅国の2カ国と、日向国の一部(諸県(もろかた)郡)の所領を安堵されました。島津氏は秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)で活躍して加増され、豊臣政権下では5番目の石高(こくだか)(61万石)となります。

島津家と伊集院家の内乱

秀吉死後の1599(慶長4)年、日向国庄内(宮崎県都城(みやこのじょう)市)では島津氏と重臣・伊集院氏との間で争乱が起きました。都城に籠城する伊集院氏を、島津軍約3万が包囲する大規模な内乱へと発展。最終的には徳川家康が仲裁して停戦に至りました。

伊集院氏の当主・伊集院忠真(ただざね)は、1602(慶長7)年には島津氏に暗殺されてしまいますが、ともあれ家中に火種を抱えたまま、島津氏は1600(慶長5)年の関ヶ原の戦いを迎えることになるのです。

島津家と伊集院家の内乱

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・屋久島は巨大な花崗岩の塊を付加体が取り巻いている!
・超巨大火山「喜界カルデラ」に知られざる溶岩ドームが存在!
・薩摩富士・開聞岳や池田湖ほか薩摩半島南東部の火山群の歴史
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…などなど鹿児島の自然のポイントを解説。

Part.2 鹿児島を駆け抜ける充実の鉄道網

・明治時代開通の鹿児島線 鹿児島~国分に始まる鉄道史
・新大阪からの直通も走る!九州新幹線鹿児島ルートの全貌
・国内屈指の大幹線として君臨・東京直通も走った鹿児島本線
・日本最長の寝台特急も走った九州東部を縦貫する日豊本線
・「おれんじ食堂」の投入など奮闘する肥薩おれんじ鉄道
・開聞岳ほか薩南の絶景を満喫!JR最南端駅もある指宿枕崎線
・県内唯一の私鉄も今や幻に・鹿児島交通枕崎線&知覧線

…などなど鹿児島の鉄道事情を解説。

Part.3 鹿児島で動いた歴史の瞬間

・鹿児島の古代史総論
・国内最古級の大規模な定住集落跡・上野原遺跡とは?
・政府と薩摩の間に起った軍事的衝突
・日本の南の玄関口・鹿児島に鉄砲やキリスト教が伝来
・九州統一を目指す島津氏VS九州攻めに乗り出した豊臣秀吉
・江戸~薩摩間約1700㎞!最も遠方からの参勤交代
・鹿児島城の築城と薩摩藩独自の外城制度
・薩英戦争が薩摩藩にもたらした近代化と倒幕への方針転換
・戦後アメリカの統治下となった奄美群島が日本復帰

…などなど鹿児島の歴史を徹底解説。

Part.4 鹿児島で育まれた産業や文化

・近代産業の礎を築いた集成館
・日本の金産出量の約9割を占める菱刈鉱山がすごい!
・かつては海軍の航空基地・鹿児島空港開港の歴史
・志布志湾に浮かぶ人工島にある志布志国家石油備蓄基地とは?
・鹿児島臨海工業地帯の造成の変遷をたどる
・ロケット打ち上げ施設は国内唯一・日本で宇宙に一番近い県
・古代より栄えた坊津の港に代わり枕崎が遠洋漁業の拠点に!
・本土が半分がやせたシラス台地なのになぜ全国有数の農業県になれた?

…などなど鹿児島の産業と文化を丁寧に解説。

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