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水島コンビナートにはあらゆる製造業が集結

水島コンビナートの現在の用地総面積は約2500ha。これは倉敷市の総面積の約7%にあたります。敷地内には、エネルギー・金属・化学・造船・食品などの製造業、約220社が立地しています。高梁川(たかはしがわ)を挟んで水島地区と玉島(たましま)地区に分かれ、水島地区は生産拠点として、玉島地区は物流拠点としての機能を担っています。2017(平成29)年には、延長2564mの「倉敷みなと大橋」が開通。水島地区と玉島地区間のアクセス機能強化と、大規模地震発生時の対応(経路確保)を目的として造られました。これにより、以前よりも輸送時間と物流コストが軽減しました。

水島コンビナートの位置

倉敷市南部に位置する水島コンビナート。高梁川の東西で、水島地区と玉島地区に分かれます。瀬戸内海に面した「瀬戸内工業地域」に属しています。コンビナートでは、立地する企業同士が原料・燃料などを相互に融通しながら生産活動を展開しています。

水島コンビナートの物流に重要な水島港

コンビナートの物流において、重要な役割を果たすのが港です。昭和中頃までは水島港と玉島港の2港に分かれていましたが、1960(昭和35)年に旧玉島港が併合され、水島港は国際海上輸送網の拠点として特に重要とされる「特定重要港湾」に指定されました。2011(平成23)年4月1日には港湾法により、「国際拠点港湾」に名称変更。水島港では、年間約8000万t以上の貨物の取り扱いがあり、これは全国でも上位に入ります。原油・鉄鉱石などの鉱産品が最も多く、コンビナートで生産される製品の原材料として主に輸入されています。次に化学工業品、金属機械工業品と続きますが、これらはコンビナートで生産された製品。水島港では大量の原材料を輸入し、それにより生産した多くの製品を、世界や日本各地に出荷しているのです。

水島コンビナートは岡山の産業を支える

水島コンビナートの敷地は現在も埋め立てにより少しずつ広がっています。面積は岡山県の約0.4%に過ぎませんが、県全体の従業者数(製造業)の約16.0%が水島コンビナートで働いています。また、製造品出荷額の約48.4%が水島コンビナートで製造されているのです(2019年工業統計調査)。水島コンビナートは、倉敷市における地域経済の基盤としてだけでなく、今や岡山県の産業を支える重要な役割を果たしています。

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Part.1 地図で読み解く岡山の大地

・瀬戸内海はどうやってできた?岡山県の成り立ち
・美作はなぜ西日本有数の温泉地なのか
・岡山県指定天然記念物井倉洞はどうやってできた?
・山から貝の化石がとれる不思議
・その大きさは世界2位! 児島湖はなぜ造られたのか?
・「晴れの国岡山」は「天文王国おかやま」だった!
・笠岡市がカブトガニ有数の生息地になった理由

…などなど岡山のダイナミックな自然のポイントを解説。

Part.2 岡山を走る充実の交通網

・瀬戸大橋が鉄道と併用できた理由
・西日本唯一の臨海鉄道線「水島臨海鉄道」の変遷を知る
・わずか16年で廃線になった、幻の三蟠鉄道
・津山扇形機関車庫から見る、岡山県の鉄道の歴史
・山陽新幹線は岡山発が多い?交通の要所・岡山駅のスゴさ
・日本で最も短い路面電車が地元で愛される理由

…などなど岡山ならではの鉄道事情を網羅。

Part.3 岡山で動いた歴史の瞬間

・伝説の城「鬼ノ城」は古代日本の防衛ラインだった
・巨大古墳群からひもとく吉備国と大和朝廷の関係
・戦国大名・宇喜多直家は、邑久郡の小領主だった
・難攻不落の備中高松城を、血を流さずに攻め落とせ!
・宇喜多秀家が基礎を築き池田家が整備した城下町
・岡山藩藩主の憩いの場として築かれた大庭園・後楽園

…などなど、激動の岡山の歴史に興味を惹きつける。

Part.4 岡山で生まれた産業や文化

・古墳時代から受け継がれる備前焼
・岡山県の名産品・白桃は、なぜこんなにおいしいのか?
・蒜山原野の開拓とジャージー牛導入の歴史
・養蚕・イグサ・綿・デニム…。岡山が誇る繊維業
・瀬戸内工業地域・水島コンビナートの誕生秘話
・倉敷市が一大観光地に成長した理由
・刀工集団・長船派は、どのようにして生まれたのか

…などなど岡山の発展の歩みをたどる。

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