石灰石やドロマイトは大陸のプレート運動由来のものですが、火山由来のものでは「大谷石（おおやいし）」として全国的にも有名な宇都宮市の軽石凝灰岩（かるいしぎょうかいがん）や、建築家・隈研吾（くまけんご）氏設計の「石の美術館」で使用された「芦野石（あしのいし）」と呼ばれる、那須町の安山岩（石英安山岩質溶結凝灰岩）があります。芦野石は、倉庫や石塔、石垣、門柱などの建築材として使われるほか、加工しやすい特徴を利用し、「道祖神（どうそじん）」や「地蔵さん」といった造形物も作られました。それらは「芦野石細工」と呼ばれ、栃木県伝統工芸品の指定も受けています。ちなみに、九尾（きゅうび）の狐伝説で知られる那須湯本の殺生石（せっしょういし）の近くにたくさん並んでいる「千体地蔵」は、この芦野石が使われています。

また、サツキ栽培などの園芸用に利用される赤みを帯びた「鹿沼土」は、「土」といいながらも実は軽石です。群馬県の赤城山の噴火により降り積もった降下軽石で、鹿沼市付近に厚く堆積しており、安定的に採取ができるため、この名前がつけられました。

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